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講師コラム:林医薬開発研究所 林 治久 先生


『 臨床開発モニターとコミュニケーションスキル 』


コラムへのご意見、ご感想がありましたら、こちらまでお願いします。


はじめに
 臨床開発モニターとは、治験を実施する際に、治験を依頼する企業と治験を実施する医師、病院担当者及び治験に係るその他の施設の担当者との情報交換の主役を務める役割を果たします。
 治験を成功に導く為には、モニターは専門的な知識を有していることはもとより、治験に係る人とのコミュニケーションを円滑に図ることが重要です。
 モニターに対する専門的知識のための教育研修法は、ほぼ確立されているといって良いと思いますが、コミュニケーションスキルの向上に関しては十分な教育研修がなされているとは言い難い状況だと思います。
 本コラムでは、モニターに必要なコミュニケーションスキルについて考えてみたいと思います。

以下のような内容で話を進めたいと思います。

  1. モニターの役割と業務
  2. モニター研修制度
  3. 成果の出せないモニター
  4. モニター業務に必要なヒューマンスキル
  5. モニターのコンタクト・パーソン
  6. コミュニケーションスキルの基礎(1)メラビアンの法則、ジョハリの窓、自他の性格分析
  7. コミュニケーションスキルの基礎(2)コミュニケーションの基本
  8. コミュニケーションスキルの基礎(3)意思の伝え方;アサーション
  9. 治験開始時に必要なコミュニケーションスキル
  10. 治験実施中に必要なコミュニケーションスキル
  11. コミュニケーションスキルアップのための基礎演習
  12. モニタリング演習とロールアップ
  13. まとめ



第2回 [ モニター研修制度 ](2009/9/24)



2. モニター研修制度
 前回お話しましたように、モニターは、被験薬、治験の対象となる病気、その治療法、臨床検査、カルテの読み方はもとより、法律(薬事法、厚生労働省令)など幅広い専門知識が必要となります。
 市販されている医薬品の情報を医療関係者に伝達・収集するMR(Medical Representative: 医薬情報担当者)に関しては、第三者機関による資格認定制度があります。しかし、現時点では治験を行うモニターの資格制度はありません。将来的にはモニターに関してもこのような資格制度が出来るのではないかと思われます。
 一方、医薬品メーカーから臨床試験に係る業務を受託して代行・支援する受託試験機関(CRO:Contract Research Organization)の業界団体である日本CRO協会においては、モニター認定試験制度が施行されております。導入教育研修を修了(修了試験に合格)し、その後の継続教育を修了して、認定試験に合格したモニターには、日本CRO協会認定モニターの資格が付与されます。但し、これは、日本CRO協会に所属しているCROのモニターに限られた制度です。
 今回は、モニターはどのような専門知識が必要か、また、どのような研修を受けているのかについて、概略をお示ししたいと思います。かなり専門的な内容になってしまいますので、退屈な方は途中飛ばして読んでください。

2.1 モニターの必要な専門知識
 具体的にどのような専門知識が必要なのか概略を示します。
  1)医薬品開発概論:医薬品開発の流れ他
  2)治験概論:治験の流れ他
  3)薬事法及び関連法規
  4)GCP省令各条
  5)業務手順書(SOP)
  6)治験関連事項
  7)治験に係る文書又は記録
  8)治験の依頼等に係る統一書式
  9)モニタリングの実際
  10)安全性情報の取扱い
  11)承認申請関係
  12)医学・薬学の基礎

2.2 モニターの教育研修制度
 通常、モニター業務に就くためには、まず、導入教育研修を受けます。モニター候補者は、薬剤師、看護師、臨床検査技師など医療関係の経験者や、医薬品に関わる研究者などの方が多くみられます。導入研修においては、座学、実習などの基礎教育を受けた後、実地研修・模擬研修を受け、研修期間としては約3ヶ月、時間数としては200から300時間の研修を受けます。
 その後、先輩のモニターについて、治験実施医療機関を訪問し、OJT(On the job training)を受け、一定のレベルに達した段階で、はじめて一人前のモニターとして独り立ちします。その後も、科学の進歩、法律の改正、新しいプロジェクトの為の知識の吸収、その他新しい情報の収集の為、年間40時間以上の継続研修を受けます。
 これらの研修結果に関しては、すべて教育記録として保存することが義務化されており、規制当局の立ち入りによるGCP調査の際にチェックされます。

2.3 導入研修の内容
モニター導入研修で行われる研修カリキュラムを以下に記載します。
 1)一般知識
  ・医薬品産業と医薬品開発
  ・医薬品の研究・開発プロセス:開発期間、成功率
  ・研究開発プロセスと法規制
  ・申請する医薬品の分類と申請に必要な資料
  ・ビジネスス・マナー
  ・コミュニケーション・スキル
  ・守秘義務:個人情報保護法他

 2)治験に関する倫理
  ・ヘルシンキ宣言
  ・臨床試験と倫理
  ・インフォームド・コンセント
  ・被験者に対する補償
  ・公務員の倫理規定
  ・公協規(医療用医薬品製造販売業公正取引協議会)
  ・プライバシーの保護

 3)薬事法と関連法規
  ・薬事法の概要と構成:法律、政令、省令、通知
  ・ICH-GCPと省令GCP
  ・運用GCP、答申GCP
  ・GCP省令 第1章から第6章まで(第1条〜第59条)

 4)医薬品開発の流れ
  ・非臨床試験: 規格及び試験方法、安定性、薬理作用、ADME、毒性
  ・臨床試験(治験):臨床薬理試験、探索的試験(用量反応試験)、検証的試験
  ・申請から承認までのプロセス
  ・当局の調査:GLP、GMP、GCP、信頼性調査
  ・市販直後調査
  ・使用成績調査
  ・製造販売後臨床試験

 5)治験の体制
  ・実施医療機関(治験責任・分担医師、CRC、治験薬管理者、治験事務局)
  ・治験審査委員会(事務局)
  ・SMO
  ・被験者
  ・治験依頼者
  ・CRO

 6)治験依頼者の組織体制
  ・社内治験委員会
  ・治験担当責任者(GL)・モニター
  ・品質管理(QC)
  ・データ・マネジメント(DM)
  ・統計解析
  ・治験薬管理責任者
  ・記録保存責任者
  ・監査

 7)治験の流れ
  ・治験のフロー
  ・治験開始前(施設の調査・選定〜治験計画届)
  ・治験開始前(治験審査委員会〜治験契約・治験薬搬入)
  ・治験実施(被験者の選定〜投与終了)
  ・治験終了(症例報告書入手から治験終了届)
  ・症例検討会及び症例・データ固定
  ・キー・オープン
  ・統計解析報告書の作成
  ・治験総括報告書の作成

 8)治験に係る文書
  ・治験薬概要書
  ・治験実施計画書・症例報告書
  ・同意文書・説明文書
  ・標準業務手順書
  ・治験に係る文書又は記録
  ・治験総括報告書

 9)治験に係るその他の事項
  ・賠償責任と補償責任
  ・治験に対する補償の処置
  ・保険外併用療養費
  ・負担軽減費

 10)モニタリング業務
  ・治験責任医師の選定
  ・施設の選定
  ・依頼/契約手続
  ・治験開始準備
  ・治験中の実施業務
  ・安全性情報の取扱い
  ・SDV
  ・モニタリング報告書の作成

 11)安全性情報の取扱い
  ・有害事象と副作用
  ・重篤と非重篤
  ・予測性の判断基準(未知と既知)
  ・因果関係
  ・MedDRA
  ・規制当局への報告及び報告期限
  ・実施医療機関への伝達
  ・報告すべき安全性情報
  ・定期報告(集積報告)

 12)医学・薬学の基礎
  ・循環器系
  ・呼吸器系
  ・代謝内分泌系
  ・体液・血液
  ・免疫
  ・臨床検査
  ・その他

 以上、専門的な内容ばかりで退屈されたかと思いますが、モニターは、最低これだけの専門知識を必要とします。
 そして、これだけ多岐にわたる専門知識が必要であるため、ヒューマンスキル・コミュニケーションスキルに関する研修は、上記の1)一般知識の中の一コマしかなく、時間にして2,3時間程度、多くて5時間位でしょう。
 モニターが、治験責任医師、治験事務局、治験協力者等と十分なコミュニケーションをはかるためには、余りにも研修時間が少ないと思います。
 いよいよ、次回から、モニターにとってヒューマンスキルが如何に大切であるかのお話に移っていきたいと思います。



次回のコラムは10/6にアップ予定です。
 

第1回 [ モニターの役割と業務 ](2009/9/8)



 治験を実施する時は、モニターは、実施医療機関及び治験責任医師を選定して治験契約を締結し、治験が開始されると治験が適正に行われているかを確認すると共に、医師が記載した患者さんに関するデータに誤りがないかどうかを調査する重要な役割を果たします。
 モニターが行うこれらの調査をモニタリングと呼びます。これは、「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」(GCP省令と呼ばれる厚生労働省令)に、「治験が適正に行われることを確保する為、治験の進捗状況、並びに治験がGCP省令及び治験実施計画書に従って行われているかどうかについて、治験依頼者(依頼企業)が実施医療機関に対して行う調査をいう。」と、規定されています。

 もう少し詳しく説明しますと、新たに開発する薬(被験薬)の治験を行うには、治験を実施してもらう医療機関と治験責任医師を選定する必要が有ります。その薬の治療対象となる病気の専門家で、治験の経験豊かな医師を調査し、この治験に参加していただけるかどうかお願いします。また同時に、病院の治験事務局を訪問して、その病院で治験を行う為の施設、スタッフ、体制等が整っているか調査します。
 治験中にその施設で何らかの問題が発生した場合は、治験依頼者(モニター)による医師又は病院の選定が不適切であったという指摘を受けてしまいます。

   治験責任医師及び治験事務局から治験の参加の内諾が得られると、その病院で治験を実施することの可否について、治験審査委員会で審査をしてもらいます。モニターは、治験事務局と相談の上、委員会の審査に必要な資料を整えて病院に搬入します。治験審査委員会で承認されると治験実施が可能となり、病院と治験契約を結びます。

 治験が開始されると、治験に参加頂いた患者さんが、確かに治験実施計画書に規定された条件に合致しているか、また、決められた方法によって手続が取られているか等、適宜、調査をします。そして、この施設での治験が、すべてGCP省令や計画書に従って行われているかどうかを調査し、これに従っていないことを確認した場合には直ちに治験責任医師に告げる必要が有ります。

 治験において得られたすべてのデータは、カルテなどの原資料と呼ばれる資料と矛盾がないかどうか、モニターが照合して確認をします。また、治験中に副作用が発生したときには、詳細な調査を治験責任医師に依頼し、必要に応じて、厚生労働省や他の治験実施医療機関に報告しなくてはなりません。

 以上のように、モニターは多岐にわたる業務を行う必要があり、被験薬、治験の対象となる病気、その治療法、臨床検査、カルテの読み方はもとより、法律(薬事法、厚生労働省令)など幅広い専門知識が必要となります。
 モニターになる人は、通常、薬剤師、臨床検査技師、看護師などの資格を有する人やその他分野の専門家が、約3ヶ月に亘るモニター導入研修を受け、更に、実務教育、継続教育等を受けて、実務に就くことになります。



林 先生のご紹介


【ご所属】
 林 治久
 林医薬開発研究所 代表 薬学博士
 元株式会社クレハ 参与 臨床開発部長
 電気通信大学大学院 電子工学専攻修了

【略歴】
 1971年潟Nレハ入社後、医療機器(癌の診断及び治療効果の判定を行う装置)の研究開発に従事し、国内外の医師との共同研究を通じて、医学・薬学に係る研究に携わる。
 その後、医薬品の製造プロセス研究(GMP製造を含む)、信頼性保証業務(GLP QAM)、薬理・安全性研究(室長)に携わり、生物医学研究所副所長として非臨床試験全般を統括。

 1999年から、医薬品開発部長として、新GCP基準に基づく国内第V相試験、英国・スウェーデンにおける第T相、第U相試験、米国における第T相、第U相試験等の臨床試験を実施するとともに、安全管理責任者として、市販後(製造販売後)安全管理業務に携わった。この間、製造販売承認申請等の薬事業務、ライセンス業務にも責任者として従事した。

 2006年定年退職後、林医薬開発研究所を設立しコンサルティング業務を行っている。臨床開発及び健康関連に関するセミナー講師を務め、(それぞれ8回、7回)、著書には「改正GCP省令−そのポイントとSOP改訂モデル−」(出版社:鰹報機構)がある。


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