■講師紹介:
本セミナーでご講演頂いた大藪先生が本格的に知財と出会ったのは、前職のパナソニック株式会社に在籍されていた時に遡ります。パナソニックでは長年研究開発業務を行っていましたが、ベテランの域に達した時に、社の重要課題であった知財戦略業務推進のキーマンとして指名された事が出会いのきっかけです。当時は知財がご専門でなかったこともあり知財レビューや戦略の立案・構築、攻めどころの選定、社内への知財意識の浸透など数々の点でご苦労されたとの事です。しかし持ち前の分析・考察能力と提案力、そして前向きなお人柄を活かし少しずつ成果をあげていかれました。
パナソニックご退職後は、現在のアイ・ピー・ファイン株式会社に入社され、2017年1月から現職にご就任。大手企業の知財戦略実践コンサルティングとセミナー講師、技術動向調査分析など精力的にご活躍されています。
それらの豊富なご経験ご知見を活かした、多角的かつ実践的な講義を当日は展開します。また親しみやすいお人柄も相まって講義後の質疑応答は大変な賑わいを見せ、個別のご相談に向かわれる方も多く、毎回大好評の人気講師です。
※写真左:講義中の大藪先生
■講座紹介
過去、大藪先生には「パテントマップを活用した知財戦略」と題して複数回ご講演頂いておりますが、今回はトピックスでもある「IPランドスケープ」の観点も取り入れ、お話頂きました。
本セミナーの特徴として、全編通してパテントマップを作るだけでなく「活用する」という観点が主軸になっております。皆様からよくお聞きするお悩み事として「パテントマップは出来たが、ただの知財状況の説明資料になってしまっている」、「どのように戦略に活かせばよいのかわからない」という声がございます。
そんな知財担当者様や研究開発者様の苦悩を解決すべく、本セミナーではパテントマップを知財戦略や、ビジネスとしてどう使いこなすか?という視点で企画いたしました。セミナーの内容としては知財の現状やパテントマップの種類といった基礎から、特許調査の方法、事例を交えた技術動向調査やM&Aにおける特許調査、様々な発想手法、推進テーマの決定、知財戦略立案のステップと実践の勘所に至るまで。実務的なポイントをご講演頂きました。
以下では、当日のご講演内容をいくつか抜粋してご紹介します!
こちらは自動車用LEDを例にとった調査の項目です。本スライドは調査方法の一例ですが、このようなスライドを例に、実際のパテントマップ作成から、講師が提唱する他社動向分析における結論の出し方をお話いただきました。
知財戦略や推進テーマを考える際には、発想も大事です。ここではブレーンストーミング、KJ法、チェックリスト法といった代表的な発想手法を用いてどのように発想し、アイデアの数を増やしていくのか、人数・職種はどうすれば良いのか、想定外のアイデアが出た際の対応などをお教えいただきました。
社内で知財戦略を進めていく上での一例として、講師がお勧めする知財戦略手法「U’Method」を解説致します。スライドには機能マップ作成から情報調査、攻め所の確定、R&Dテーマ推進、中長期戦略策定など実践的な言葉も多々並びます。それらをステップごとにわけたスライドを使いながら細かく説明くださいました。もちろんケースによっては進め方も微妙に変わりますが、実践的な本セミナーではそのような違いも学ぶことができます。
他にも紹介したい内容は多々ありますが、恐縮ながら紙面の都合上、これをもちまして本セミナーの紹介は終了とさせて頂きます。
尚、本セミナーは2018年10月23日(火)に再開講致します。こちらのページ内で事前に確認しておきたい内容等がございましたら、下記にご連絡くださいませ。可能な範囲で対応致します。(ご返答に多少お時間を場合もございますのでご了承ください。)
req@johokiko.co.jp
■おわりに
今回のセミナーも無事に閉幕となりました。全編通して皆様集中してメモを取られ、また講義中はもちろん、講義後もセミナーに関するものや若手への指導法など多種多様なご質問を頂きました。
セミナー終了後に皆様から頂いたアンケートにも、「事例なども多く非常に有意義な内容だった」、「すぐに業務で試してみたい」、「実体験に基づくリアルなお話で良かった」、「質問にも丁寧に気さくにお答えいただいて有難かった」など好評のお声が多く、ご満足頂けたのでないかと存じます。
本講座の開催に向けてご尽力くださいました大藪先生に深く御礼を申し上げます。
尚、弊社では本講座以外にも知財をはじめ、各所で話題になっている人工知能やバイオ分野、それ以外にも様々な講習会の開催、書籍の発刊を多数行っており、皆さまからのお役に立てるようラインナップの拡充に努めております。(弊社の講習会一覧はこちら、書籍一覧はこちらからご覧ください)
今後も先生方から最新の情報を伺いつつ、皆様のご要望に応えられる講習会・書籍の企画を行っていく所存です。何かございましたらリクエストページまでどうぞお気軽にお問い合わせくださいませ。