■はじめに
本セミナーではCMOSイメージセンサの原理から入り、その性能の本質、カメラ信号処理の基礎を学んでいきます。イメージセンサそのものの研究や最終製品の開発を行っている方だけでなく、特許調査などで関わりがある方にも役立てられるようなつくりになっています。
とはいえ、講義を理解するための前提知識は『あった方が良い』という程度なので今から情報収集を始めるような方でも問題なく受講が可能です。
今回はそんなCMOSイメージセンサのセミナーを取材してまいりました。
※CMOSイメージセンサとは・・
近年実用化に至った半導体の1つ。現代ではデジタルカメラや携帯電話など様々な製品に搭載されており、現在に至るまで右肩上がりで出荷数が増えている。
■講師紹介
この度ご講演を頂いたのはPixArt Japan株式会社の米本取締役です。
米本先生は現在のPixArt Japan株式会社の他にもソニーやSamsung電子、パナソニックにソニーセミコンダクタソリューションズなど多くの企業でイメージセンサ開発をされていました。
イメージセンサの開発・設計やカメラの信号処理などをご専門とし、今までに培われた知識やたくさんの情報を惜しみなく、そしてわかりやすく解説くださいました。
■講座紹介
「前提知識がなくても理解できる」とご案内を差し上げている通り、本講座の序盤は基礎となるCMOSイメージセンサの動作原理からスタートします。

CMOSイメージセンサは最終製品においてどのような役割を担っているのか、そしてその役割はどのようにして実行されているのかというメカニズムのお話。
業界の動向だけを聞くのではなく、CMOSイメージセンサの全体像を掴むことで、既に開発を進めている方や参入をお考えの方など様々なご要望にお応えすることが可能となっています。
そんな米本先生の解説を聞きながら時折頷かれたり、メモを取られる方も多くいらっしゃいました。

ご専門の方ならば恐らく文字だけで理解が進むかと思いますが、予備知識は不要と謳う本講座は基本的にこのような図と文字によってスライドが構成されています。そのため、CMOSイメージセンサや関連する知識をお持ちでない方からも
「図やグラフが多く使われていて、視覚的に理解しやすかった」
「文系でも満足いく講義だった」
など好評のお声を多数いただいています。
1章のCMOSイメージセンサの動作原理を学び、2章はイメージセンサそのものの講義でした。
イメージセンサの性能である感度はどのようにして決まるのか?
昨今ではカメラやスマートフォンの普及で専門外の方も何となく耳にしたことがある「f値」や「画素」「色温度」などの用語を使って米本先生が具体的に解説を続けます。

感度の次は多くの人が体験したことがある「夜景を撮影した時のザラツキ」を始めとした様々なノイズの話です。
恐らく「ノイズ 写真」と調べても加工方法の紹介ページが多く、業務に役立つ情報を見つけるのも一苦労だと思います。しかし本セミナーはノイズの種類のみならず、ノイズの大小関係や原因、見え方にまで言及しています。CMOSイメージセンサセミナーではありますが、このノイズの話が一番聞きたかった、一番興味を惹かれた、という受講者も少なくありません。

感度やノイズ以外にも多々あるイメージセンサの特性や機能をお話しいただいた後はカメラの信号処理を解説の上、いよいよ近年の技術動向の講義が始まります。
裏面照射型CMOSイメージセンサや積層型CMOSイメージセンサにグローバルシャッターなど、「CMOSイメージセンサ」の情報収集をしたことがある方ならどこかで目にしたような情報の最新動向を、講師の米本先生ならではの情報を交えながら学ぶことができます。
そして最後に応用の観点からということでスマートフォン、車載それぞれに求められている性能について事例の紹介をいただき、
・全体像を把握したい人
・ピンポイントで情報をお求めの方
・最終製品の状況を知りたい方
など上記のような様々な要望にお応えしたセミナーは毎回皆様から好評のお声を頂戴しております。
★本セミナーを受講された方の声(一例):
・業務への直接的なかかわりは薄いのですが、概要がよくわかりました。
・CMOSは勉強したことがなかったが他の分野と共通点も多く、大変よく理解できました。
・文系の私でもわかりやすく、CMOSイメージセンサの全体像を知ることができました。
・大変参考となるご講演をありがとうございました。今後の装置開発に活かします。
・講師の実例(失敗例)なども聞くことができ、とても有意義でした。
■おわりに
弊社では本講座以外にも、半導体やディスプレイに関する講習会の開催、書籍の発刊を多数行っておりますが、希望テーマが見当たらない、こんなセミナー・書籍を紹介してほしい、開催してほしいテーマなどご要望がございましたらリクエストページまでどうぞお気軽にお問い合わせくださいませ。
最後になりましたが、本講座開催にあたりご尽力くださいました米本先生に深く御礼を申し上げます。