★世界の潮流を踏まえながら、FDA容器包装規制を理解し、今後を読み解く一冊!
<食品・医薬品>
FDA容器・包装規制の整理と適合性試験事例
発刊・体裁・価格
発刊 2014年11月11日 定価 7,000円 + 税
体裁 A4判変 43ページ オールカラー
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ISBN 978-4-86502-072-4(書籍)
ISBN 978-4-86502-073-1(PDF版)
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本書のポイント
○FDA包装・容器の法規制体系の概説
○日欧にはない、FDA独自の規制や試験とは?
○日米欧の主な包装・容器規制の比較一覧・米国と日欧薬局方の比較
○「ガラス」「各種プラスチック」容器最新規制の内容
○FDA規格適合のための適合性試験の概説と事例
・溶出試験−溶出試験条件における日欧米の現状比較−
・抽出試験
・移行試験−移行試験条件・FDA の具体的な累積推定摂取量の算出方法−
・性能試験−水蒸気透過性試験/水損失量/光透過性試験/生物学的試験等−
・プラスチックの吸着試験事例
・試験機関へどのような事前情報の提示が必要?
・適合性試験や安全性リスク評価に関する今後の方向性
○米国食品安全強化法の概要と包装への影響
○<返答が得やすくなる>FDAへの具体的な照会方法・文面
○よくあるQ&A
・ポジティブリストに無い食品包装材料を使用したい場合の対応は?
・食品包装材料において温度規制の記載が無い場合の対応は?
・ポリカーボネート樹脂等のFDA適合証明方法は?
・内容物(食品、医薬品)と包材間において、添加剤以外の成分や不純物が検出された場合の対応は?
・メーカー型番毎の認定制度はある?
著者より
米国FDA(食品医薬品局)は、その名の通り米国における食品・医薬品・医療機器を管掌する政府機関であり、職員数約1万5千人の大組織である。
各分野において製品の安全確保に関する基準や試験法を制定し、EU(欧州連合)と並ぶ世界のオピニオンリーダー的存在となっている。
日本を初め、中国やアジア諸国、オセアニア等も常にその動向には注目し、国際的な整合化の一つのモデルとなっている。
しかしながら、個人の主張を重んじるお国柄のせいか、食品包装に規制においては材料全体の横断的な基準作りの構想は無く、材料毎に異なる規制内容となっている。
又、閾値の採用や食品接触物質の暴露量算出にはデータ解析による科学的根拠に基づき基準を作る一方、
法改正時の積み残しによる暫定認可物質や永年の使用実績に基づき未評価のまま安全と見なして認可した物質がある等、
一見複雑で判り難い構成となっている。EUの様に、法規制全体を体系的に構築する仕組みとは大きく異なるので、見落とさない様に注意が必要である。
医薬品包装においては、材料と製品に区分して体系的な基準が作られ、日欧米3極調和会議が推進される中で、EUとの整合化が進展している。
しかし、材料の特定や製品別性能試験等において米国特有の基準があり、欧米間でもかなりの相違点があるのが現状である。
企業としては、社内品質保証基準構築に当たり、世界の一つの規範としてFDA規制を調査することは重要であり、又米国輸出に際しては的確な顧客対応が必要となる。
本稿では、樹脂メーカーにおける著者の経験から、FDAの包装関連法規制の最新動向とFDAへの照会方法、及び最近の食品強化法の動向も紹介した。FDAの理解にお役に立てれば幸いである。
目次
→掲載見本
はじめに
1.米国の法律とFDA
2.FDAの組織と活動
3.食品包装規制
3.1 規制の体系と構成
3.1.1 連邦食品・医薬品及び化粧品法(FFDCA)
(1)食品添加物(第二章、第201条)
(2)不良食品(第四章、第402条)
(3)食品接触物質(第409条、FCS:Food Contact Substance)
(4)食品接触物質に関する届け出(FCN*)(第409条)
3.1.2 連邦規則集(CFR)
3.2 間接食品添加物
3.2.1 全体の構成
3.2.2 樹脂の規制の例
3.3 新規物質の申請基準
3.3.1 複数の申請方式
3.3.2 食品接触物質上市前届出制度(FCN制度)
3.3.3 安全性評価基準
(1)FDAガイダンス
(2)累積推定摂取量の算出方法
@移行試験条件
A消費係数(CF)
B食品タイプ別分配係数(fT)
C消費者の暴露量(Consumer Exposure)の計算
(3)毒性試験
3.4 適合性試験と事例
3.4.1 オレフィンポリマー(パート177.1520)
3.4.2 121℃以上の高温で使用するラミネート品(パート177.1730)
3.5 日欧米の比較と留意点
4. 医薬品包装規制
4.1 規制の体系と構成
4.2 ガラス容器の規制:USP 660
4.2.1 タイプの3分類
4.2.2 水抵抗性試験:粉砕ガラスによる試験(Powdered Glass Test)
4.2.3 水抵抗性試験:ガラス表面試験法(Surface Glass Test)
4.2.4 121℃における水攻撃性試験(Water Attack Test)
4.3 プラスチック容器の規制:USP 661
4.3.1 規制の概要
4.3.2 ポリエチレン容器
(1)適用範囲
(2)成分の特定
(3)重金属、緩衝容量及び非揮発性物質残留量
4.3.3 ポリプロピレン容器
(1)適用範囲
(2)赤外線分光分析法
(3)示差走査熱量測定
4.3.4 ポリエチレンテレフタレート(PET)容器及びポリエチレンテレフタレートG(PETG)
(1)適用範囲
(2)赤外線分光分析法(IR)
(3)示差走査熱量測定(DSC)
(4)着色剤の抽出試験
(5)重金属、エチレングリコール
@抽出溶媒
A一般的操作
B重金属
Cエチレングリコール
4.3.5 補助的容器部品
4.3.6 生物学的試験
4.4 容器―性能試験:USP 671
4.4.1 容器の水蒸気透過性試験・水損失速度(表22、表23)
4.4.2 光透過性試験
4.4.3 注射剤中の微粒子の規格:USP 788
4.5. 適合性試験と事例
4.5.1 物理化学的試験方法: USP 661
@試験の準備
A揮発性成分残留量
B重金属
C緩衝能力
4.5.2 溶出試験条件
4.5.3 性能試験-1−水蒸気透過性試験:USP 671
4.5.4 性能試験-2−水損失量:USP 671
(1) 未開封容器の場合
(2)使用条件下における試験
4.5.5 性能試験-3−光透過性試験: USP 671
4.5.6 生物学的試験in vitro:USP 87
(1)細胞培養液の調製
(2)抽出液
(3)抽出操作
(4)寒天拡散試験
(5)結果の判定
4.6 日欧米の比較と留意点
4.6.1 現状比較
4.6.2 日米EU医薬品規制調和国際会議(ICH)の検討状況
5.よくあるQ&A
Q1 ポジティブリスト(PL)に無い食品包装材料を使用したい場合の対応は?
Q2 ポリカーボネート(PC)樹脂等のFDA適合証明方法は?
Q3 食品包装材料において、温度規制の記載が無い場合の対応は?
Q4 内容物(食品、医薬品)と包材間において、添加剤以外の成分や不純物が検出された場合の対応は?
Q5 試験機関へどのような事前情報の提示が必要か?
Q6 メーカーの型番毎の認定制度はあるのか?
Q7 プラスチックの吸着試験はどうように行うのか?
Q8 適合性試験や安全性リスク評価の今後の方向性は?
6. 食品安全強化法と包装への影響
7. FDAへの照会等
8.まとめ