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〇書籍+PDF版セット 66,000円(税込(消費税10%))
発刊・体裁・価格
発刊 2025年1月予定
定価 〇書籍版:60,500円(税込(消費税10%)) 〇書籍版+PDF版セット:71,500円(税込(消費税10%))
体裁 B5判 約210ページ ISBN 978-4-86502-279-7
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本書のポイント
★二酸化炭素分離やグリーン水素製造等、環境分野への活用が見込まれ注目を浴びるガス分離膜
基本から活用まで網羅した必読の一冊
・高分子膜、MMM,中空糸膜、ゼオライト膜,MOF,有機無機ハイブリッド…
それぞれの膜の特性と作製法は?
・メンブレンリアクターやハイブリッドプロセスなどの実用展開も掲載
分離膜の評価はどうする?シミュレーション方法は?コスト計算はどのように行う?
・CO2回収、水素分離、人工光合成など注目集まる用途別にガス分離膜の活用を詳説!
執筆者一覧(敬称略)
島田 敏宏 北海道大学
田中 一宏 山口大学
古澤 巳千雄 永柳工業株式会社
田中 俊輔 関西大学
堀 彰宏 SyncMOF株式会社
蔵岡 孝治 神戸大学
上宮 成之 岐阜大学
熊切 泉 山口大学
廣田 雄一朗 名古屋工業大学
小玉 聡 東京科学大学
樋口 隼人 工学院大学
廣澤 史也 工学院大学
宮川 雅矢 工学院大学
高羽 洋充 工学院大学
井原 輝一 日東電工株式会社
伊藤 悠里 日東電工株式会社
竹ノ内 雄太 日東電工株式会社
片桐 慎 日東電工株式会社
西見 大成 人工光合成化学プロセス技術研究組合(ARPChem)
岡田 治 株式会社ルネッサンス・エナジー・リサーチ
寺口 昌宏 新潟大学
目次
第1章 混合気体の成分分離と分離膜
1. 混合気体の成分分離
2. 膜による分離の微視的機構
3. 分離膜の性能を表すパラメータ
4. 分離膜の実装
5. 膜分離のエネルギー効率
6. エネルギー効率から見た諸プロセスの比較
7. まとめと将来展望
第2章 分離膜の特徴と研究動向、製造の工夫
第1節 高分子ガス分離膜のガス透過分離メカニズムと製膜法
1. ガス分子から見た高分子固体
1.1 ガス分子
1.2 高分子膜の自由体積
2. 分離膜のガス透過分離特性
2.1 透過係数とパーミアンス
2.2 分離係数
3. 高分子膜のガス透過メカニズム
3.1 高分子膜へのガスの溶解
3.2 溶解拡散機構
3.3 高分子膜とミクロ多孔質無機膜の違い
4. 高分子膜の分子設計指針
4.1 単純な高分子膜の性能上限と高性能膜の設計指針
4.2 期待される高性能膜
5. MMM(Mixed Matrix Membrane)
6. 高分子膜の製膜法と膜モジュール
第2節 シリコーン中空糸膜モジュールの製造方法と特徴
1. シリコーン中空糸膜モジュール
1.1 シリコーンゴムの特性について
1.2 世界一細いシリコーン中空糸膜
2. ナガセップの製造方法
2.1 中空糸膜の製造方法
2.2 モジュールの製造方法
3. ナガセップの特徴
3.1 ナガセップガス分離膜モジュールの特徴
3.2 ナガセップ中空糸膜の特徴
3.3 ナガセップの利用分野
3.3.1 ガス分離及び蒸気分離(VOC)への応用
3.3.2 水処理への応用
3.4 ナガセップの適用例
第3節 無機ゼオライト膜と有機ゼオライト膜
1. 無機ゼオライト
1.1 無機ゼオライトの製膜方法
1.2 無機ゼオライト膜の分離性能
2. 有機ゼオライト
2.1 有機ゼオライトの製膜方法
2.2 有機ゼオライト膜の分離性能と構造柔軟性
第4節 「 MOF(金属有機構造体)」を活用したガス分離の研究動向と可能性
1. ガスエネルギー革命の幕開け
2. 新しいナノポーラス材料・MOF による気体の分離・回収・貯蔵の挑戦
3. 高機能ナノポーラス材料の開発を目的とした最先端物性測定技術
3.1 MOF とガス分離濃縮技術の進化
3.2 高機能MOF 材料のナノ空間設計
3.3 高機能MOF 分離膜
4. 加速するMOF の社会実装
4.1 MOF を活用した新しいガス輸送インフラ
4.2 MOF を利用した工場排気・大気中のCO2 直接回収装置と新しい金融商品
第5節 有機- 無機ハイブリッドガス分離膜
1. 有機- 無機ハイブリッド二酸化炭素(CO2)分離膜
1.1 ポリアクリルアミド- シリカ有機- 無機ハイブリッドCO2 分離膜
1.1.1 作製方法
1.1.2 膜特性とCO2 分離特性
2. 有機- 無機ハイブリッド酸素(O2)分離膜
2.1 シリカ-PVP- サルコミン有機- 無機ハイブリッドO2 分離膜
2.1.1 作製方法
2.1.2 膜特性とO2 分離特性
3. 有機- 無機ハイブリッドオレフィン分離膜
3.1 シリカ-PVP-Ag+ 有機- 無機ハイブリッドオレフィン分離膜
3.1.1 作製方法
3.1.2 膜特性とオレフィン分離特性
3.2 シリカ-PANa-Ag+ 有機- 無機ハイブリッドオレフィン分離膜
3.2.1 作製方法
3.2.2 膜特性とオレフィン分離特性
第3章 ガス分離膜実用化に向けた技術と評価、シミュレーション
第1節 メンブレンリアクター
1. メンブレンリアクターの分類
1.1 Extractor 型
1.2 Distributor 型
1.3 Contactor 型
2. メンブレンリアクターのさまざまな触媒反応への応用
2.1 メタンの部分酸化による合成ガスの製造
2.2 硫化水素の分解による硫黄と水素の併産
2.3 プロパンの脱水素環化による芳香族炭化水素の合成
2.4 メタンの低温高活性な触媒を用いたドライリホーミング
2.5 複合化反応システム:アンモニアからの水素を利用したCO2 メタン化
第2節 膜分離と他プロセスのハイブリッドプロセスによる省エネ化
1. 膜分離と他の分離手法を直列に組み合わせたガス分離プロセスの例
1.1 膜分離法と深冷分離法の組み合わせ
1.2 膜分離法と深冷蒸留法を組み合わせた実証プラントの例
1.3 膜分離法と吸収法や吸着法の組み合わせ
1.4 膜分離法と吸収法や吸着法を組み合わせた実証プラントの例
2. 膜と他のプロセスの融合
第3節 イオン液体を用いた化合物間の親和性差を利用する分離膜
1. イオン液体の概要
2. イオン液体ベースの分離膜とその作製法
3. イオン液体ベースの膜の適用先とその透過分離能
第4節 ガス分離膜の評価法
1. 単位
2. 多孔質材料における圧力損失、透過抵抗
3. ガーレ―法、フラジール法および関連する方法
4. 真空を用いた差圧法
5. 時間応答プロファイルから透過の微視的過程の解析例
6. 等圧法
7. 相互干渉がある場合
8. 透過速度が小さい場合― 超高感度測定
第5節 コスト計算
1. プロセス計算の基礎
1.1 エネルギー収支計算
1.2 熱力学計算
2. プロセス計算の例
2.1 液体の機械的エネルギー収支とポンプ動力
2.2 コンプレッサ
2.3 熱交換器
3. 分離回収コストの計算
3.1 コスト計算の概要
3.2 設備コスト
3.3 ユーティリティーコストと人件費
3.4 合計コストの計算
第6節 ガス分離膜における膜透過分子シミュレーション
1. ガス分離膜の透過シミュレーション方法
2. ゼオライト膜におけるCO2 透過現象
3. ゼオライト膜の粒界がガス分離に与える影響
4. 粒界構造をもつCHA 膜のCO2 分離特性
5. 混合マトリックス膜の透過シミュレーション
第4章 用途別ガス分離膜の可能性
第1節 CO2回収のための分離膜技術
1. ガス分離膜の種類
2. 膜分離の基礎式
3. 分離膜モジュールの物質収支計算
4. 完全混合モデル
5. 並流プラグフローモデル
6. 透過側完全混合モデル
7. クロスフローモデル
8. DAC に適用する際の課題
第2節 気体分離膜による工場排気ガスのCO2分離回収
1. 日東電工カーボンニュートラルの取り組み
2. 気体分離膜について
2.1 気体分離膜の要素技術と複合膜設計
2.2 排気ガス回収のCO2 分離膜の特徴
3. 工場排気ガス回収の分離膜実証
3.1 分離膜エレメント構造
3.2 減圧システムとスパイラルエレメント設計
3.3 CO2 分離膜システムの設計および検証
第3節 グリーン水素製造のためのガス分離膜技術
1.水素分離膜の分類
1.1 高分子膜
1.2 セラミック膜
1.3 金属膜
2.非対称膜化による水素透過性能の向上
2.1 セラミック膜
2.2 金属膜
第4節 人工光合成とガス分離膜
1. 脱炭素社会構築に向けたグリーン水素の重要性
1.1 地球温暖化の解決に向けた国際的な取り組み
1.2 日本におけるグリーントランスフォーメーション(GX)とグリーンイノベーション(GI)基金事業
1.3 グリーン水素製造のための様々な取り組み
2. 人工光合成におけるガス分離膜の重要性
2.1 NEDO 人工光合成プロジェクトの全体像
2.2 光触媒を用いたグリーン水素製造におけるガス分離膜
2.3 グリーン水素製造およびe- メタン製造の屋外実証実験におけるガス分離膜
2.4 メタノール合成プロセス(反応分離)におけるガス分離膜
2.5 大気からのCO2 回収(DAC)におけるガス分離膜
第5節 CO2 選択透過膜(促進輸送膜)のバイオガス分野への応用
1.CO2 選択透過膜を用いたCO2 分離・回収技術について
2.CO2 選択透過膜(促進輸送膜)のバイオガス分野への適用検討結果
第6節 酸素富化膜
1. ゴム状高分子からガラス状高分子へ
2. より精密な細孔の設計と保持を目指した高分子
2.1 分岐高分子膜
2.2 固有のミクロ多孔性を持つ高分子(PIM)
2.2.1 初期のPIM
2.2.2 改良型PIM
2.2.3 その他のPIM
3. 今後の展望