早期割引
【早期割引にて申し込み受付中】 60,500円(税込(消費税10%)) 2025年1月29日まで
発刊・体裁・価格
発刊 2024年12月下旬予定 定価 66,000円 (税込(消費税10%))
体裁 B5判 約270ページ ISBN 978-4-86502-278-0 →詳細、申込方法はこちらを参照
本書のポイント
★ペロブスカイト太陽電池の研究開発・市場動向から、関連部材含めた製造開発と施工技術、
高性能化に向けた各種アプローチ、評価方法まで網羅!
〇現状の研究開発段階と実用化のために越えるべきポイントは?
国内外企業の開発ロードマップと市場見通し、中国の投資動向情報、有望なアプリケーションは何か?
〇ペロブスカイト太陽電池の作製プロセスについて
その種類と特徴、大面積化に向けた課題は?変換効率と耐久性両立に向けた界面制御技術を解説!
〇ホール輸送材、結晶材、透明導電膜、封止材、炭素系電極、多結晶層など
各種部材の要求性能と開発動向、太陽電池への寄与度、高性能化のための取り組みを解説!
〇成膜、塗工乾燥、加工など、ペロブスカイト太陽電池製造と施工設置に関わる各種技術解説
必要な設備や要素技術、工程上留意すべき事項は?
ペロブスカイト太陽電池を実際に設置・施工するには?開発中の手法と実証試験を紹介!
〇高性能化および実用化に向けた各種アプローチ技術を解説!
鉛フリー型の劣化対策、タンデム化、多層多孔質型の開発など・・・最近注目の研究内容を解説
耐久性を向上するには?大面積化に必要なことは?表面加工処理からの性能向上など、様々なアプローチ手法を解説!
〇発電挙動や特性、結晶構造や欠陥変化など、材料研究に必要な各種評価手法を解説!
各手法から何が分かるか?評価結果の見かた、再現性の高い評価手法は?
執筆者一覧(敬称略)
早瀬修二 (電気通信大学)
川合洋平 ((株)富士経済)
池上和志 (桐蔭横浜大学)
小野澤伸子(産業技術総合研究所)
冨田恒之 (東海大学)
伊東孝洋 (ジオマテック(株))
水谷拓雄 (マクセル(株))
大和田寛人(信越化学工業(株))
森良平 (GSアライアンス(株))
柴山直之 (桐蔭横浜大学)
西久保綾佑(大阪大学)
浜本伸夫 (AndanTEC)
藤川忍 (三星ダイヤモンド工業(株))
坂井徹 (日揮(株))
丸本一弘 (筑波大学)
五反田武志(東芝エネルギーシステムズ(株))
奥健夫 (滋賀県立大学)
石河泰明 (青山学院大学)
古郷敦史 (産業技術総合研究所)
柳田真利 (物質・材料研究機構)
米田朋加 (ウシオ電機(株))
辻流輝 (筑波大学)
斎藤英純 (神奈川県立産業技術総合研究所)
目次
第1章 ペロブスカイト太陽電池を取り巻く市場と研究動向
第1節 ペロブスカイト太陽電池の研究開発状況
1. ハロゲン化鉛ペロブスカイト太陽電池の開発状況と問題点
1.1 大面積化に伴う効率の低下
1.2 耐久性
1.3 環境問題
2. ハロゲン化錫系ペロブスカイト太陽電池の現状と問題点
3. ハロゲン化ペロブスカイトタンデム太陽電池の現状と問題点
第2節 ペロブスカイト太陽電池を取り巻く動向
1. 国内外主要企業の開発動向・ロードマップ
2. 本格導入時期と市場見通し
3. 基板種類別×タイプ別の有望アプリケーション
4. 将来的な製品価格と主要部材コスト
5. 主要中国企業の投資動向と生産計画
第2章 太陽電池の構造や作製方法
第1節 ペロブスカイト太陽電池の概要
1. ペロブスカイト太陽電池の発電原理
2. 低照度での高い発電特性
3. 放射線耐久性
4. 鉛の問題及びリサイクル技術
第2節 ペロブスカイト太陽電池の作製プロセス
1. 一段階成膜法
2. 二段階成膜法
3. 熱蒸着法
4. 成膜方法と大面積化
5. モジュール作製プロセス
第3節 ペロブスカイト太陽電池の界面制御による高性能化
1. パッシベーションの役割と結晶粒サイズへの影響
2. ペロブスカイト太陽電池の耐湿性の向上
3. 耐久性の向上と元素・イオンの拡散防止層
4. 高耐久化に向けた材料開発
第3章 周辺部材技術、電池製造技術と実務対応
第1節 部材開発
第1項 ペロブスカイト太陽電池用高耐久性ホール輸送材料の開発
1. ホール輸送材料について
1.1 ホール輸送材料のドーパントフリー化
1.2 スピロ型ドーパントフリーホール輸送材料
1.3 短工程合成可能なスピロ型ドーパントフリーホール輸送材料
第2項 4種類の酸化チタン結晶多形の作り分けと電子輸送層への応用
1. 酸化チタン電子輸送層
2. 酸化チタンの合成手法と結晶多形
3. 電子輸送層の作製とエネルギー変換効率
第3項 ITO 透明導電膜の特性と高性能化手法
1. 透明導電膜とは
2. ITO 薄膜の特性
2.1 スパッタリング法で作製したITO 薄膜の電気特性
2.2 ITO 薄膜の光学特性
3. ITO 薄膜の高性能化
3.1 SnO2 との積層による耐熱性、化学的安定性の向上
3.2 Ag との積層による低抵抗化
第4項 塗布型透明導電膜のペロブスカイト太陽電池電極への展開
1. 塗布型透明導電材料開発の概要と背景
1.1 塗布型透明導電材料開発の背景
1.2 塗布型透明導電材料の特徴
1.3 塗布型透明導電膜のデバイスへの展開
1.4 塗布型透明導電膜の将来
2. ペロブスカイト太陽電池電極への展開
2.1 ペロブスカイト太陽電池の構造
2.2 ペロブスカイト太陽電池電極に求められる特性
2.3 有機導電ポリマー、PEDOT / PSS の特徴
2.4 銀ナノワイヤの特徴
2.5 ペロブスカイト太陽電池電極への適用可能性
2.6 電極への適用における課題
第5項 ペロブスカイト太陽電池用シリコーンゴムシート封止材の開発
1. 太陽電池モジュール用シリコーン封止材の歴史
2. 太陽電池モジュール用シリコーンゴムシート封止材
2.1 シリコーンゴムシート封止材の硬化
2.2 ペロブスカイト太陽電池用シリコーンゴムシート封止材
2.3 シリコーンゴムシート封止材のフィルム積層
2.4 シリコーンゴムシート封止材の光学特性
2.5 ペロブスカイト太陽電池セルへの出力影響
2.6 シリコーンゴムシート封止材のセル界面充填
2.7 シリコーンゴムシートの体積抵抗、耐圧特性
2.8 シリコーゴムシートの耐燃焼性
3. まとめ
第6項 炭素系電極を用いたペロブスカイト太陽電池
1. 炭素系電極を用いた高温でのペロブスカイト太陽電池の作成
2. 炭素系電極を用いた低温でのペロブスカイト太陽電池の作成
第7項 ペロブスカイト結晶層の成膜技術と表面パッシベーション技術の開発
1. ペロブスカイト多結晶層の品質改善
1.1 背景
1.2 MACl、[Bcmim]Cl 添加時の結晶化過程のリアルタイム観察
2. ペロブスカイト太陽電池におけるパッシベーション層の開発
2.1 一般的なパッシベーション層
2.2 2D ペロブスカイト結晶を用いたパッシベーション層
2.3 導電性を有するパッシベーション層
第2節 製造技術
第1項 鉛ハライドペロブスカイト成膜における必要設備と要素技術
1. 足場材料と成膜性
2. 膜特性の指標
3. スピンコート法
3.1 設備と環境整備
3.2 要素技術(貧溶媒、ガスクエンチ、結晶化手法)
4. ブレード(or バー)コートおよびスロットダイコート法
4.1 設備と環境整備
4.2 要素技術
5. スプレーコートおよびインクジェット法
5.1 設備と環境整備
5.2 要素技術
6. 真空プロセス
7. 添加剤効果
8. 実用化に向けた課題と今後の展望
第2項 塗工乾燥~ Roll To Roll へスケールアップするために~
1. 塗工方法の分類
1.1 計量方法と送液方法
1.2 静的接触線と動的接触線
1.3 各方式の塗工領域と濃度選定
2. スピン塗工
2.1 ペロブスカイト太陽電池のサンプル作製
2.2 膜厚の推移
2.3 乾燥の寄与
3. バー塗工
3.1 量産のバー塗工
3.2 ワイヤーバーと溝付きバー
3.3 膜厚
3.4 リビング筋を避けるために
4. グラビア塗工
4.1 グラビア塗工方式の分類
4.2 グラビアシリンダー
4.3 グラビアロール版
4.4 膜厚
4.5 塗工可能領域
4.6 ドクターチャンバー方式
4.7 マイクログラビア方式
5. スロット塗工の薄層限界
5.1 スロットダイの構造
5.2 薄層塗工
5.3 最小塗工量(Ruschak-Higgins 式)
5.4 背面減圧の効果
5.5 Over Bite でより薄く
6. 塗膜の乾燥
6.1 乾燥環境の3要素
6.2 定率乾燥と減率乾燥
6.3 各種乾燥方式
第3項 ペロブスカイト太陽電池における絶縁層形成のためのパターニング加工技術
1. パターニング加工
1.1 太陽電池の集積化
1.2 パターニングとは
1.3 パターニング加工への要求
1.4 各層に求められるパターニング
1.4.1 P1 パターニング
1.4.2 P2 パターニング
1.4.3 P3 パターニング
2. 装置側への要求
2.1 デットエリアの狭小化に対して
2.2 生産性向上に対して
第3節 設置・施工方法に関する検討および実証の取り組み
1. 当社の太陽電池への取組背景
1.1 はじめに
1.2 当社の太陽光発電の施工実績
1.3 ペロブスカイト太陽電池に注目する理由
1.4 日本政府の動向
1.4.1 PSC の量産技術の確立
1.4.2 PSC の生産体制の整備
1.4.3 PSC の需要創出
2. 施工方法について
2.1 後付け・取外し可能な施工法に注目
2.2 当社独自の施工方法「シート工法」の概要
2.3 「シート工法」とは
2.4 「シート工法」の特徴
2.5 シート工法の適用場所(耐荷重の低い軽量屋根へ適用)
3. ペロブスカイト太陽電池実証事例
3.1 横浜サイト(日揮㈱)での実証
3.2 苫小牧サイト(港湾倉庫)での実証
3.3 江の島サイト(公共施設)での実証
4.「シート一体型太陽電池モジュール」の各種試験について
4.1 「シート一体型太陽電池モジュール」について
4.2 等分布荷重試験
4.3 風洞試験
5.「シート工法」での薄膜太陽電池の設置可否・求められること
6. 実用化における課題
6.1 耐久性
6.2 発電効率
6.3 コストダウンについて
6.4 材料のリサイクル性に関して
第4章 高性能化に向けたアプローチ
第1節 鉛フリーペロブスカイト太陽電池の性能劣化メカニズムと対策への指針
1. 薄膜および素子作製と評価
2. 正孔輸送層/ ペロブスカイト界面でのバンド曲がり
3. 正孔輸送層/ ペロブスカイト界面における光照射効果
第2節 大面積化に向けた検討課題と研究動向
1. 成膜技術の課題
2. ペロブスカイト層の成膜方法
3. ガスブロー法によるモジュール作製
4. 蒸着法による非平滑面へのペロブスカイト成膜
5. おわりに
第3節 ペロブスカイト薄膜の耐久性向上
1. ペロブスカイトハライド結晶の不安定性と解決法
2. 結晶のフレキシブル性
3. 結晶構造安定化
4. 高配向結晶膜による安定化
5. 表面構造制御による安定化
第4節 ペロブスカイト太陽電池タンデム化の特徴と開発要素
1. タンデム型太陽電池の原理
2. 端子構造による特徴
3. 開発要素
4. 耐久性
5. 今後の展開
第5節 ペロブスカイト太陽電池の高効率化に向けた塗布技術
1. ペロブスカイト太陽電池の構造と材料
2. ペロブスカイト結晶の製膜手法
3. ペロブスカイト結晶の表面処理
第6節 界面制御による発電効率と耐久性の両立
1. ペロブスカイト太陽電池の界面処理技術
2. 酸化ニッケルを正孔抽出層としたデバイスの発電効率の向上
2.1 酸化ニッケル正孔抽出層/ ペロブスカイト層界面
2.2 フラーレン電子抽出層/ ペロブスカイト層界面
3. ペロブスカイト太陽電池の発電効率評価と耐久性
第7節 フラッシュランプアニールによるペロブスカイト太陽電池性能の向上
1. キセノンフラッシュランプの特徴
2. ペロブスカイト膜へのフラッシュランプアニールの応用
3. フラッシュランプアニールによる膜の緻密化
4. フラッシュランプアニールによる太陽電池性能の向上
第8節 カーボンベースの多層多孔質型ペロブスカイト太陽電池の研究開発
1. カーボン電極を用いた多層多孔質型ペロブスカイト太陽電池について
2. カーボン電極を用いた多層多孔質型ペロブスカイト太陽電池の電極の強化
2.1 カーボン電極の材料選定と粒子サイズの影響
2.2 バインダー材料の役割と効果
2.3 酸化チタン電子輸送層の最適化
3. カーボン電極を用いた多層多孔質型ペロブスカイト太陽電池の光による特異な現象と耐久性
3.1 光による特異な現象とペロブスカイト結晶の構造
3.2 封止技術による耐久性向上
4. カーボン電極を用いた多層多孔質型ペロブスカイト太陽電池の正確な性能評価における課題と改善
4.1 スキャン速度による異常な測定結果
第5章 ペロブスカイト太陽電池の評価試験方法
第1節 発電挙動の把握と再現性の高い評価法
1. 有機系太陽電池のヒステリシス
2. PSC の一時的変化と劣化
3. これまでKISTEC で検討してきた評価方法
3.1 Reduced span I-V 法
3.2 Dynamic I-V 法
3.3 MPPT 法
第2節 分光計測とX線回折を活用した基礎評価技術
1. 分光計測
1.1 光吸収計測と解析
1.2 発光特性・キャリア寿命評価
1.3 光電子収量分光
2. X 線回折による構造評価
2.1 結晶配向
2.2 結晶子サイズと結晶ひずみ