レオロジー入門|社内研修-情報機構
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数式に頼らず、レオロジーの本質を理解し、活用するための入門編!

レオロジー入門編

講師

ソフトマターデザインラボ 合同会社 代表社員 博士 佐々木 裕 先生

* 希望者は講師との名刺交換が可能です

講師紹介

1986年 北海道大学工学部合成化学工学科高分子化学専攻 修士課程修了
同年 東亞合成株式会社入社
1992-93年 米国Rensselaer Polytechnic InstituteにてVisiting Scientist
1996年 北海道大学地球環境科学研究院 博士課程修了
2024年 東亞合成株式会社を定年退職
同年 ソフトマターデザインラボ合同会社を設立

研究歴:
これまで四十年近く東亞合成という化学系メーカーにて、各種の機能性高分子の研究開発に関わってきました。
在職中には、海外留学をきっかけとして発見したオキセタン樹脂という新規材料の工業化にも成功し、その実用化において、各種の分析・観察、レオロジー測定、シミュレーション等の多様な評価技術にも携わってきました。
それらの経験に基づき、粘着や接着等の複合的な機能と高分子物性との関連性についての研究へと展開しています。近年は、基盤的な技術の確立につながるような基本的な事項に関する学会発表も行っております。

主たる著作:
「マテリアルズ・インフォマティクスによる材料開発と活用集」(分筆)技術情報協会 (2019)
「UV硬化プロセスの最適化」(分筆)Science & Technology (2008)
「LED革新のための最新技術と展望」(分筆)情報機構 (2008)
「高分子架橋と分解の新展開」(分筆)シーエム シー (2007)
“Photoinitiated Polymerization” (part), Ed. K.D. Belfield, J.V. Crivello, ACS Symposium Series 847(2003)


料金(税込み;消費税10%)/基本講義時間:約4時間30分

受講者数オンライン集合研修・講師派遣
50名以下275,000円~330,000円~*別途、交通・宿泊費
99名以下330,000円~385,000円~*別途、交通・宿泊費

注:表示金額は最低金額です。講座アレンジ等により増額の場合がございます。

研修ポイント

我々の身の回りの材料の大半は流れるという性質を持っています。当然、それぞれの材料ごとに流れ易さは異なりますが、非常に長い時間をかければ岩や大地も流れていきます。その流れるものを測る学問がレオロジーです。
もともと、レオロジーは「お触りの科学」とも言われており、人の五感に基づく直感的な区別は容易です。しかしながら、直感的な区別を材料や商品の開発へと結びつけることは困難です。
レオロジーの本質をきちんと理解することで、各種の材料の違いを明確に区別することができ、材料の設計のポイントもわかってきます。直感的に感じる違いをきちんとした理解へと結びつけるために、この研修では、「箇条書き」や「図解」を多用してブレイクダウンしたイメージとして直感的に捉えていきます。また、数式だけに頼ることなく、数式が表したいことを理解して、イメージと数式をつなげていきます。
本研修は、実践のベースとなる基本的な事項を実感として理解し、材料の持つ「流動と弾性」という二面性をイメージとして持てるようになることを目指します。

研修内容

下記の研修プログラムは基本的な内容の構成ですが、企業様の固有の要望に沿って内容のカスタマイズも可能です。

 *講師の専門および知見の範囲となります。
 *リクエストの内容によっては、対応できない場合があります。

§1:レオロジーのはじめの一歩
ここでは、レオロジーという「考え方」についての説明から始めていきます。レオロジーを学ぶことで会社の仕事に活かせるような考え方を身に付けていただきたいと思います。まず、レオロジー的な考え方ということを理解し、人の感覚でレオロジーを感じることができることを確認します。そして、「レオロジーのはじめの一歩」として、具体的な事例について議論を始めていきましょう。
そのために必要となる準備として、簡単に数学及び物理的な事象についての確認からです。そして、固体と液体という基本的な物質のふるまいを書き表す一番単純なモデルであるフック固体とニュートン流体からスタートしましょう。

1. はじめに
 1.1. レオロジーとは?
  ・レオロジーの始まり
  ・レオロジーのやり方
 1.2. 会社の仕事とレオロジー
  ・レオロジーの関わる分野
  ・会社の仕事とレオロジー
 1.3. 人の感覚とレオロジー
  ・人はみなレオロジスト
  ・人間の判断基準は?
 1.4. レオロジーを理解するために
  ・レオロジーの難しい点
  ・理解へのアプローチ

2. レオロジーのはじめの一歩
 2.1. レオロジーを始める前に
  ・ほんの少しの数学:関数と線型性について
  ・物理を理解するために必要なこと:量、次元、単位
 2.2. レオロジーのはじめの一歩
  ・力学的な刺激と応答
  ・固体の基本的なモデル
  ・液体の基本となるモデル

§2:粘性と弾性から粘弾性へ
ここでは、粘性と弾性についての基本的なモデルであるフック固体とニュートン流体をベースとして、その組み合わせとして時間に伴い変化していく複雑な現象である粘弾性へとつなげていくことを目指します。
最初に、その前段階として、時間とともに変化する事象を表すのに便利な「微分と積分」について、簡単に復習していきます。そして、力学的な応答を書き表すときに使う、「力、仕事、ポテンシャル」という物理的な考え方についても直感的な理解をすすめます。
次に、物質の三態(固体、液体、気体)という最も基本的な「ものの有り様」について、物理化学的に見直していきます。固体と液体において、刺激の応答としての応力がどのように発生するのかということをイメージできるようにします。
上記の見直しをベースにして、固体でも流動するという粘弾性挙動についての理解を深めていきます。その際に必須となる緩和という現象についても直感的なイメージを説明します。

1. 物質のレオロジーを始める前に、
 1.1. 物理モデルを理解するために必要な数学をもう少し:微積分、簡単な微分方程式
 1.2. 物理についてももう少し:力、仕事、ポテンシャル

2. 物理化学として単純な物質を見直しましょう
 2.1. 物質の三態について
 2.2. 液体と固体の違いについてもう少し詳しく
 2.3. 流れるということは?
 2.4. 応力の起源は?

3. 粘弾性の基礎
 3.1. 粘性についてもう少し詳しく
 3.2. 弾性についての確認
 3.3. 粘弾性について考えましょう。

§3:粘弾性という性質について
ここでは、レオロジーの最も興味深いポイントである「粘弾性」について更に議論を進めます。
まず、これまであまり詳しく触れてこなかった時間と温度というレオロジー的な考え方において非常に重要な因子についての解説を行います。
続いて、一般的に広く用いられている動的粘弾性測定について、その原理及び測定に関しての注意点を説明します。
続いて、より複雑な現象についての説明へと進みます。具体的には、粘弾性現象が顕著に現れる材料である「高分子」についての解説、および、複雑な流動を示す非ニュートン流体についての議論を行います。

1. 時間と温度が変わると?
 1.1. 時間が変わると
 1.2. 温度が変わっても
 1.3. 固体と液体の境目は?

2. 動的粘弾性とは
 2.1. 動的粘弾性について
 2.2. 動的粘弾性の注意点
 2.3. 動的粘弾性から何がわかるか?

3. 複雑な事象を考えましょう
 3.1. 高分子について
 3.2. 流れるということをもう少し詳しく
 3.3. 非ニュートン流体
  ・非ニュートン流体の性質
  ・チクソトロピ-、レオペクシーとは?

お問合せから研修実施までの流れ

①お問合せ
 各、コンテンツのページよりお問合せ用紙をダウンロードいただき、
 必要事項記入の上、社内研修受付窓口へ e-mail(training@johokiko.co.jp)にてご連絡ください。

②見積書の発行
 お問合せ用紙を確認後、講師へ相談を致します。
 また実施方法に合わせた見積書を発行致します。
 (オンライン/講師派遣集合研修 等)

③開催日程と実施方法の確認・調整
 具体的な希望日程をお聞きした上で、弊社にて講師と調整致します。

④研修実施の確定
 日程決定後、研修実施を確定致します。
 (研修日決定、実施決定後のキャンセルは費用が掛かります。)

⑤研修詳細の打合せ
 実施方法の詳細を打合せ致します。
 また講義内容のアレンジを希望される場合は講師とお客様が直接
 (または、弊社を交えて)打合せ出来るように致します。

⑥研修実施
 講師派遣集合研修・オンライン研修など

⑦お支払い
 研修実施後、請求書を発行致しますので、お振込みをお願い致します。

講座番号:AX250191

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