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間葉系幹細胞ハンドブック 書籍

間葉系幹細胞ハンドブック

~分離・培養・特性解析、再生医療への応用~


執筆者

石塚 保行(いしづか やすゆき)著

株式会社バイオ未来工房 CEO 博士(農学)  筑波大学農学研究科博士課程修了後、住友製薬(現 住友ファーマ)株式会社での研究を経て、
・2001年~2011年:創薬開発を目的にアプライド セル バイオテクノロジースを設立し、ヒトコラーゲンの製造法を開発、そのELISA キットを製造販売した。また、美容目的の線維芽細胞の受託培養を行った。
・2010年~現在:再生医療の支援会社、バイオ未来工房を設立して、MSCの分離基材、増殖培地や分化誘導培地の製造販売を行う。更に、再生医療細胞培養のコンサルティングを行っている。
*特定認定再生医療等委員会の培養担当委員

発刊・体裁・価格

発刊  2023年11月14日  定価  22,000円 (税込(消費税10%))
体裁  B5判 本文109ページ+カラー図面集10ページ  ISBN 978-4-86502-260-5   →詳細、申込方法はこちらを参照

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間葉系幹細胞ハンドブック 書籍

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本書のポイント

担当者必携:MSCを巡る技術書・実務解説書です

○分離、培養の操作方法は? 詳細な説明

○各細胞分化や分離のプロトコールも収載

○培地はどのように選択する?

○実験環境はどうする? コンタミネーションへの対応は?

○マイコプラズマやエンドトキシン試験も具体的に

○再生医療における細胞培養についても解説


【担当者ならおさえておきたい留意点やノウハウが満載です】

目次

カラー図面集

はじめに

1.間葉系幹細胞
 1.1 幹細胞とは
 1.2 間葉系幹細胞(MSC)
 1.3 MSC の定義
 1.4 MSC の局在
 1.5 MSC の特徴
 1.6 ヒト細胞の使用における研究倫理について

2.間葉系幹細胞の分離
 2.1 細胞培養の基礎
 2.2 細胞培養の実験環境
  2.2.1 培養室
  2.2.2 培養試薬
  2.2.3 培養機器
  2.2.4 実験者の準備
   2.2.4.1 実験者自身の服装
   2.2.4.2 無菌操作
  2.2.5 コンタミネーションとは
 2.3 MSC の分離方法
  2.3.1 基材分離法の原理
  2.3.2 基材で分離したMSCの純度の評価法
  2.3.3 組織毎の分離法
   2.3.3.1 ヒト脂肪由来幹細胞(ASC)
    2.3.3.1.1 使用方法
     2.3.3.1.1.1 切除脂肪組織の場合
     2.3.3.1.1.2 脂肪吸引破砕物の場合
    2.3.3.1.2 高純度ASC の分離法
   2.3.3.2 ヒト骨髄由来幹細胞(BM-MSC)
    2.3.3.2.1 使用方法
     2.3.3.2.1.1 重層遠心分離法 1
     2.3.3.2.1.2 重層遠心分離法 2
     2.3.3.2.1.3 基材分離法
   2.3.3.3 ヒト臍帯 Wharton’s jelly 由来幹細胞(WJ-MSC)
    2.3.3.3.1 使用方法
   2.3.3.4 ヒト歯髄由来幹細胞(DP-MSC)
    2.3.3.4.1 使用方法
  2.3.4 分離基材上の組織からのMSC のoutgrowth の確認

3.間葉系幹細胞の培養( 継代)
 3.1 MSC 培養の基本
 3.2 間葉系幹細胞用培地
  3.2.1 培地の常識
 3.3 MSC 培養法( 継代)
  3.3.1 継代前の細胞の観察
  3.3.2 トリプシン-EDTA(細胞剥離液)
  3.3.3 細胞数の計測
  3.3.4 細胞の播種
  3.3.5 細胞の保存(凍結・融解)
 3.4 培地の選択法
  3.4.1 10cm ディッシュを用いての検討
  3.4.2 96 穴プレートを用いての検討
 3.5 基材分離法での継代
  3.5.1 1 回トリプシン処理した分離基材の再培養
 3.6 継代培養
 3.7 凍結保存(緩慢凍結法)
  3.7.1 細胞外凍結と細胞内凍結

4.間葉系幹細胞の特性解析
 4.1 MSC の分化方法
 4.2 脂肪細胞への分化
  4.2.1 脂肪細胞分化プロトコール
  4.2.2 操作方法
  4.2.3 Oil Red O 染色による同定
 4.3 骨芽細胞への分化
  4.3.1 骨芽細胞分化プロトコール
  4.3.2 操作方法
  4.3.3 Alizarin Red による同定
 4.4 軟骨細胞への分化
  4.4.1 軟骨細胞分化プロトコール
  4.4.2 操作方法
  4.4.3 Alcian Blue による同定
 4.5 神経細胞への分化
  4.5.1 神経細胞分化プロトコール
  4.5.2 操作方法
  4.5.3 抗βⅢ -Tubulin-Alexa Fluor488 の抗体染色による同定
 4.6 幹細胞の表面マーカー解析
  4.6.1 フローサイトメーター(FCM) とは
  4.6.2 フローサイトメーターと蛍光
  4.6.3 サンプル( 蛍光標識) の準備
   4.6.3.1 直接法と間接法
   4.6.3.2 蛍光色素の特性
   4.6.3.3 蛍光色素の比較
  4.6.4 抗体反応プロトコール
   4.6.4.1 測定機器
   4.6.4.2 抗体染色
   4.6.4.3 解析方法
   4.6.4.4 ASC の解析例

5.個別化医療の必要性
 5.1 個体差
 5.2 個体差が現れる場面
 5.3 形態と増殖速度
 5.4 接着性と増殖性の差
 5.5 分化能

6.再生医療(「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」下で)の細胞培養
 6.1 「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」とは
 6.2 利用されている幹細胞の種類と対象疾患
 6.3 再生医療でのMSC 培養の実際
 6.4 CPC( 細胞培養加工施設) の構造
 6.5 培地
  6.5.1 完全自家培養
  6.5.2 無血清培地
  6.5.3 培地の課題
   6.5.3.1 安全性
    6.5.3.1.1 試験成績書
    6.5.3.1.2 全成分が開示されているかどうか
    6.5.3.1.3 ゼノフリー、アニマルフリーなどと謳っているか
    6.5.3.1.4 アルブミンフリーまたは、組変えアルブミンを使用しているか
   6.5.3.2 増殖能
 6.6 消耗品について
  6.6.1 エンドトキシンフリーとパイロジェンフリーの違い
 6.7 実験者の準備 コンタミネーションを防ぐ
  6.7.1 作業前の注意点
  6.7.2 作業中の注意点
  6.7.3 作業後の注意点
 6.8 MSC の分離
  6.8.1 間葉系幹細胞増殖培地
  6.8.2 脂肪組織用保存液の作り方
  6.8.3 組織の採取の注意点
  6.8.4 採取時の具体的な注意点
  6.8.5 血液採取と血清調製
  6.8.6 脂肪組織の採取
  6.8.7 培養スケジュールについて
  6.8.8 MSC の分離プロトコール
  6.8.9 ASC の分離培養
  6.8.10 細胞観察での注意点
   6.8.10.1 観察前
   6.8.10.2 顕微鏡観察-細胞の状態の確認
 6.9 MSC の培養
  6.9.1 分離基材からの継代
  6.9.2 MSC の拡大培養 1
  6.9.3 MSC の拡大培養 2
 6. 10 MSC の剥離・回収
  6. 10.1 ハイパーフラスコから細胞の回収
  6. 10.2 遠心洗浄 1
  6. 10.3 遠心洗浄 2
 6. 11 細胞数の計測 2
 6. 12 細胞の投与
 6. 13 細胞の凍結と解凍
  6. 13.1 MSC の凍結保存 1(緩慢凍結法)
  6. 13.2 凍結保存 2(-80℃から液体窒素)
  6. 13.3 細胞の解凍
 6. 14 安全性試験
  6. 14.1 無菌試験
  6. 14.2 エンドトキシン測定法
   6. 14.2.1 エンドスペシーES-24S セットを用いた方法
  6. 14.3 マイコプラズマ否定試験
   6. 14.3.1 培養法(A法)
   6. 14.3.2 DNA染色法(B法)
   6. 14.3.3 核酸増幅法(NAT)
   6. 14.3.4 MycoAlert法
  6. 14.4 各種ウイルス否定試験
  6. 14.5 qPCR のデータの扱い方

7.遺伝子解析
 7.1 初代培養ASC(P0) の未分化維持遺伝子とマスター遺伝子の発現の個体差
 7.2 各組織のMSC の未分化維持遺伝子とマスター遺伝子発現の個体差
 7.3 継代と遺伝子発現の変化
 7.4 脂肪細胞への分化
 7.5 骨芽細胞への分化
 7.6 軟骨細胞への分化

8.MSC の応用
 8.1 培養上清の増殖促進作用
 8.2 培地の性能とその培養上清の増殖促進活性
 8.3 エクソソームとASC の増殖促進活性
 8.4 前駆細胞

9.MSC の課題
 9.1 足場によるASC のCD マーカー発現率の変化
 9.2 CD マーカーの発現率と分化
 9.3 凝集

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