◆動画視聴形式のeラーニング講座です。受講可能期間は4ヵ月間となります。
●スラリーを扱う方ならおさえておきたい!
●「うまく分散安定化させるには?」「どのように評価・制御していくのか?」
講師
兵庫県立大学 大学院工学研究科 化学工学専攻 准教授 博士(工学) 佐藤根 大士 先生
講師紹介
2008年3月 名古屋大学大学院工学研究科 博士課程後期課程修了,博士(工学)2008年10月 名古屋大学エコトピア科学研究所 研究員
2009年4月 名古屋大学大学院工学研究科物質制御工学専攻 研究員に異動
2010年4月 兵庫県立大学大学院工学研究科 助教
2016年4月 兵庫県立大学大学院工学研究科 准教授
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受講開始日・受講料
●受講開始日(申込〆切):下記よりご選択いただけます。
毎月10日(前月月末の申込まで)
毎月25日(当月15日の申込まで)
※土日・祝日のお申込は翌営業日扱いとなります。
※初回開講日は2022年7月10日です。
●受講期間:4ヵ月間
※期間延長の場合、1ヶ月あたり4,400円(税込(消費税10%))
(延長は1回限り、最長で6か月まで。終了前日までにお申し出ください。)
●受講料:受講人数に順じます。
1~9名 / 1名あたり 29,700円(税込(消費税10%)、資料付)
10名以上 / 1名あたり 24,200円(税込(消費税10%)、資料付)
30名以上 / joho-lms@johokiko.co.jpまでお問い合わせください。
※4名以上お申込みの場合、受講者のご所属・お名前・ご連絡先を
joho-lms@johokiko.co.jpまでお知らせください。
※学校法人割引:学生、教員のご参加は受講料50%割引。
詳細は「申込要領・手順」を確認ください。
●管理者を設定する場合:4,400円(税込(消費税10%))
※管理者ご自身が受講する場合、別途受講料がかかります。
★注意事項:
スムーズにご受講いただくために、必ずご一読ください (下記をクリックすると別タブが開きます)。
⇒ ■eラーニング講座申込要領・手順、■受講の流れ
※本eラーニング講座で使用される資料や配信動画は著作物であり、録音・録画・複写・転載・配布・上映・販売等を禁止いたします。
本LMS(イーラーニング)のポイント
※本教材は2022年3月に実施したオンラインセミナーの動画を基に構成しております。
■講師より:スラリーの奥深さと留意点
微粒子を媒液中に分散させたスラリーは、セラミック成形をはじめとする材料プロセスから、製薬、食品、化粧品、排水処理に到る幅広い分野で使用されます。大半のプロセスの出発点であるスラリーの状態が最終製品の品質を左右することは経験的に広く知られています。
しかしながら、スラリーの状態と一言で言っても、分散状態、粘度、温度特性、経時変化などさまざまなものがあり、しかもこれらに明確な基準が存在するわけではないため、それぞれのプロセスで試行錯誤を繰り返してスラリーを調製することになります。ところがせっかく調製法を確立しても、原料や添加剤の種類や条件が少し変わるだけで全く異なるスラリーができてしまい、毎回試行錯誤が必要となることも珍しくありません。これは、単なる混合比だけでなく、原料や添加剤の保管状況やスラリー調製でどのような過程を経たかなど、見落とされがちな多くの因子が影響を及ぼすためです。また、調製後のスラリーについても、流動性、粒子集合状態、充填特性といった様々な評価法が存在しますが、適切な評価法を使用しないとプロセスの安定にはつながらなくなってしまいます。
■解説事項
本教材では様々なスラリー分散法、スラリーの分散安定性に及ぼす様々な因子、種々のスラリー特性評価法について、実際の評価結果を用いて解説し、スラリー分散技術に関する基礎から応用、最新動向について紹介します。また、これまでに受けた相談とその対応についても紹介します。
■受講対象
・スラリーを取り扱っている技術者、研究者
・スラリーについてのトラブル・疑問を抱えている方々
・二次電池材料、各種顔料、ナノコンポジット関連の技術者、研究者
・粉体と液体の混合物(化粧品,セラミックスなど)を取り扱う技術者、研究者
・水処理プロセスに関わる技術者、研究者
■受講することで得られる知見、習得できること
・スラリーの分散特性に関する基本的知見
・スラリー調製技術に関する理解
・種々のスラリー評価法とその特性
・スラリー評価法の理解、データ解析
・スラリーについてのトラブル解決指針
本LMS(イーラーニング)の内容
※総動画時間:約4時間20分
chapter1 はじめに
chapter2 スラリーに関する基礎知識:「そもそもスラリーとは?なぜ取り扱いがむつかしい?」
2-1. スラリーを取り扱うプロセス
2-2. 微粒子をスラリーとして取り扱う理由
2-3. なぜスラリーの取り扱いで問題が発生するのか
2-4. プロセスで重要なスラリー特性の違い
chapter3 粒子の特性:「粒子の“個性”を把握するには?」
3-1. 粒子のサイズ(粒子径),比表面積,密度
3-2. 粒子径分布測定,粒子の構造
chapter4 . 粒子と媒液の界面の理解:「粒子の物性よりも粒子と液体の界面こそが重要なのです」
4-1. 粒子と媒液の界面
4-1-1. 粒子と媒液の親和性
4-1-2. 溶媒和(水和)
4-1-3. ぬれ性
4-2. 粒子の帯電
4-2-1. 帯電機構
4-2-2. 電気二重層
4-2-3. ゼータ電位測定
4-3. 分散剤(界面活性剤)の吸着
4-3-1. 界面活性剤
4-3-2. 吸着機構
4-3-3. 吸着量の測定
4-3-4. 分散剤の選び方
chapter5 粒子間に働く力と粒子の分散・凝集:「分散と凝集は何で決まる?うまく分散させるには?」
5-1. DLVO理論
5-1-1. 静電ポテンシャル
5-1-2. ファンデルワールスポテンシャル
5-1-3. 全相互作用(DLVO理論)
5-2. 吸着高分子による作用
5-3. その他の相互作用と吸着高分子による作用とその測定法
5-4. 粒子の分散・凝集の原理
5-5. 凝集機構と凝集形態
5-6. さまざまな分散・凝集状態の評価法とその原理
chapter6 スラリーの流動特性と評価:「スラリーの“流れやすさ”をどのように測り、それで何がわかるの?」
6-1. 流動挙動の種類(流動曲線)
6-2. 流動性評価法
6-3. 流動性評価の実例
6-3-1. 流動特性評価結果
6-3-2. 使用機器による評価結果の違い
6-3-3. 使用機器による違いの補正
chapter7 スラリー中の粒子の沈降挙動と充填特性評価:「スラリー中での粉の沈み方、そこから何がわかるの?」
7-1. 粒子の沈降堆積挙動
7-2. 堆積層の流動性評価
7-2-1. 堆積層の流動性と固化
7-2-2. 堆積層の固化防止
7-3. 重力、遠心沈降による評価
7-3-1. 重力、遠心沈降試験の測定原理
7-3-2. 試験結果の実例
7-4. 沈降静水圧法による評価
7-4-1. 沈降静水圧法の原理
7-4-2. 測定結果の実例と結果から予測できるスラリー特性
7-5. 粒子径分布測定による評価
7-5-1. 様々な粒子径分布測定法とその問題
7-5-2. 測定結果の実例
7-5-3. 高濃度スラリーの粒子径分布直接測定
chapter8 浸透圧測定法によるナノ粒子の分散評価:「沈まないナノ粒子のスラリーはどう評価すればいいの?」
8-1. ナノ粒子スラリーの特徴
8-2. 浸透圧測定法の原理
8-3. 測定結果の実例
8-4. 従来法との比較と測定結果から予測できる成形体の微構造
chapter9 スラリー調製:「粉と液体と添加剤を混ぜるだけと思っていませんか?」
9-1. スラリー化および均質化,最適化
9-2. さまざまなスラリー調製技術
9-3. 分散剤添加スラリー中の溶存イオンの影響
9-4. スラリー特性の経時変化
9-4-1. スラリー中の分散剤の状態
9-4-2. 分散剤の吸着形態の評価法
9-4-3. 分散剤の吸着形態が分散安定性に及ぼす影響
9-5. 可逆的に分散凝集状態を制御できるスラリーの調製
9-5-1. 温度による分散状態制御
9-5-2. 圧力による分散状態制御
9-5-3. イオン架橋を利用した可逆的分散状態制御
chapter10 実スラリーへの適用(実用化)事例:「トラブルが解決できた事例はありますか?」
10-1. 水系セラミックススラリーの評価
10-2. 非水系および多成分系スラリーの評価(リチウムイオン二次電池電極材料)
10-3. 温度や圧力による可逆的分散状態制御の利用(水処理)
10-4. イオン架橋による可逆的分散状態制御の利用(塗料、シート成形)
chapter11 過去に受けた相談とその解決例
11-1. 加速試験による長期安定性の予測
11-2. スラリー分散状態変化の防止
11-3. トラブルの原因と対策