発刊・体裁・価格
発刊 2015年12月21日 定価 49,500円 (税込(消費税10%))
体裁 B5判 233ページ ISBN 978-4-86502-102-8 →詳細、申込方法はこちらを参照
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著者
特定非営利活動法人医工連携推進機構 客員研究員 吉川 典子 先生
本書のポイント
規制当局とのやりとり(相談・照会等)で意見齟齬を起こさない表現・記載・対応の基礎を解説!
◎薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)のポイントを解説!
◎医療機器の開発・承認におけるQMS・STED・リスクベース審査の考え方とは?
◎医薬品と医療機器とのコンビネーション製品や再生医療の関係や対応ポイントとはなにか?
【薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)における注意点とは?】
>添付文書の届け出制度、使用成績調査対応、再生医療への対応
【薬機法において医療機器の位置付けをどのように確認すべきか?】
>該当性照会、リスク分類、バイオ製品分類、設置・保守分類
【医療機器に関連する業態の繋がりと関係性】
>登録認証機関・サプライヤ・試験機関、各機関との手続き、遵守すべき基準のコストすべき基準の
【医療機器に製造販売の注意点とは?】
>製造販売における資格要件、市販後安全管理、リスク分類における認証範囲と添付資料
【医療機器の開発の道筋とは?】
>開発薬事という戦略、リスクとベネフィット、デザイン思考、QMSとSTED、コーディネータの重要性
【医療機器審査の注意点】
>PMDA・通知・規格、製造販売届出書・申請書、設計検証・妥当性確認、リスク評価、
エネルギー・材料・ソフトウェアの取り扱い、デバイスのユーザビリティ
【申請におけるコミュニケーションの必要性と関連書類作成のポイント】
>規制当局とのやりとりでの注意点、STEDの作成ポイントと関連資料作成について
臨床評価のために考えること、効果的な相談制度利用について
【医療機器と医薬品が組み合わさる製品とは何か?】
>組み合わせ医療機器・キット製品・セット製品・組み立て工程を伴うコンビネ―ション製品・独立流通タイプのコンビネーション製品
【再生医療製品を如何に考えるか?】
>法制度とビジネスの考え方、手続きと審査、業態と基準、PMDAの対応
【今後の医療機器について】
>ユーザビリティの注目度、周辺技術の関連性、コミュニケーションの重要性
目次
第1章 薬機法はなんのためにあるか
1.最近の法改正がもたらしたもの
1.1 責務と役割の位置
1.2 安全性向上の仕組み
(1) 添付文書の届出制度の導入
(2) 使用成績の調査を現実的なものへ
1.3 医療機器の特性
1.4 再生医療の特性
1.5 新しい医療への布告
2.法の目的の再認識
第2章 医療機器とは何か
1.薬機法と現場意識
2.定義にある目的
(1) 医療機器と医薬品の違い
3.該当性照会をする
3.1 手続き
3.2 照会する時に示す内容
4.医療機器であるということ
5.リスクの考え方
6.他にもある分類
(1) バイオ関連製品
(2) 設置から保守に対する配慮
第3章 業態とは何か
1.業とは何か
2.医療機器における業態の繋がり
3.製造販売業
4.製造業
5.販売業、貸与業、修理業
6.他に関連するビジネス
6.1 登録認証機関
6.2 サプライヤ
6.3 試験機関
6.4 その他
7.業態の開設のための準備と手続き
8.ビジネス構造を考える
8.1 法改正によって気をつけたいこと
8.2 遵守すべき基準のコストを勘案する
第4章 市場に届ける仕組み
1.製造販売行為の意味
1.1 製造販売業の責務と資格要件
1.2 市販後安全管理の意味
2.リスク分類と手続き
(1)認証の範囲の拡大
(2)添付資料の変化
3.手続きとビジネス
3.1 購買の整備
3.2 製造工程をマネジメントする
第5章 製造販売を目指す開発
1.開発薬事という戦略
2.マネジメントを導入する
3.医療機器の基本要件が示すこと
3.1 設計及び製造がつながっているということ
3.2 リスクとベネフィット
3.3 使用者を考慮して対応する
4.デザイン思考の導入
4.1 デザイン思考のプロセス
(1)ニーズの吟味としてのWHY
(2)いかに解決するかHOW
(3)何を作るのかWHAT
(4)CONCEPTにまとめ上げる
4.2 ニーズに接する機会の充実
4.3 ユーザ中心主義とデザイン主導型開発
5.QMSとSTED
5.1 品質マネジメントシステムに見るもの
5.2 STEDを戦略的に活用する
(1)研究開発の経緯をまとめる
(2)製品開発の経緯にまとめる
(3)妥当性検証をまとめる
(4)すべての情報をまとめる
5.3 STEDとQMSはつながっている
6.リスクマネジメント
7.評価をするということ
8.3つのマップ
8.1 ロードマップ
(1)ボトムアップ型開発
(2)トップダウン型開発
8.2 リクワイアメントマップ
(1)チェックアイテムの適切なレイアウト
(2)判断をするアイテムを用意する
8.3 ビジネスマップ
(1)STPマーケティング
(2)エフェクチュエーション
(3)市場に対する考えを持つ
9.全社的取り組みのススメ
9.1 システムであることの意味
9.2 社内の渉外業務にも強い薬事担当者
10.コーディネーションというカギ
10.1 コーディネータの役割
(1)依頼の聞き取り
(2)情報の収集
(3)可視化作業
(4)検討から課題抽出へ
(5)プロジェクト全体の俯瞰
(6)要望に対する提案
(7)より良い提案
10.2 コーディネータが持つべきスキル
(1)マネジメントの実務的なスキルを磨く
(2)技術や市場を理解する
(3)調査スキルを磨く
10.3 コーディネータに出会う
(1)公的機関に所属するコーディネータ
(2)民間機関に所属するコーディネータ
(3)コーディネート依頼の留意点
11.成長する事業にする仕掛け
11.1 進化する医療機器を企図する
11.2 医療機器にもライフサイクルマネジメント
第6章 医療機器の審査に備える
1.リスクベースの審査とは
2.新しさの見積を科学的に
2.1 よくあるもの、評価が定まっているもの
(1)PMDAの標準化サイト
(2)通知
(3)JISや国際規格
(4)類似品を確かめる
(5)適合確認の作業を行う
2.2 製造販売承認申請と区分
(1)区分に対する考え方
2.3「差分」の考え方
2.4 新しさを外部に説明するということ
3.何を示す必要があるのか
3.1 製造販売届出書や申請書の意味
3.2 添付資料の意味
3.3 開発の経緯を重視するということ
4.規格基準を活用すること
(1)規格基準の情報を集める
(2)規格基準やガイドラインを活用する
4.1 信頼性に気を配る
5.コンセプトと証明ボリューム
5.1 使用目的、効能又は効果の記載
5.2 妥当性検証の内容
5.3 設計検証・妥当性確認に関する資料
6.エネルギーを扱うということ
6.1 エネルギーに伴うリスクを評価する
(1)JIS T0601を意識する
(2)ユーザビリティ
(3)アクセスする部分の材質
(4)注入するエネルギー
7.材料を扱うということ
(1)化学的安全性
(2)生物学的安全性
(3)材質に関する前例の有無
(4)金属を用いる医用材料
(5)形がもたらすリスク
(6)ユーザビリティ
8.ソフトウエアの医療機器化
8.1 ソフトウエアの位置づけの考え方
8.2 プロセスマネジメントがもたらすもの
9.デバイスとユーザの関係
9.1 ユーザ中心主義に基づくアクション
9.2 開発の後にも工夫はできる
10.正しく使うことを促進する
第7章 様々なコミュニケーション
1.規制当局とのコミュニケーション機会
2.よい書類を作るには
2.1 わかりやすさのポイント 目に優しい
2.2 わかりやすさのポイント 脳に優しい
(1)文章を磨く
(2)記載内容の視覚化
(3)各項目の不整合
(4)広告的表現
(5)その他の問題点
2.3 申請者自身に優しい
2.4 組織の中で
2.5 アウトソーシング
2.6 ユーザに優しい
3.コミュニケーションツールを使いこなす
3.1 通信に用いるツール
3.2 説明に用いるツール
3.3 コミュニケーションのトラブル
(1)暗黙知に頼りすぎる場合
(2)共通言語を持たない場合
(3)技術的な理解能力に問題がある場合
(4)新規性に対する情報格差
3.4 よりよいコミュニケーションへ
(1)わかりやすさのための働きかけ
(2)姿勢
4.書類の作り方を効率的にするコツ
4.1 STED作成を行う時期はいつか
(1)ボトムアップ型の開発スタイル
(2)トップダウン型開発の場合
1)自社製品を改良する
2)自社の既存製品がない場合
3)海外から導入品の場合
4.2 STEDから添付資料にまとめる <準備するもの>
(1)STEDそのもの
(2)関係法令通知類
(3)信頼性に関する情報
(4)QMSに関する情報
(5)その他
4.3 添付資料の体裁を整える
(1)探しやすさの工夫
(2)見やすい添付資料
(3)迷った時の扱い
5.臨床評価に備える
5.1 対面助言を利用する
5.2 治験計画届を用意する
6.相談制度を利用する
6.1 外部からの助言
(1)医療機器開発支援ネットワーク
(2)国産医療機器創出促進基盤整備等事業
6.2 コンサルティングサービスを活用する
6.3 医薬品医療機器総合機構の相談事業を活用する
(1)薬事戦略相談
(2)対面助言
6.4 PMDAによる対面助言のための準備のコツ
(1)事前面談のための準備のコツ
(2)対面助言のための資料準備のコツ
(3)製造販売承認申請の直前に相談したい場合
7.効果のある相談にするために
(1)何がわからないのかを明確化する
(2)その助言を、どこに役立てたいと考えているかを明確化する
(3)助言をしてもらうために、相手に提供できる情報を吟味する
(4)イニシアチブをよく考える
8.照会対応のコツ
8.1 照会内容の性格
(1)記載の整備
(2)科学的・技術的な照会
8.2 照会内容の理解
8.3 的確に回答をまとめる
8.4 対応状況の管理
9.変更に対応する
9.1「変更」に関する手続き
9.2 市場への対応
9.3 やむを得ない変更
9.4 変更のタブー
9.5「変更」をどうまとめるか
10.革新的な医療技術に取り組む時
第8章 医療機器の周りに:医薬品とのコンビネーション
1.成長著しい分野の理由
2.組み合わせることを科学的に考える
(1)「組み合わせ」医療機器
(2)「キット製品」や「セット製品」
(3)組み立て工程を伴う「コンビネーション製品」
(4)独立流通タイプの「コンビネーション製品」
3.医薬品の仕組み
(1)医薬品の開発
(2)医薬品の製造販売
4.医薬品を取り巻く環境を理解する
5.製造販売に備える
第9章 医療機器の周りに:再生医療
1.再生医療等製品とは何か
2.再生医療のパートナー、医療機器
(1)再生医療を支える医療機器
(2)再生を誘導する材料
(3)雑品・雑貨的なもの
3.特性に合わせた審査の仕組み
(1)二つの法制度とビジネス
(2)薬機法における手続きと審査
(3)整備しなければならない業態と基準
(4)PMDAの薬事戦略相談を活用する
(5)革新的な医療としての環境を活用する
第10章 2035ビジョンにみえる変化
1.新しい医療の時代
2.ユーザビリティに注目
3.周辺技術の巻き込み
4.科学的なコミュニケーション