発刊・体裁・価格
発刊 2021年9月27日 定価 47,300円 (税込(消費税10%))
体裁 B5判 200ページ ISBN 978-4-86502-218-6 →詳細、申込方法はこちらを参照
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本書のポイント
☆AIやIoT技術を利用した医療・ヘルスケアサービスの技術開発のポイントを解説!
☆医療機器ソフトウェア・デジタルヘルスケアサービス開発における留意事項とは?
☆医薬品開発におけるIoT技術活用の現状
〇医療機器プログラムに関連する規制と対応の留意点は何か?
〇医療機器ソフトウェアのバリデーションの手法とは?
〇ICT技術を応用した医療機器の開発におけるポイントとは?
〇治療におけるDTx(Digital Therapeutics)の現状と今後とは?
〇医療現場でのIoT機器利用の現状と課題
〇医薬品開発の現場での?IoT機器の活用とバーチャル治験の課題とは?
〇日米欧における医療機器のサイバーセキュリティ規制の現状とは?
〇医療情報のクラウド利用における留意点とは?
〇ヘルスケアにおけるデジタルサービス開発のステップと開発時の各注意点とは?
〇医療ヘルスケアにおけるAIやIoT技術を活用した製品開発の実際とは?
執筆者一覧(敬称略)
〇鎮西清行 (産業技術総合研究所)
〇大竹正規 (GEヘルスケア・ジャパン(株))
〇今関 剛 ((株)イマテック)
〇加藤健太郎(医薬品医療機器総合機構)
〇中川 肇 ((前)富山大学付属病院)
〇山本真由美(イーピーエス(株))
〇牧野 奈緒(イーピーエス(株))
〇貝田章太郎(テュフ ラインランド ジャパン(株))
〇上島 努 (キャノンITソリューションズ(株))
〇鎌田 英世(医薬基盤・健康・栄養研究所)
〇矢島 弘士((株)メディエイド)
〇阪本 剛 ((株)PixSpace)
〇三澤 将史(昭和大学横浜市北部病院)
〇杉山 崇 ((株)テクリコ)
〇森 公彦 (関西医科大学)
〇牛久保智宏(アニマ(株))
〇長谷 公隆 (関西医科大学)
目次
第1章 医療AI・IoT技術医療機器規制対応
1. 薬機法規制の概要
1.1 薬機法の目的・対象・規制範囲
1.2 医療機器のクラス分類
1.3 医療機器の一般的名称
1.4 医療機器の該当性
1.5 医療機器の製造販売承認・認証
1.6 医療機器の治験
1.7 広告規制
1.8 医療保険制度との関係
2. 医療機器プログラム
2.1 プログラムの医療機器該当性
2.2 医療機器プログラム相談窓口
2.3 医療機器プログラムの流通形態
2.4 医療機器プログラムの製造販売承認・認証審査の要求事項
2.5 クラスⅠ医療機器に相当するプログラムの広告規制
3. ICT 技術を応用した医療機器と規制制度
3.1 AI を応用した医療機器プログラム
3.1.1 承認例
3.1.2 AI 技術を用いる医療機器プログラムの審査上のポイント
3.1.3 AI-CAD 開発ガイドライン・評価指標
3.1.4 市販後性能変化に対する対応
3.1.5 医療機器の変更計画の確認(IDATEN)制度
3.2 IoT を応用した医療・ヘルスケア機器 = ウェアラブル医療機器
3.2.1 Apple Watch の医療・ヘルスケア関連機能
3.2.2 経緯
3.2.3 心電図・不規則な心拍件モニタ
3.2.4 血中酸素ウェルネス
3.2.5 Apple Watch を医療機器にしないことの意味
3.2.6 医療機器プログラムの入力信号の品質
4. デジタルヘルス普及に向けての課題
4.1 事業者向けの情報の不足
4.2 デジタルヘルスの特性にあった医療保険の枠組み
4.3 医療とヘルスケアをまたぐビジネスモデル
第2章 医療機器におけるソフトウェアの役割と関連規制
1. ソフトウェア関連規制の経緯
1.1 薬事法から“薬機法”へ
1.2 米国の規制との比較
1.3 医療機器該当性
1.4 クラスⅠ医療機器相当の規制されないプログラムの取扱い
2. 医療機器におけるプログラムの役割
2.1 腕時計型の心電図アプリケーションと不規則な心拍の通知プログラムの例
2.2 事例から見るプログラムの役割と今後の在り方
3. 医療機器プログラムを取り巻く環境
3.1 サイバーセキュリティの法規制への着目点
3.2 “SBOM”と“MDS2”
(1)SBOM:Software Bill of Material(ソフトウェアの部品表)
(2)MDS2:Manufacturer Disclosure Statement for Medical Device Security
(医療機器セキュリティのための製造者開示説明書
3.3 レガシー医療機器
3.4 Artificial Intelligence(AI)の着目点
第3章 医療機器ソフトウェア設計開発プロセスの構築とソフトウェアバリデーションの考え方
1. 医療機器ソフトウェアで求められている規格要求事項
1.1 これまでの経緯
1.2 医療機器ソフトウェアと規格の関係
2. ソフトウェア開発プロセスの構築
2.1 ソフトウェアエンジニアリング
2.2 リスクマネジメントの実践
2.3 品質マネジメントの
3. ソフトウェアバリデーションの考え方
3.1 ソフトウェアバリデーションとは?
3.2 ソフトウェアバリデーション(妥当性確認)の実践
3.3 追跡可能性(トレーサビリティ)の確保
第4章 Digital Therapeutics (DTx)の評価の考え方と課題
1. 行動変容を意図した DTx の薬事開発と評価
1.1 開発にあたって
1.2 行動変容を意図した DTx の評価について
1.2.1 行動変容を意図した DTx の位置づけ
1.2.2 行動変容を意図した DTx の評価
① 対象患者と既存療法の確認
② 対照群
ⅰ)プラセボ効果
ⅱ)術者(施行者)へのバイアス
2. 今後の課題とまとめ
第5章 医療の現場におけるIoT技術活用の現状と課題
1. 歴史的に大学病院のシステムの歩みから IoT の利活用について考える
1.1 部門連携について
1.2 院内無線 LAN の活用
2. 現時点で何が問題なのか?今後、何を準備するべきなのか?
1)診療情報を扱う医療機器としての測定デバイスの問題
2)院外で機器により収集するデータの標準化について
3)ネットワークセキュリティの問題
4)医師法施行規則第 23 条で定める診療録との兼ね合い
5)電子カルテ 3 原則との関わり
6)患者側の携帯情報端末等の利活用について
3. 臨床側から望む IoT 利活用の二つのキーポイント
4. 今後、私たちはどのように準備すべきか ?
第6章 医薬品開発におけるバーチャル治験利用の現状と課題
第1節 バーチャル治験の概要
1. GCP Renovation におけるバーチャル治験の議論
2. 規制動向
第2節 バーチャル治験の課題
1. バーチャル治験に関する取り組みと基本的概念
2. 現在の実施状況や、現場での課題、その課題の解決策
2.1 eConsent
2.2 オンライン診療
2.3 データやベンダーの管理、心理的ハードル
3.今後の展望(まとめ)
第7章 医療機器のサイバーセキュリティ対策
1. 米国・欧州・日本におけるサイバーセキュリティ関連法規制の動向
1.1 米国の医療機器に関連する法規制
1)市販ソフトウェア(OTS)に関するガイダンス
2)医療機器市販前にすべきことについてのガイダンス
3)医療機器市販後にすべきことについてのガイダンス
4)プライバシー法規制
1.2 ヨーロッパの医療機器に関する法規制
1)医療機器のサイバーセキュリティに関する法規制
2)ヨーロッパ各国の独自法規制
3)プライバシーに関する法規制
1.3 日本の医療機器に関する法規制
2. 医療機器のサイバーセキュリティ対策、およびテスト手法
3. 製品のサイバーセキュリティ対策チーム(PSIRT)
① 内部・外部のステークホルダー管理機能
② 脆弱性の発見
③ 脆弱性の取り扱い
④ トレーニング
第8章 クラウド利用における医療情報取り扱いのポイント
1. クラウド上での医療情報の取り扱い
2. クラウド上での医療情報取扱いに関する基本要件
2.1 外部保存
2.2 電子保存
2.3 個人情報保護
3. 3省ガイドライン
3.1 適用範囲
3.2 適用対象医療情報(文書)
3.3 ガイドラインの位置付け
4. クラウド利用における医療情報取り扱いのポイント
4.1 クラウドサービスの利用契約
1)データプライバシー
2)準拠法・データの保存場所
4.2 クラウドサービスアカウントの保護
1)権限の分離・最小化
2)スーパーユーザー利用の制限
3)操作履歴等の収集・保管
4.3 構成・変更・ログ管理等
4.4 運営・運用体制
4.5 クラウドサービスのメンテナンス等
第9章 日米における最近の医療機器プログラム産業の動向
1. 医療分野における ICT 化に関連する国内の行政動向
2. 米国における規制当局の動向
3. 世界的な標準化の動向
第10章 DX時代におけるヘルスケア・デジタル・サービス開発プロセス
1. ヘルスケア領域の動向
2. ヘルスケア領域におけるデジタル活用について
(1) 在宅医療分野
(2) PHR(Personal Health Record)
(3) オンライン診療・オンライン服薬指導
3. ヘルスケア領域におけるデジタル・サービス開発
3.1 業界知識・法や制度を踏まえたサービス・スキーム検討
(1) 法や制度
(2) 医療機器プログラム
(3) マネタイズ
(4) セキュリティ面での検討
(5) 品質の考慮
4. 各開発プロセスの実際
4.1 サービス設計
4.2 要件定義
4.3 設計・開発
①各画面項目設計
②バリデーション処理設計
③確認画面などの追加
④画面における文言設計
⑤エラー処理及び障害設計
⑥メンテナンス設計
4.4 テスト
4.5 導入
4.6 運用
第11章 医療ヘルスケア機器におけるIT技術開発の概要
第1節 医療画像解析におけるDeepLearning活用事例
1. DeepLearningという学習技術
2. DeepLearningの可能性
3. DeepLearningを用いた製品の実際
第2節 内視鏡検査AI開発の経緯をふまえた研究開発のポイントと今後の展望
1. 大腸内視鏡になぜAIが必要なのか?
2. 超拡大内視鏡の診断支援AI(EndoBRAIN)
2.1 研究開発の背景と黎明期
2.2 医工産官連携体制の構築
2.3 薬機法承認へのみちのり
3. 大腸ポリープ検出支援AI(EndoBRAIN-EYE)
3.1 ディープラーニングの導入
3.2 他施設研究による大規模機械学習
3.3 薬機法承認取得への道のり
4.PMDA対面助言のポイントと今後の展開
第3節 MR技術を活用したリハビリシステムの開発
1. 「リハまる」開発のきっかけ
2. 開発における課題や問題点
3. MR技術とリハまる
3.1 MR技術とは
3.2 MRとの出会いと活用理由
3.3 「リハまる」のシステム構成
3.4 MR技術を活用したリハビリコンテンツ
4. 「リハまる」の活用事例
4.1 アカデミア(研究・教育)
4.2 回復期リハビリテーション病院
4.3 自治体での健康フェア
第4節 産学連携でのリハビリ評価システム開発
1. リハビリテーション医療研究における産学連携の必要性
2. 臨床における医療機器開発の課題
3.リハ医療で求められる動作解析
4. システム開発の手法
4.1 マハラノビス空間の形成
4.2 パラメータの最適化
4.3 重要度サンプリング
4.4 ハイパーパラメータの調整
4.5 モデル選択
4.6 複数パラメータの相互性
4.7 クラスタリングによる患者群の分類
4.8 多様な歩行障害の特徴量抽出
5. リハの臨床現場での適用
(片麻痺歩行速度を改善するための特徴抽出の実際)
6. AIと協働するリハ医療の展望