発刊・体裁・価格
発刊 2010年1月25日 定価 67,100円(税込(消費税10%))
体裁 B5判 272ページ ISBN 978-4-904080-44-3 →詳細、申込方法はこちらを参照
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本書のポイント
★透明フレキシブルデバイス開発のため材料、製膜技術!
★太陽電池、フレキシブルディスプレイ・発光デバイス
の開発に最適な透明フィルム基板材料とは!
★各種、透明フレキシブル材料・周辺材料の特性と基板への適正・特性!
~光学的適性、印刷適正、透湿・ガスバリアー性、
寸法安定性、耐熱性、フレキシブル性、、、、~
・PEN(ポリエチレンナフタレート)
・PES(ポリエーテルスルホン)
・COP(シクロオレフィンポリマー)
・無色透明ポリイミド
・TACフィルム
・高透明性自己粘着型アクリルフィルム
・透明粘土フィルム
・透明有機・無機ハイブリッドコーティング
・高屈折率UV硬化性樹脂
・導電性ポリマー PEDOT/PSS
・透明プラスチックフィルム基板における耐湿性付与技術
・グラフェン薄膜の塗布形成法開発、有機薄膜太陽電池への応用
★ガスバリア性、透湿性の評価と信頼性
~微量な湿度や透過成分をどのように評価するのか ~その許容範囲は
★製造膜技術
・RtoRによる生産性の向上
・PVD法による低温薄膜形成技術
・Cat- CVD法で何かできる ~フィルム性能の向上
・印刷法(ウェットプロセス)による透明フィルム基板上へ製膜
執筆者一覧(敬称略)
藤掛 英夫 NHK放送技術研究所
奥村 久雄 帝人デュポンフィルム(株)
岡本 敏 住友化学(株)
池田 功一 日本ゼオン(株)
松本 利彦 東京工芸大学
坂牧 聡 富士フイルム(株)
遠藤 壮太郎 住友スリーエム(株)
蛯名 武雄 (独)産業技術総合研究所
福井 俊巳 (株)KRI ナノハイブリッド研究部
佐内 康之 東亞合成(株)
大谷 新太郎 (有)ホーセンテクノ
杉山 征人 YIC京都工科専門学校
小川 倉一 三容真空工業(株)
仁木 敏一 (株)石川製作所
植村 聖 (独)産業技術総合研究所
藤田 貴史 ナガセケムテックス(株)
上野 啓司 埼玉大学大学院
目次
第1章 最近のフレキシブルディスプレイの研究動向と透明フィルム基板の課題
1.フレキシブルディスプレイの用途
2.フロントプレーン技術
2.1 有機EL方式
2.2 液晶方式
2.3 電気泳動方式
2.4 コレステリック液晶方式
3.バックプレーン技術
4.フィルム基板の技術課題
5.フィルム基板と印刷技術
第2章 各種基板材料とその周辺材料の特徴と設計および応用展開
第1節 PEN(ポリエチレンナフタレート)樹脂
1.ポリエチレンナフタレートフィルム
2.製膜プロセス技術とフィルム特性
3.PENフィルムの化学的、物理的性質
3.1 光学特性 光学用高透明グレードQ64
3.3 熱寸法安定性
3.4 ガスバリア性
4.表面改質技術
第2節 透明フィルム基板への応用を含むPES(ポリエーテルスルホン)の特徴とその展開
1.ポリエーテルスルホン(PES)とは
2.歴史
3.原料および製造方法
4.需給動向2
5.特性
5.1 一般的な特徴
5.2 ‘スミカエクセルPES‘の材料特性
5.2.1 耐熱性
5.2.2 機械的性質
5.2.3 透明性
5.2.4 流動特性と発生ガス
5.2.5 寸法安定性
5.2.6 燃焼特性と食品安全性
6.技術開発動向
6.1 耐衝撃グレード、耐熱水グレード
6.2 光学用グレード
6.3 末端水酸基リッチ
6.4 液晶ポリマー(LCP)とのアロイグレード
6.5 摺動グレード
6.6 特殊パウダーグレード
6.7 その他
7.応用事例
7.1 電子部品分野
7.2 OA・AV機器部品
7.3 電気機器分野
7.4 耐熱食器、トレイ
7.5 耐熱水性利用分野
7.6 医療分野
7.7 半導体製造用工具
7.8 耐熱塗料
7.9 航空機用途
7.10 機能性分離膜(平膜、中空糸膜)
7.11 その他
8.透明基板への応用
8.1 PESフィルム
8.2 透明導電性フィルム
8.2.1 導電性(シート抵抗)
8.2.2 光学特性
8.2.3 機械特性
8.3 PESフィルムの課題
9.課題と展望
第3節 シクロオレフィンポリマー
1.シクロオレフィンポリマーとは
2. COPの特長
2.1 ZEONEX® (ゼオネックス)
2.1.1 ZEONEXの物性
2.1.2 ZEONEXの用途
2.2 ZEONOR®(ゼオノア)
2.2.1 ZEONO®の物性
2.2.2 ZEONO®の用途
2.2.3 光学フィルム
第4節 無色透明ポリイミド
1.ポリイミド着色の起源
2.無色透明ポリイミド
3.多脂環構造の脂環式ポリイミド
第5節 TACフィルム
1.TACフィルムの歴史
2.TACフィルム材料と性質
2.1 TAC材料
2.2 TACフィルムの性質
2.2.1 高い透明性
2.2.2 複屈折性能
2.2.3 フィルム親水性
2.2.4 機械強度特性
3.TACフィルムの製造
3.1 溶液製膜工程概説
3.2 溶液調製工程
3.3 製膜・乾燥工程
3.4 機能付与・表面処理
4.TACフィルムの用途
4.1 写真フィルム支持体
4.2 LCD用途
4.3 光学用フィルター
4.4 その他の用途
4.5 フレキシブルデバイスへの応用可能性
第6節 高透明性自己粘着型アクリルフィルム - CEF (Contrast Enhancement Film)-
1.コントラスト上昇効果
2.高透明性自己粘着型アクリル材料
2.1 高透明性自己粘着型アクリルフィルムCEF (Contrast Enhancement Film)
2.2 高透明性転写テープOCA (Optically Clear Adhesive)
3.アクリルフィルム貼り合わせ工程
第7節 高耐熱高透明性粘土フィルム基板の開発
1.透明粘土フィルム
1.1 透明粘土フィルムの構成
1.2 粘土結晶の配向性
2.透明化のポイント
2.1 シリケート層
2.1.1 成膜性に優れた粘土
2.1.2 超臨界処理による粘土の粒径増大
2.1.3 層間イオン
2.2 バインダー
2.3 成膜方法と条件
3.透明粘土フィルムの特徴
3.1 耐熱性
3.2 ガスバリア性
3.3 フレキシブル性
3.4 線膨張係数
3.5 透明性
3.6 その他の特性
4.フィルム開発事例
4.1 水溶性高分子をバインダーとした粘土フィルム
4.2 耐熱有機カチオン粘土フィルム
4.3 バインダーフリーフィルム
5.フィルム加工事例
5.1 発光素子
5.1.1 有機EL
5.1.2 量子ドット発光素子
5.2 色素増感太陽電池
第8節 有機・無機ハイブリッド、コーティングによる高機能透明樹脂の開発と基板材料への期待
1.有機・無機ハイブリッドの光学材料への応用
1.1 透明性維持のための必要条件
1.2 ナノ粒子(クラスター)合成の考え方
2.透明有機-無機ハイブリッドの形成
2.1 シリカ系ハイブリッド
2.2 非シリカ系ハイブリッド
2.3 有機-無機ハイブリッドコーティング
2.3.1 低屈折率材料
2.3.2 高屈折率材料
2.4 有機-無機ハイブリッドバルク材料
2.4.1 無溶剤系有機-無機ハイブリッド
2.4.2 熱可塑系有機-無機ハイブリッド
第9節 高屈折率UV硬化性樹脂の開発と透明基板への期待
1.高分子材料の屈折率
2.屈折率の算出方法
3.化学構造と屈折率
4.一般的なUV硬化樹脂の屈折率
5.UV硬化性樹脂の高屈折率化
5.1 芳香族基の導入
5.2 フッ素以外のハロゲン原子の導入
5.3 硫黄原子の導入
5.4 脂環式構造の導入
6.UV硬化性樹脂における屈折率の温度依存性と膨張係数
7.UV照射量と屈折率との関係
8 UV硬化性樹脂の波長分散
9.UV硬化性樹脂の複屈折
10.UV硬化性樹脂の吸水率
第10節 導電性ポリマー
1.透明導電膜の現状
1.1 ITOを取り巻く現状
1.2 透明導電性材料
1.3 ITOフィルムと導電性ポリマーの比較
1.3.1 成膜
1.3.2 特性
1.4 π共役系導電性ポリマー
2.PEDOT/PSS
2.1 ポリチオフェン系導電性ポリマー(PEDOT/PSS)の特性
2.2 PEDOT/PSSの導電性の向上
3.透明電極用デナトロンフィルム
3.1 代表グレードの特徴
3.2 基材適応性
4.パターニング
4.1 リフトオフ法を応用した方法
4.2 感光性デナトロン
4.3 スクリーンペースト
第11節 透明プラスチックフィルム基板における耐湿性付与技術
1. 透明プラスチックフィルム基板用ポリマーの分子設計
2. 透明プラスチックフィルム基板用ポリマーとしてのシクロオレフィンポリマーの特長と技術動向
2.1 耐湿性と水蒸気バリア
2.1.1 吸湿性試験
2.1.2 プレッシャークッカー試験(120℃、100%RH、2atm)
2.1.3 水蒸気バリア性
2.2 耐候性付与技術
第12節 グラフェン薄膜の塗布形成法開発、透明フレキシブルデバイスへの応用
1.グラフェンのフレキシブル透明導電膜への応用
2.化学的手法を用いたグラファイト単結晶の単層剥離とグラフェン薄膜作製
2.1 グラファイトの酸化と溶液中単層剥離
2.2 酸化グラフェン薄膜の塗布形成
2.3 酸化グラフェン薄膜の還元
2.4 酸化処理を行わないグラファイト単層剥離手法
2.5 真空中加熱における酸化グラフェン、グラフェン薄膜の導電性変化
3.応用例:グラフェン薄膜透明電極を用いた有機薄膜太陽電池
第13節 太陽電池・ディスプレイフィルムにおけるガスバリア性、透湿性の評価と信頼性
1.装置の概要と測定原理
1.1 OXTRAN
1.2 PERMATRAN
1.3 AQUATRAN
2.各種製品におけるガスバリア性要求レベル
2.1 各種フィルムのバリア性能
3.超ハイバリア水蒸気透過度測定方法について
3.1 カップ法による評価法(等圧法)
3.2 圧力法(差圧法)による評価法
3.3 感湿センサー法による評価法
3.4 モコン法による評価法(等圧法)
3.4.1 赤外センサー法
3.4.2 クーロメトリック法
3.5 カルシウム腐食法による評価法
4.評価の信頼性
4.1 装置の校正がなされ、測定結果が検証できること
4.1.1 NIST標準フィルムでのキャリブレーション
4.1.2 NIST標準ガスでのキャリブレーション
4.2 システムリーク率(ゼロレベル)が確定されていること
4.3 測定温度、湿度の正確性
5.フィルム、シート形状での測定ポイント
5.1 ガスバリア性評価に影響する要因
4.2 84℃、100%RH評価試験での留意点
5.3 測定時間のスピードアップ
6.有機EL、太陽電池関連部材におけるガスバリア性の評価
6.1 有機EL(Organic Electro-Luminescence)
6.2 太陽電池(Photovoltaic Battery)
第3章 透明フィルム基板への成膜技術
第1節 透明樹脂基板におけるRtoR製膜装置、製膜技術と最近の動向
1. 製膜技術の進展
2.気相成長法用RtoR装置
3.工場設計:クリーンルーム
4.製造技術
4.1 空間的一様性:巾方向膜厚分布、特性分布
4.2 時間的安定性:長さ方向膜厚分布、特性分布
4.3 フィルムハンドリング
4.3.1 水分・オリゴマの放出
4.3.2 カール・シワ
4.3.3 フィルムに流入する熱量
5.製膜装置、製膜技術の今後の動向
第2節 PVD法による低温薄膜形成技術
1.真空蒸着法
1.1 蒸着装置と蒸発源
1.2 蒸着方法
1.3 レーザーアブレーション法
2.スパッタリング法
3.イオンプレーティング法
第3節 Cat- CVD
1.Cat- CVD法について
1.1 Cat- CVD法の背景・特徴
1.2 Cat- CVDの原理
1.3 Cat-CVD法の現状
2. SiNx膜、SiOyNx膜の作製
2.1 SiNx膜の作製
2.2 SiOyNx膜作製
3. SiNx膜、SiOyNx膜の膜特性について
3.1 H2の効果と膜の経時変化
3.2 光特性
3.3 内部応力
3.4 密着性
3.5 熱特性
4. バリア性能
4.1 バリア性能
4.2 膜欠陥
4.3 表面コート
5.ロールツーロールでの作製
5.1 ロールツーロールCat-CVD装置
5.2 成膜の均一性
5.3 フィルムの水分の影響
5.4 クリーン化
5.5 運用・コストについて
第4節 ウェットプロセスによる透明フィルム基板上への機能膜の形成
~印刷法によるフレキシブルデバイス作製技術の開発~
1.プリンタブル・フレキシブルトランジスタ
1.1 半導体
1.1.1 有機半導体
1.1.2 酸化物半導体
1.1.3 ナノカーボン系半導体
1.2 電極
1.2.1 ウェットプロセスによる電極の低温形成技術
1.3 ゲート絶縁膜
1.3.1 低温塗布SiO2薄膜の作製技術
1.4 バリア膜
1.4.1 フレキシブルバリア膜の低温塗布作製技術
2.機能性薄膜を用いたフレキシブルデバイスの応用例
2.1 プリタンブル・フレキシブルメモリの開発