発刊・体裁・価格
発刊 2016年5月27日 定価 70,400円(税込(消費税10%))
体裁 B5判 388ページ ISBN 978-4-86502-110-3 →詳細、申込方法はこちらを参照
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本書のポイント
★必要以上に他社特許排除や過剰な出願を考えていませんか?効率的なテーマ発掘が行えていますか?
★事業強化に繋がる特許関連業務のノウハウを、事例含めわかりやすく解説
◎効率的かつ有効的な特許戦略策定の為に
・特許調査の種類と具体的手順を注意点と併せて解説
―情報収集で使える検索データベースと利用方法
・特許マップによる技術動向把握
・研究開発を成功に導く発明テーマ創出のプロセス
―自社技術の強み弱み把握/良いテーマの効率的な発掘と権利化
・各国の実務の違いに基づいてどのように特許戦略の最適化を図るべきか?
◎出願から中間対応ノウハウ
・特許庁に対する中間対応~審査官が理解しやすい特許請求や明細書のポイント
―拒絶理由通知に隠された審査官の意図とは?/実行力のある特許権取得手法
◎特許係争事例から学ぶ他社対策
・侵害訴訟での実務上の対応ポイント
―特許化漏れ/他社特許使用/先発と後発/存続期間延長/非侵害論と有効論
・係争予防策の基礎から、係争時に取り得る措置まで実務に活かせる対応策を解説
◎分野別事例から見る業界特有の事情とそれに応じた実務対応
・分野の壁に捉われない、開発現場と知財担当が押さえるべき共通点とは?
―開発担当者への知財の意識付け/開発現場と知財担当者の連携
・業界特有の特許関連業務
―医薬分野~先発と後発の対応/医薬品特有の知財制度
―電池~社会的背景と事情/自己指定
―電機機器メーカー~守りの特許調査/特許の質向上策/風土構築の具体例
―産学連携~大学と企業のマッチング/成功の要因
―食品~異分野への挑戦/関連会社とユーザーの開発チーム編成
―化学工業~侵害事実の確認/PBPクリーム
―IT、ソフトウェア~理想形へのロードマップ/電子商取引/パイプ曲線
・研究開発現場で活躍中のコンサルタントが、現場で意識させているポイントを伝授!知財先進企業になる道を提案!
執筆者一覧(敬称略)
●藤本 周一(㈱ネットス)(SUN・GROUP)
●下川 信夫(フューチャーマップ総合研究所)
●駒谷 剛志(山本特許法律事務所)※「駒」は「馬」と「勺」です
●守田 賢一(爽亜国際特許事務所)
●吉延 彰広(アウル国際特許事務所)
●奥村 一正(奥村一正特許事務所)
●永野 周志(シード綜合法律事務所)
●藤本 昇(藤本昇特許事務所)(SUN・GROUP)
●富岡 康充(㈲オフィス富岡)
●川上 成年(㈱知財デザイン)
●阿部 隆徳(阿部国際総合法律事務所)
●木下 倫子(阿部国際総合法律事務所)
●山口 康明(浅村特許事務所)
●中筋 公吉(ユニード国際特許事務所)
●宇佐見弘文(知的財産戦略ネットワーク㈱)
●井上二三夫(シスメックス㈱)
●中村 敏夫(坂本国際特許事務所)
●川尻 達也(ツネイシカムテックス㈱)
●大藪 一(アイピーファイン㈱)
●園 良治(辻製油㈱)
●豊岡 大志(森本国際特許事務所)
●野﨑 雅人(弁護士)
●中村 大介(㈱如水)
目次
第1章 踏まえておくべき特許戦略策定基礎
第1節 企業における特許調査の重要性 (藤本 周一)
1.特許調査の目的とその種類
1.1 特許調査の必要性
1.2 特許調査の種類
1.2.1 調査の種類・目的・実施タイミング
1.2.2 クリアランス(障害特許)調査
1.2.3 公知(無効・登録)調査
1.2.4 技術動向調査
1.2.5 SDI調査
1.2.6 その他の特許調査
2.特許調査の手順と注意点
2.1 事前準備と調査内容理解
2.2 検索式の作成
2.2.1 構成要素のグルーピング
2.2.2 検索項目の選定方法
2.2.3 特許分類の種類と使い方
2.2.4 KW選定の注意点
2.2.5 論理演算子
2.3 調査・抽出
2.4 調査報告
2.5 特許調査注意点まとめ
3.J-PlatPatとその利用方法
3.1 特許・実用新案テキスト検索
3.1.1 J-GLOBAL検索
3.2 J-PlatPatのその他検索機能
4.特許マップによる技術動向把握
4.1 特許マップとは
4.2 特許マップの作成
4.3 特許マップの紹介
4.3.1 時系列マップ
4.3.2 課題構成マップ
4.3.3 出願人別技術要素動向マップ
4.3.4 製品要素別マップ
4.3.5 出願件数ランキング・シェアマップ
4.4 特許マップの活用
第2節 研究開発者における発明発掘・テーマ創出のノウハウ (下川信夫)
1.研究開発・新製品開発を成功させるすすめ方とは何か
2.発明創出のプロセスの優劣
2.1 発明創出の起点 テーマ/アイデアの着想と個人評価
2.2 発明創出の組織行動 テーマ/アイデアの集団評価と選択
2.3 特許に結びつく独創的なテーマ候補の評価と選択の正しいあり方
2.4 研究開発におけるテーマ成功確率の持つ意味
3.効果的なニーズ把握
3.1 市場調査、マーケティングによるニーズ調査の注意点
3.2 ものづくり「変化プロセスの解明」からのニーズ把握
3.3 顧客ニーズの正しい捉え方
3.4 競合他社に勝つ「顕在ニーズ」への対応
3.5 競合他社に先駆けて捉える「潜在ニーズ」は提案型営業の最強の切り札
3.6 何よりも求められる「未来(変化)ニーズ」への対応
3.7 変化感性強化システムの設計とトレーニング方法
3.8 変化感性強化トレーニングは実践型で自社の課題を取り上げて
4.自社技術からの抽出
4.1 研究開発のすすめ方を進化させる技術シーズテーマの探索
4.2 技術マップの作成から導き出される強み「技術シーズ」が他社に打ち勝つ最強の武器
4.3 技術マップが作成されていない企業の問題点
4.3.1 最強の武器を活かした「強み技術シーズテーマ」の抽出が困難な実例
4.3.2 技術マップがないと議論のムダが多く、戦略判断ミスを招く可能性が高い
5.ニーズとシーズの両面アプローチが研究開発を成功させるキーポイント
5.1 「ニーズテーマ」の発掘と「シーズテーマ」の発掘を別々に行う
5.2 トップシェア企業とシェア2番手以降の企業の戦略の違い
5.3 求められる自社保有技術の高度化、最先端化を目指す技術ロードマップ
6.先行技術情報提供
6.1 先行技術情報を集める技術範囲を絞る
6.2 効果的な変化感性強化シートの変化予測
6.3 ベンチマークによる分析情報が生きた先行技術情報
6.4 技術ロードマップ情報の提供が先行技術情報として最重要
7.開発者への知財意識付け、啓蒙活動
7.1 最も効果的なベンチマークの実践
7.2 強み技術数を経営目標に設定することが最強の意識付け
7.3 自社保有技術の高度化目標の設定が最強の啓蒙活動
8.テーマ創出事例/グローバル化戦略
8.1 テーマ創出事例
8.2 テーマ発掘「研究開発のテーマ探索領域」の企業での実践事例 「5大発想領域」
8.2.1 研究開発の実践 CARD法(思考技術システム)
8.2.2 戦略型技術マップ法
8.2.3 体系化法/体系化拡大法
9.グローバル化戦略
9.1 世界を相手に戦うために自社の技術競争力の定量的な評価が必須
9.2 技術革新への戦力配分が企業の盛衰を決める時代に
9.3 最も高度な戦略型技術マップを基盤にした技術創造立社/創造型企業への進化
9.4 グローバル化戦略構築フローと発明発掘・テーマ創出の領域
9.5 技術創造立社を力強く目指す経営戦略と研究開発戦略の展開
9.5.1 研究開発総合戦略が企業発展の根幹、その戦力配分が要
9.5.2 創造型企業のものづくり現場、神わざ/匠わざの融合と基幹設備の自社開発
9.5.3 創造型企業への最強の武器、創造改善と攻撃型プロジェクト展開
第2章 海外における特許戦略
第1節 各国の特許制度の特徴 (駒谷 剛志)
第1項 日米欧中韓の審査実務の違い及び実務上の留意点
1.特許出願から中間処理~クレームドラフティングと審査
2.明細書の記載要件(実施可能要件、サポート要件等)
3.先行文献に基づく特許性判断(新規制・進歩性・先後願等)
4.特殊条件~医薬やIT技術
第2項 有効性判断について~第三者からみた特許出願の無効化(情報提供・異議申立・無効審判等)
1.情報提供制度
1.1 PCTの情報提供
1.2 欧州の制度
1.3 米国の制度
1.4 日本の制度
1.5 韓国の制度
1.6 中国の制度
1.7 小括
2.異議申立制度
2.1 米国の制度
2.2 欧州の制度
2.3 韓国の制度
2.4 中国の制度
2.5 日本の制度
3.無効審判制度
3.1 米国の制度
3.2 欧州の制度
3.3 韓国の制度
3.4 中国の制度
3.5 日本の制度
第3項 特許権の行使(エンフォースメント)
1.欧州の制度、Unified Patent Court
2.米国の制度
3.日本の制度
4.韓国の制度
5.中国の制度
第4項 特許期間制度~知財のライフサイクルマネジメント(LCM)
1.存続期間一般
2.期間延長制度(医薬品等および審査遅延)
3.データ保護期間(再審査期間)
4.知財保護マネジメント~ライフサイクルの観点から
第2節 東南アジアにおける特許出願戦略
1.概観
1.1 地理的位置
1.2 ASEAN各国のGDP
1.3 加入条件
1.4 ASEANの特許出願の特徴
2.主要国特許制度の比較
2.1 特許の種類
2.1.1 タイ
2.1.2 シンガポール
2.1.3 インドネシア
2.1.4 ベトナム
2.1.5 フィリピン
2.1.6 マレーシア
2.2 出願手続
2.2.1 出願期限
2.2.2 出願言語
2.2.3 保護対象
2.3 新規性
2.4 新規性喪失の例外
2.4.1~2.4.6 ※2.1と同様
2.5 出願公開
2.5.1~2.5.3 ※2.1と同様
2.6 審査請求
2.6.1~2.6.6 ※2.1と同様
2.7 実体審査
2.7.1~2.7.6 ※2.1と同様
3.特許出願戦略
3.1 日本での審査結果を取得しておく
3.2 PPHを利用する
3.3 ASPECを利用する
4.全体の出願戦略
第3節 近時の制度改正について(野﨑 雅人)
1.平成26年改正特許法について
1.1 改正の概要
1.2 救済措置の拡充等
1.3 特許異議の申立て
2.平成27年改正特許法について
2.1 改正の概要
2.2 職務発明制度の見直し
2.2.1 旧制度の問題点
2.2.2 見直しの概要
2.2.3 指針の概要
2.2.4 実務上の留意点
3.関連する動向
第3章 特許出願・中間対応ノウハウ
第1節 特許出願要件 (吉延 彰広)
第1項 特許出願の意義
1.高い値段で商品を売ることができる
2.商談を有利に進めやすくなる
3.ライバル企業にプレッシャーを与えられる
4.発明者のモチベーションが上がる
5.自社の強みを認識できる
6.自社の技術を世界に公開させることができる
7.他社とのクロスライセンスが可能になる
8.実施料が得られる
9.研究開発費の補助金がもらいやすくなる
第2項 出願是非の判断
1.新規制はあるか?
2.第三者が真似したくなる技術か?
2.1 自社実施技術
2.2 他社牽制技術
3.ノウハウとして保護すべきか?
第3項 海外への出願時に考慮すべき点
1.特許登録の可能性の検討
1.1 PCT国際出願における国際調査報告制度を利用する
1.2 日本の早期審査制度を利用する
2.生産国か販売国か?
3.侵害発見可能か?
4.直接出願化PCT出願か?
第2節 中間対応ノウハウ (吉延 彰広)
第1項 審査請求の見極め
1.タイミング
2.早期審査のメリット・デメリット
3.審査請求料の軽減
4.請求項の整備
第2項 拒絶通知への対応策
1.拒絶理由別対応の仕方
1.1 特許法第36条違反
1.1.1 特許請求の範囲の記載要件違反
1.1.2 発明の詳細な説明の記載要件違反(特許法第36条第4項第1~2号)
1.2 特許法第29条第1項違反
1.3 特許法第29条第2項違反
1.4 特許法第37条違反
2.審査官との面接等
3.実用新案登録出願への変更
4.分割出願
5.刊行物等提出書
第3項 特許審査官の意見や考え方
1.審査官は一生懸命読んでくれています
2.審査官からのメッセージ
3.電話や面接の活用
第3節 出願後及び不出願時の対応 (奥村 一正)
1.強い権利確保のための出願後の対応
1.1 強い権利とは
1.2 国内優先制度の活用
1.3 自発補正
1.4 分割出願
1.5 早期審査制度の活用
1.6 面接審査による意思疎通
2.不出願時の対応
2.1 営業秘密として秘匿管理
2.2 先使用権の確保
3.特許権の発生と効力
3.1 特許権の存続期間と費用
3.2 特許権の積極的効力と消極的効力
3.2.1 積極的効力
3.2.2 消極的効力
3.3 特許権の維持、放棄
第4章 他社対策を視野に入れた特許戦略
第1節 他社特許対策実務ノウハウ (永野 周志)
第1項 他社特許への侵害対策
1.特許権侵害とリスク管理
1.1 特許権侵害の成否の判断の枠組みと特許権侵害に対する特許法の取り扱い
1.2 「他社特許への対処」とリスク管理
2.「他社特許への対処」
2.1 特許権を侵害する原因
2.2 「特許発明についての情報の不完全性」への対処
2.3 「クレーム解釈の誤り」への対処
第2項 他社特許の分析と無効化
1.特許発明に係る特許の無効化
2.許諾を得ないで行う特許発明の実施の正当理由による対抗
第2節 他社が嫌がるまたは他社にとって脅威となる特許戦略とその活用事例 (藤本 昇)
第1項 はじめに
1.企業環境とグローバル化
2.企業の事業内容と競争力の要素
3.他社が嫌がる、又は他社にとって脅威となる特許とは!
4.事業戦略とリンクした特許戦略(競争力の向上)
第2項 事業戦略と技術・市場の動向分析の重要性
1.企業の新規事業戦略
2.技術・特許及び市場の総合評価と特許戦略
第3項 発明の創出と価値評価並びに出願前の戦略と特許開発会議
1.発明の評価
2.発明の評価と特許開発
第4項 特許の権利化業務と特許権価値の最大化
1.権利化業務
2.高価値化権利の意義
第5項 事例研究
1.「おにぎり特許戦争事例」
1.1 おにぎり1号考案とその権利 (パイオニア発明と特許の脅威)
1.2 「おにぎり2号発明とその権利」
1.3 「おにぎり3号発明と他社権利」
2.「スロットマシン」事件と法規制技術の権利化による脅威
3.化学分野と物質特許の脅威論 (化学分野と特許の脅威)
4.標準化技術と特許の脅威
5.中堅製造メーカーの特許と他社が嫌がる権利
6.特許権と意匠権による重畳的保護と他社へのインパクト
第6項 特許の脅威論(まとめ)
1.経営戦略や事業戦略と研究開発及び知財戦略の一体化
2.特許情報基盤の構築
3.技術・特許・市場の分析と評価
4.特許出願前の特許開発会議の実践
5.有能な知的人材と戦略家の弁理士の指導
6.権利の有効化(無効化阻止力)
第3節 他社特許に係る各場面での対応策 (富岡 康充)
1.想定される戦略の選択の考え方
1.1 自社の事業に有用と思われる技術を、他社が特許化している場面
1.2 自社の事業に障壁となると思われる技術を、他社が特許化している場面
2.自社技術が他社特許の権利侵害であるとして権利行使されてきた場面
2.1 フローチャートの説明
2.2 他社(競合会社)の危険特許のサーチ分析
2.3 警告書分析
2.4 相手特許に関する調査
2.5 侵害・非侵害の判断
2.6 抗弁事由の検討
2.7 方針決定
第5章 実務に活かせる知財係争事例分析
第1節 実務に活かせる係争事例分析
第1項 他社特許使用による係争 (川上 成年)
1.係争対応の基礎
1.1 係争予防策
1.1.1 パテントクリアランスの実施
1.1.2 先使用権の確保
1.1.3 知財権デザイン
1.1.4 社内管理規程類の整備
1.2 係争時の対応策
1.2.1 検討事項について
1.2.2 侵害論
1.2.3 抗弁
1.2.4 無効論
1.3 係争時に取りうる措置
1.3.1 反論の余地がある場合
1.3.2 反論の余地がない場合
2.他社特許使用による係争
2.1 事件の表示
2.2 事件の概要
2.3 X特許請求項
2.4 Y製品の構成
2.5 争点
2.6 裁判所の判断
2.6.1 文言侵害について
2.6.2 均等侵害について
2.7 係争時の対応
第2項 自社技術の特許化漏れによる係争 (川上 成年)
1.事件の表示
2.事件の概要
3.X特許の概要
4.Y製品の概要
5.訴訟の経過及びその影響
6.係争を避けるにはどうすればよいか
6.1 パテントクリアランス
6.2 定期的な競合他社特許の調査
6.3 自社技術の特許権化
6.4 特許無効の抗弁および先使用権の抗弁について
第3項 存続期間延長に関する裁判例 (阿部 隆徳)(木下 倫子)
1.2つの最高裁判決と2度の審査基準改訂
1.1 延長登録制度の概要
1.2 従前の問題点
1.3 パシーフ事件
1.3.1 事案の概要
1.3.2 知財高裁の判断
1.3.3 最高裁の判断
1.3.4 審査基準の一度目の改訂
1.3.5 残された問題
1.4 アバスチン事件
1.4.1 事案の概要
1.4.2 知財高裁の判断
1.4.3 最高裁の判断
1.4.4 審査基準の二度目の改訂
1.5 Practical Tips
2.その他の論点
2.1 イレッサ事件(知財高判平成26年9月25日判時2241号142頁)
2.1.1 事案の概要
2.1.2 本件の背景
2.1.3 知財高裁の判断
2.1.4 Practical Tips
2.2 レボフロキサシン事件(知財高判平成21年10月28日判時2058号101頁)
2.2.1 事案の概要
2.2.2 知財高裁の判断
2.2.3 Practical Tips
2.3 パシーフ第2次審決取消訴訟(知財高判平成25年9月18日(平24(行ケ)10295号))
第4項 非侵害論でなく無効論が有効だった事例 (川上 成年)
1. 非侵害論が有効でなかった事例
1.1 事件の表示
1.2 事件の概要
1.3 X特許請求項
1.4 Y製品の構成
1.5 争点
1.6 裁判所の判断
1.6.1 文言侵害について
1.6.2 無効理由について
1.7 係争時の対応
2. 無効論が有効だった事例
2.1 事件の表示
2.2 事件の概要
2.3 X特許請求項
2.4 乙13(米国公開特許公報2006/0201000号)の記載について
2.5 裁判所の判断
2.6 係争時の対応
2.6.1 先行技術の調査について
2.6.2 新規性の判断について
2.6.3 特許権者側の考え方について
第2節 近年の判例と今後の対策 (山口 康明)
1.明細書、特許請求範囲の記載要件に対する近年の裁判所の判断傾向
1.1 知財高裁判決
1.2 「フリバンセリン」事件以降の裁判例
2.具体的な事例の紹介
第6章 業界別特許戦略事例紹介
第1節 医薬分野
第1項 研究開発現場が優れた製品を創出できる特許の知識と業務 (宇佐見 弘文)
1.研究・開発者に必要な特許の知識
1.1創作意欲の高揚
1.2 特許の保護範囲と技術者の創作意欲
1.3 技術者の創作意欲を高める広い特許の保護範囲
1.4 技術者の喜びと創作意欲
1.5 技術者の創作意欲を高める技術的優秀性の客観的承認
1.6 技術者の創作意欲を鼓舞する特許(発明)実績報奨
2. 「発明」と「発明者」
2.1 「発明」とは
2.2 自然法則を利用した技術的思想の創作
2.3 特許を受けることができる発明
2.4 「発明者」とその認定
3. 優れた新商品・新技術の創出
3.1 優れた新商品(新製品・新技術)とは
3.2 優れた新商品を創出するための特許関連業務
3.3 競合他社を把握するための特許公報調査と対応策
第2項 バイオ医薬品製造開発に伴う問題と対応策
1.バイオ医薬品と低分子化合物医薬品とは
2.バイオ医薬品と特許
2.1 生物学的製剤とバイオシミラー
2.2 いわゆるバイオ医薬品に関わる知的財産権(特許)とは
3.バイオ医薬品の知的財産戦略
3.1 バイオ医薬品における知的財産と研究・開発との関係
3.2 情報の観点
3.3 知財を生み出す土壌とは
4.バイオ医薬品のジェネリック/バイオシミラーとは
4.1 先行製造業の場合
4.2 後発製造業の場合
5.本分野の特徴からくる知的財産の問題となる側面
5.1 クレーム・ドラフティングにおけるパラメータ限定や製造法限定
5.2 米国特許法101条問題とは
6.バイオ分野の争いの特徴とは
6.1 メチオニンt-PA事件(日本)
6.2 インフルエンザ非ビリオン抗原含有アジュバンオワクチン事件
第3項 医薬品特有の知的財産戦略と自社出願 (中村 敏夫)
1.医薬品に関する知的財産
1.1 医薬品を保護する特許
1.2 医薬品に特有な知的財産制度
1.3 製薬会社の知的財産部の業務
2.自社出願における知財戦略
2.1 研究会議への参加
2.2 物質出願に関する知財戦略
2.3 物質出願に続く第2出願等
2.4 外国出願を意識した検討
2.5 外国出願国
2.6 特許権存続期間延長を考慮した知財戦略
2.7 併用用途特許
3.他社特許対応
4.厚生労働省の審査等
4.1 再審査期間(データ保護期間)
4.2 後発承認の取扱いを活用した過去の知財戦略
5.職務発明
第4項 医療用機器製造・開発現場における特許関連業務 (井上 二三夫)
1.知財活動の目的
1.1 企業理念との関係
1.2 知財活動の基本理念
2.取り巻く知財環境
3.組織体制
4.パテントレビュー
4.1 役割
4.2 特許出願
4.3 商標出願
4.4 他社権利のクリアランス
5.権利行使
6.オープンイノベーション
7.知財教育
7.1 知財部員教育
7.2 研究開発者教育
第2節 機械分野
第1項 電機機器メーカー (大藪 一)
1.電機機器メーカーの業界動向と特許出願状況
1.1 日本特許出願における電気機器分野の出願件数推移
1.2 日本の電機機器メーカーの日本特許出願動向
1.3 日本の電機機器メーカーのグローバル特許出願動向
1.4 日本の電機機器メーカーの業界動向
2.日本の電機機器メーカーの知財戦略具体事例
2.1 特許のパワーは数か質か?
2.2 特許の質の向上
2.3 特許の質の向上の具体施策
2.4 外国出願ブラッシュアップ審査会
2.5 先行文献調査の充実施策
3.守りの知財戦略の具体事例
3.1 守りの知財戦略の基本は特許調査
3.2 他社の動向を解析しパテントマップを作成
3.3 セミマクロ分析用マップの作成
3.4 自社他社の強み、弱みの解析と知財戦略の立案
3.5 自社と他社の特許をウォッチングし把握する体制構築
3.6 他社の有力特許が見つかった時の対策
4.他社に勝つ知財戦略の具体事例
4.1 他社に勝つ知財戦略手法「U’Mthod」
4.2 U’Method の詳細な推進ステップ
4.2.1 機能鳥瞰マップ作成
4.2.2 関連情報調査
4.2.3 機能ツリー上の重要ポイントを決定
4.2.4 攻め所分析表を使って攻め所を決定
4.2.5 攻め所の機能ツリーの下位キーワードの発想(「α発想法」を用います)
4.2.6 多量のアイデアの活用により知財戦略立案
4.2.7 弱者が勝つための知財戦略
5.知財重視、知財立社の風土構築の具体事例
5.1 経営者や技術責任者の役割
5.2 知財戦略運営推進体制の構築
5.3 技術者の出願意欲の向上策
5.4 技術者の教育、育成システム
5.5 知的財産に関わる契約
第2項 機械・設備機器メーカー (山口 康明)
1.知的財産活動の概要
1.1 知的財産部の組織上の位置付け
1.2 業務範囲
1.3 知的財産の維持管理の概算費用
1.4 知財ポートフォリオ(全て年間の件数)
1.5 技術者への知財教育システム
1.6 特許出願への意欲向上策
1.7 特許の活用事例
1.8 日本と外国での特許戦略の相違
第3節 化学分野
第1項 製造業における知財活用 (川尻 達也)
1.知的財産の状況
2.知的財産戦略の策定
3.発明の特許出願
4.知的財産権の活用
第2項 電池分野特有の特許戦略事例とその考察 (豊岡 大志)
1.電池に関する特有の事情
1.1 社会的背景
1.2 電池に関わるメーカ
2.知財部門との連携
2.1 国内への特許出願
2.1.1 出願方針
2.1.2 出願用原稿の記載内容
2.1.3 出願用原稿のチェック
2.2 ノウハウとして秘匿する場合
2.2.1 権利化-秘匿化の判断基準
2.2.2 先使用権の確保
2.3 海外戦略
2.3.1 出願対象国
2.3.2 海外への出願用原稿の記載内容
3.今後の動向
第4節 食用油脂や添加物、機能性食品素材における特許の活用と戦略 (園 良治)
1.特許に対する方針と変遷
1.1 食品分野における特許の特色
1.2 初期に出願した特許
1.3 他団体や企業との共同研究
1.4 自社独自の開発テーマの権利化
2.開発テーマの進め方と特許戦略の策定:まず、素材と開発コンセプト、方向性の決定
3.特許出願の問題点とその活用例
4.社内制度の対応と充実:知財教育と職務発明規定の制定
第5節 IT分野~ソフトウェア特許の最新動向/ソフトウェア特許創造/出願例 (中村 大介)
1.ビジネスモデル特許の代表としての金融機関
2.EC
3.知財業務の習熟度(ハイプ曲線でのマッピング)
4.知財先進企業の理想と現実
5.変革の方向性
5.1 第一の考慮点
5.2 第二の考慮点
5.3 第三の考慮点
5.4 第四の考慮点
6.知財先進企業へのロードマップ
6.1 マネージャーの変革
6.2 担当者の変革
6.3 知財開発業務の導入
6.4 小さな成功体験
6.5 抵抗勢力を巻き込む
第6節 知的財産戦略への産学連携活用(川尻 達也)
1.産学連携の現状
2.何故産学連携が必要なのか
3.産学連携の成功例
4.実務上の産学連携の課題、問題点
4.1 大学研究者と企業のマッチング
4.2 プロジェクトマネージメント
4.3 WIN-WINの関係を構築できる契約