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2020年8月|書籍|分散剤書籍新刊|種類・機能、設計・選択と利用

分散剤

−種類・機能、設計・選択と利用、粒子・分散剤の特性評価、ナノ分散と分散剤の利用、ほか−


著者

郷司技術士事務所 代表 技術士(化学部門) 郷司 春憲 著

■主経歴
1978年4月 日本ペイント(株)に入社
 顔料分散などの界面化学に関する研究開発や生産技術開発に従事
 生産技術研究部長 粒子分散技術に関する開発プロジェクトマネージャーなどを歴任
 2008年〜2013年 (社)色材協会理事
2014年6月 日本ペイント(株)を退職後、技術士事務所を開設。技術コンサルタントととして活動中。

■専門・得意な分野・研究
・顔料や機能性粒子のナノ分散技術開発
・分散剤の設計や選択
・分散プロセス・分散装置の設計開発
・洗浄プロセス・洗浄装置の設計開発
・塗料や樹脂の生産技術開発 工程管理技術 品質管理技術

発刊・体裁・価格

発刊  2020年8月26日  定価  33,000円 (税込(消費税10%))
体裁  B5判 146ページ  ISBN 978-4-86502-193-6   →詳細、申込方法はこちらを参照

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分散剤 書籍

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本書のポイント

★分散技術開発に携わる方へ、わかりやすく解説しました。

著者より

 機能性ナノ粒子の開発が盛んになり、これらの粒子をフィルム中などに微分散させるニーズが増えている。そのため分散剤の利用技術の重要性が高まっている。
 筆者は分散技術のコンサルティングも行っているが、その経験の中で多くの開発担当の方から様々な支援のニーズを頂いてきた。効果的な分散剤を早く選定したい。なぜ良く(悪く)なったのか理由を知りたい。分散剤の構造を知りたい。新しい分散剤の設計開発や選択に有用な重要特性は何か。具体的な処方や分散条件の設定は、分散のトラブル発生原因と対処方法は、など様々である。本書はこれらのニーズにできるだけ応えるとともに、単に知識を提供するだけでなく、背景の考え方も含めて、図表を多く利用しわかりやすく解説することを心掛けた。本書が分散技術開発に携わる方に少しでも役に立つことができれば幸いである。

本書を読んで理解出来ること

・界面化学・コロイド化学の基礎知識
・分散剤の種類と特徴・選択基準・具体的な選定方法
・分散剤の設計思想・構造・合成方法
・分散剤の最近の開発動向・特許動向・現状の課題
・具体的な配合設計と分散条件設定の考え方
・分散剤の応用事例
・ナノ粒子を分散するときの注意点
・分散剤や粒子表面の特性評価技術と分散剤選定への利用
・分散系の良否の評価方法
・分散工程でのトラブル発生メカニズムと対処方法
・乾燥成膜過程でのトラブル発生メカニズムと対処方法

目次

第1章 微粒子化と分散安定化のための考え方

1.微粒子化のプロセスと濡れ
 1.1 濡 れ
 1.2 機械的解砕
 1.3 分散安定化
2.粒子間の引力
3.粒子間の反発力
 3.1  静電反発による安定化
 3.2 立体障害による安定化
4.ポリマー吸着の原動力
 4.1 非水系での吸着
 4.2 水系での吸着


第2章 分散剤の種類と機能

1.分散剤の分類
2.界面活性剤
3.無機系分散剤
4.高分子系分散剤


第3章 非水系での高分子分散剤

1.分散剤の構造と吸着官能基
2.分散剤の合成例と性能
3.市販分散剤の構造
4.分子量効果
5.顔料誘導体(シナジスト)の利用
6.コロイド型の分散剤


第4章 水系での高分子分散剤

1.一般的な高分子分散剤
2.構造制御型の分散剤
3.水系での高分子分散剤の開発動向
4.水系分散剤のニーズと開発の方向性


第5章 塗料工業における分散剤の利用技術

1.塗料で用いられる分散剤と変遷
2.高濃度顔料ベース
3.ゼータ電位と分散安定化
 3.1 顔料の構造と電荷の発現
 3.2 ヘテロ凝集と混色安定性
 3.3 分散剤によるゼータ電位の制御
 3.4 ゼータ電位の測定方法
4.塗料における分散剤の課題と今後の方向


第6章 分散剤の選択と配合設計

1.分散剤の選定方法
 1.1 相溶性の確認
 1.2 粒子との相性
2.分散配合設計
3.分散温度の影響


第7章 粒子・分散剤の特性評価技術

1.粒子表面特性の評価技術
 1.1 酸塩基性
 1.2 溶解性パラメータ
 1.3 表面の極性と親水性・疎水性
 1.4 比表面積
 1.5 吸油量
2.分散剤の特性評価技術
 2.1 酸塩基性
 2.2 溶解性パラメータ
 2.3 表面張力
 2.4 分子量
3.分散剤の吸着評価:吸着等温線と吸着量


第8章 分散系の評価技術

1.直接的方法
 1.1 粒ゲージ(グラインドゲージ)法
 1.2 顕微鏡法
 1.3 沈降速度法
 1.4 レーザー回折・散乱法
 1.5 動的光散乱
 1.6 エレクトロゾーン法(コールターカウンター法)
 1.7 超音波減衰分光法
 1.8 粒度分布測定の注意点
2.間接的方法
 2.1 着色力
 2.2 光 沢
3.安定性の評価
 3.1 レオロジーによる凝集構造の評価
 3.2 貯蔵安定性の評価


第9章 ナノ分散と分散剤の利用技術

1.ナノ粒子の分散模型
2.微粒子化のためのポイント
3.安定化のためのポイント
4.ナノ分散における分散剤選択の考え方
5.ナノ分散に適した分散機と分散プロセスの動向
6.過分散とは何か 過分散の原因と防止方法
 6.1 結晶構造の破壊
 6.2 分散剤の吸着速度
 6.3 過分散と分散機の動向


第10章 乾燥過程(成膜課程)での粒子凝集と評価および制御方法

1.乾燥工程で起こる現象
2.乾燥工程での凝集事例
3.乾燥工程での凝集メカニズムと制御方法

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