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晶析操作の実務 結晶品質 結晶多形 書籍 情報機構 2023年10月発刊

晶析操作の実務


発刊・体裁・価格

発刊  2023年10月11日  定価  69,300円 (税込(消費税10%))
体裁  B5判 360ページ  ISBN 978-4-86502-259-9   →詳細、申込方法はこちらを参照

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晶析操作の実務 書籍

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本書のポイント

★結晶に携わる方必携!
 結晶品質制御からトラブル対策・評価まで著者28名による決定版!★


〇晶析の種類は何がある?結晶の品質制御はどう行う?装置選定の方法は? 

〇連続フロー晶析、分配係数の考え方、ファインバブルや超臨界の活用などの応用から
スケールアップ、結晶多形・粒径分布の制御や共結晶による機能改善等の実務ポイントもしっかりわかる

〇晶析のモニタリングやプロセス評価から、結晶構造・品質の評価手法まで網羅

〇医薬品や有機物・無機物・タンパク質・水処理等各所への活用事例まで詳説!

〇各種トラブル対策についても明記!基本から実務まで徹底理解できる

執筆者一覧(敬称略)

〇東京農工大学 滝山 博志
〇新潟大学 三上 貴司
〇有限会社クラルテ東雲(元 月島機械株式会社) 須田 英希
〇スペラファーマ株式会社 山野 光久
〇大阪公立大学 堀江 孝史
〇味の素株式会社 洗 洵
〇東京農工大学 甘利 俊太朗
〇日本大学 松本 真和
〇金沢大学 内田 博久
〇中外製薬株式会社 小寺 孝憲
〇メトラー・トレド株式会社 中務 真結
〇北海道大学 川野 潤
〇海洋研究開発機構 豊福 高志
〇岩手大学 土岐 規仁
〇新潟大学 佐藤 啓太
〇星薬科大学 米持 悦生
〇名古屋工業大学 井田 隆
〇明治薬科大学 井上 元基
〇神奈川大学 西本 右子
〇山口大学 小松 隆一
〇UBE株式会社 蒔田 浩司
〇エア・ウォーター 株式会社 宮嵜 恵
〇東北大学 塚本 勝男
〇関西化学機械製作株式会社 大嶋 寛
〇岡山大学 島内 寿徳
〇花王株式会社 加瀬 実
〇水ing株式会社 古賀 大輔
〇水ingエンジニアリング株式会社 神田 崚

目次

第1章 晶析操作の基礎

第1節 晶析の機能と基礎技術
1. 結晶化の推進力と相図
2. 結晶粒子群特性の作り込み技術
 2.1 結晶純度
 2.2 結晶形態(Morphology)
 2.3 結晶多形(Polymorph)
 2.4 多成分結晶の粒子群製造
3. 連続フロー晶析による分離精製
 3.1 連続フロー晶析の機能
 3.2 連続フローによる反応晶析

第2節 晶析に必要な知識の基礎理解
1. 晶析基礎現象
 1.1 核発生
 1.2 結晶成長
  1.2.1 表面集積成長
  1.2.2 装置内における結晶成長
2. 固液平衡
 2.1 融液系の固液平衡
 2.2 固液平衡相図の読み方
  2.2.1 固溶体系
  2.2.2 単純共晶系
  2.2.3 てこの原理
 2.3 溶液系の固液平衡
  2.3.1 溶解度線図
  2.3.2 溶解度の測定法
 2.4 過溶解度
3. 物質移動
 3.1 結晶成長速度
 3.2 境膜モデル
 3.3 結晶成長速度の測定
4. 物質収支および熱収支
 4.1 物質収支
 4.2 熱収支
  4.2.1 所要伝熱量
  4.2.2 所要冷却水量

第3節 晶析装置の基礎と選び方、装置設計
1. 晶析操作の分類
 1.1 バッチ晶析と連続晶析
 1.2 過飽和の作り方による分類
2. 晶析装置の種類とその選定法
 2.1 晶析装置の種類
 2.2 バッチ晶析用装置の特徴
 2.3 連続晶析用装置の特徴
3. 晶析装置設計の考え方
 3.1 撹拌槽の設計
 3.2 撹拌槽型晶析装置のスケールアップ
 3.3 連続晶析装置のスケールアップ
 3.4 連続晶析の一般的なスケールアップファクター
 3.5 連続晶析の一般的なスケールアップ手順
 3.6 製品品質に関わるスケールアップ上のポイント


第2章 晶析操作の実践

第1節 スケールアップとスケールダウン
1. 晶析のスケールと機器について
2. 核発生
3. 晶析条件設定
4. バッチ晶析
 4.1 バッチ晶析の操作線
 4.2 冷却晶析
 4.3 貧溶媒添加晶析
 4.4 実機でのバッチ晶析
5. 種晶について
6. スケールアップと撹拌回転数
7. MSMPR 晶析装置による連続晶
8. MSMPR 晶析装置のカスケード運転

第2節 連続晶析
1. 二つの理想的な連続式反応装置
2. 完全混合流れ反応器とMSMPR 晶析装置
3. MSMPR 晶析装置のカスケード利用
4. 押出し流れ反応器と管型晶析装置
5. 振動流バッフル晶析装置

第3節 分配係数
1. 結晶純度における晶析の役割
2. 晶析工程における不純物の取り込み挙動と分配係数
3. 分配係数の求め方
4. 分配係数の利用

第4節 剪断力の応用
1. オイルアウトを伴う晶析操作への利用
2. Taylor-Couette 流れ
3. 低過飽和条件での晶析操作への利用
4. 連続晶析装置の開発
 4.1 装置の設計コンセプト
 4.2 結晶粒子群特性への影響
5. 種結晶添加装置としての利用

第5節 ファインバブルの利用
1. ファインバブルの気-液界面近傍に生じる局所過飽和場の体系化
 1.1 気泡の微細化がもたらす現象・効果
 1.2 晶析操作の原理に基づくファインバブルの導入効果と局所過飽和場の体系化
2. 晶析プロセスへのファインバブルの気?液界面の応用
 2.1 塩化ナトリウムの生成結晶数および粒径制御
 2.2 グリシンの多形制御
 2.3  模擬関節液中での尿酸ナトリウムの核化および結晶成長制御
 2.4  製塩脱K 苦汁から得られるドロマイトのMg/Ca 比および粒径制御
 2.5 水酸化カルシウム懸濁液から得られる炭酸カルシウムのナノ粒子化

第6節 超臨界流体の利用
1. 超臨界溶体急速膨張法
2. 超臨界貧溶媒晶析法
3. 超臨界CO2利用微細化法

第7節 晶析の速度解析
1. 晶析モデル
2. 晶析速度パラメータの実験的推定方法
3. 晶析速度パラメータの考察
4. 実験および推定方法に関する考察
5. プロセスへの応用例

第8節 晶析のモニタリングとそのプロセス評価
1. インライン粒度分布計ParticleTrack
2. インライン顕微鏡EasyViewer
3. In-situ FT-IR センサーReactIR およびIn-situ Raman ReactRaman
4. PAT ツールの活用事例

第9節 晶析における局所イオン濃度変化の可視化
1. 蛍光プローブを用いた可視化
2. 蛍光プローブの選定
3. イメージング
4. 適用例
 4.1 溶解する結晶周囲のpH およびイオン濃度変化
 4.2 ゲル中における結晶析出過程におけるpH 変化の可視化
5. 今後の展望


第3章 結晶品質制御のポイントとよくあるトラブル対策

第1節 結晶多形(構造)の制御
1. 溶液媒介転移
2. 転移の始まり‐安定形の核発生
3. シーディング法
4. 添加物添加法
5. 優先晶析―結晶化による光学分割―
 5.1 ラセミ体
 5.2 従来の優先晶析

第2節 粒径分布の制御
1. 回分晶析
2. シーディング法

第3節 二次核の発生を防ぐには
1. 二次核の発生機構と対応策
2. 核発生抑止のための晶析操作設計
 2.1 伝熱条件
  2.1.1 冷却操作
  2.1.2 制御冷却曲線
  2.1.3 蒸発操作
 2.2 種晶条件
 2.3 撹拌条件
  2.3.1 邪魔板条件
  2.3.2 撹拌速度
3. スケールアップの影響
 3.1 スケールアップの基準式
 3.2 二次核発生速度

第4節 結晶形状(晶癖・共結晶)の制御
1. 結晶形態
2. 不純物添加による晶癖制御
 2.1 媒晶作用
 2.2 成長抑制作用
3. 結晶形状の表現法
4. 共結晶

第5節 共結晶を用いた結晶の機能改善と探索・製造法
1. 結晶の分類について
2. 共結晶による溶解性の改善機能
3. 共結晶の探索
4. 共結晶の作製法
 4.1 スラリー法
 4.2 粉砕法
 4.3 溶融法
 4.4 超臨界二酸化炭素法
 4.5 凍結乾燥法
 4.6 溶融押出法
 4.7 晶析法
 4.8 噴霧乾燥法

第6節 結晶付着(スケーリング)と閉塞のトラブル事例とその対策
1. 結晶付着(スケーリング)トラブル
 1.1 晶析目的成分の結晶付着
 1.2 晶析目的成分以外の成分付着(スケーリング)
 1.3 晶析装置のクリーニング
 1.4 緊急時の対応
2. 結晶堆積・閉塞
 2.1 低撹拌・低流速による結晶堆積および高流速による閉塞
 2.2 結晶塊による閉塞
 2.3 配管形状による閉塞
 2.4 配管内結晶付着による閉塞
 2.5 高スラリー濃度による閉塞
 2.6 熱交換器


第4章 結晶構造・結晶品質の評価と晶析

第1節 結晶形態の評価・予測と晶析溶媒の影響-アスピリンを例として-
1. アスピリンの結晶形態の評価と予測
 1.1 異なる結晶形態の物理化学的特性の評価
 1.2 へき開と溶出性の評価
 1.3 結晶面の分子配列と物理化学的特性の評価
 1.4 アスピリン結晶の結晶形態の違いとへき開性
2. 結晶形態に及ぼす晶析溶媒の影響の予測
 2.1 分子シミュレーションを用いた異なる結晶形態モデルの作成
 2.2 付着エネルギー(Eatt)と結晶成長予測
 2.3 溶媒との親和性の評価および結晶成長予測

第2節 結晶構造の評価と晶析プロセスへのフィードバック
第1項 X線回折
1. 単結晶法と粉末法
2. 粉末X 線回折測定装置
3. 同定と定性分析、多形スクリーニング
4. 粒子統計
5. 配向性の効果とモデル化
6. 粉末X 線回折測定のための試料調製

第2項 低波数ラマン分光による晶析プロセスにおける結晶形評価
1. 低波数ラマンスペクトル
2. 結晶転移のモニタリング
3. 化学量論比の異なる共結晶のモニタリング

第3項 熱分析
1. 熱分析にはどのような手法があるか
2. DTA,DSC
3. TG
4. TMA
5. 同時熱分析
6. 試料観察熱分析
7. 局所熱分析


第5章 晶析活用事例

第1節 核生成制御による結晶生成プロセスの改善―無機材料での晶析研究例―
1. エトリンガイト結晶成長の促進
 1.1 炭酸カルシウム添加時のエトリンガイト結晶の成長のその場観察
 1.2 その場観察結果
 1.3 方解石添加でのエトリンガイト結晶成長促進とその生成挙動
 1.4 まとめ
2. 砒素固定結晶の急速成長(銅精錬廃棄物からの砒素の効率的固定)
 2.1 ラウエンターライト結晶生成の実験方法
 2.2 ラウエンターライトの生成挙動
 2.3 効率的ラウエンターライト相の生成
 2.4 まとめ

第2節 医薬等の有機化合物の晶析
1. 過飽和溶液の構造
2. 溶解度測定の重要性
3. 分離技術としての晶析と機能結晶製造技術としての晶析
 3.1 分離技術としての晶析
  3.1.1 発酵生産物回収のための晶析
 3.2 結晶製造技術としての晶析
  3.2.1 多形の制御
  3.2.2 粒子径と粒子径分布の制御
  3.2.3 結晶形状とその制御
4. 溶媒和物結晶の洗浄と乾燥
5. 核形成のメカニズム

第3節 タンパク質の晶析操作の注意点と最近の進展
1. 結晶化からみたタンパク質の分類
 1.1 従来の相図
 1.2 新たな相の発見
 1.3 タンパク質晶析の制約
2. タンパク質の結晶化
 2.1 過飽和の促進
 2.2 代表的な結晶化法
3. 晶析操作において注意すること
 3.1 結晶化条件と結晶化能の予測
 3.2 アミロイド形成能の予測
 3.3 沈殿剤
 3.4 いろいろ手を尽くしても結晶化できなかったときは…
 3.5 実プロセスへのスケールアップ
4. タンパク質結晶の育成と加工、ならびに新規な結晶化法
 4.1 界面晶析とフローティングドロップ法
 4.2 レーザー照射法
 4.3 脂質膜法

第4節 医薬品における晶析活用事例
1. 原薬プロセス開発における晶析
2. 品質
3. スケールアップ
4. 製造性
5. 将来

第5節 脂肪酸
1. 脂肪酸晶析法の種類と比較
2. ドライ法による脂肪酸の晶析分離
 2.1 技術開発の方針
 2.2 結晶調整剤の効果
 2.3 結晶調整剤の選定
 2.4 晶析条件とスケールアップの考えかた
 2.5 大豆脂肪酸の晶析例

第6節 廃水処理・資源回収
1. 下水処理場におけるリン回収技術の適用箇所と期待される導入効果
 1.1 下水処理場におけるリン回収適用箇所
 1.2 消化汚泥中のリンの形態と回収対象
 1.3 期待される導入効果
2. リン回収装置の特徴
 2.1 リン回収方法
 2.2 リン回収プロセスフロー
 2.3 回収リンの特徴
3. リン回収の事例
 3.1. リン回収装置の概要
 3.2 リン回収装置の稼働状況
4. リン資源循環の取組
 4.1 肥料利用の取組
 4.2 酒米「山田錦」への利用
 4.3 食育の取組

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