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書籍「植物工場経営の重要課題と対策」

植物工場経営の重要課題と対策

~経営戦略・設備管理・栽培技術・高付加価値化・マーケティング~


(一財)社会開発研究センター 髙辻 正基・NPO植物工場研究会 古在 豊樹 監修

発刊・体裁・価格

発刊  2014年3月14日  定価  55,000円 (税込(消費税10%))
体裁  B5判 464ページ  ISBN 978-4-86502-053-3   →詳細、申込方法はこちらを参照

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植物工場経営の重要課題と対策 書籍

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監修者より

本書は人工光型植物工場を中心に植物工場の最新のデータを各分野に渡ってまとめたものである。2013年、一般社団法人「生産者のための人工光型植物工場協議会」が発足したように、人工光型植物工場はいよいよ実用化の段階にさしかかっている。この分野に関心のあるすべての方々のお役に立つと信じている。

(財)社会開発研究センター 髙辻 正基 


人工光型を中心とした植物工場を産業として成長させるには、社会の動向と技術革新に関する最新の情報にもとづく企画と戦略が必須である。そのために有用な種々の情報が本書には盛りだくさんに含まれている。ぜひ、熟読して役立てていただきたいと願っている。

NPO植物工場研究会 古在 豊樹 

本書のポイント

「どうすればうまくいくのか」 消費者に求められる生産物を作るために
2012年刊・参入者向け「ビジネス戦略」書籍に続き、生産者向けの新たな「植物工場」書籍発刊!
植物工場で生産者が踏まえるべきポイントを1冊に凝縮。事業採算性確立に向けた最新の取り組みが満載です。

<経営戦略と分析>
 ・生産物選定のポイント ・コスト/収益計算 ・国内のビジネス動向
 ・事業成功に向けた生産/販売の具体的課題 ・補助金の活用事例

<設備運用と最適化>
 ・運用コスト低減のための照明/空調/その他設備の管理方法、および最新設備/新規栽培方法
 ・照明・温度/湿度・培養液が生産物の発育へ及ぼす影響
 ・設備および栽培環境の計測システム

<栽培技術と実例>
 ・生産物の高付加価値化技術
 (糖度向上・高ビタミン化・低カリウム化・硝酸低減・事業化例・成分評価など)
 ・有力生産物の栽培/事業化/検討事例
 (レタス・コマツナ・トマト・イチゴ・ブルーベリー・メロン・薬用植物・甘草・ハーブ・花卉など)

<販路開拓と最新事情>
 ・販路開拓事例
 (卸売市場・レストラン納入・店産店消・フランチャイズ展開・薬局販売)
 ・都市型植物工場の可能性と事例
 ・地方/海外での植物工場展開(東北・沖縄・海外事情)

執筆者一覧(敬称略)

<監修・執筆>
 ●高辻 正基((一財)社会開発研究センター)
 ●古在 豊樹(植物工場研究会)

<執筆者>
 ●丸尾 達(千葉大学)
 ●伊藤 保((株)三菱総合研究所)
 ●松尾 誠也
 ●山本 晴彦(山口大学)
 ●西田 良和(伊東電機(株))
 ●小倉 東一(大阪府立大学)
 ●池田 弘((株)アイ・エム・エー)
 ●山中 宏夫(大成建設(株))
 ●富士原 和宏(東京大学)
 ●媚山 誠(オリンピア照明(株))
 ●宮坂 裕司(シーシーエス(株))
 ●秋間 和広(シーシーエス(株))
 ●彦坂 晶子(千葉大学)
 ●中村 謙治(エスペックミック(株))
 ●関山 哲雄(植物工場研究会)
 ●正木 美登史((有)アキツ計測)
 ●工藤 りか((株)四国総合研究所)
 ●大橋(兼子) 敬子(玉川大学)
 ●蔡 晃植(長浜バイオ大学)
 ●三枝 正彦(豊橋技術科学大学)
 ●熊崎 忠(豊橋技術科学大学)
 ●小川 敦史(秋田県立大学)
 ●原 正和(静岡大学)
 ●赤堀 弘英(静岡商工会議所)
 ●辻 昭久(日本アドバンストアグリ(株))
 ●小山 智之(東京海洋大学)
 ●森 一生((株)森久エンジニアリング)
 ●庄子 和博(電力中央研究所)
 ●斉藤 章((株)誠和)
 ●諏訪 武富((株)オーレック)
 ●荻原 勲(東京農工大学)
 ●浅尾 俊樹(島根大学)
 ●高橋 太郎(北海道大学)
 ●伊藤 徳家(奥羽大学)
 ●藤本 真狩(イノプレックス)
 ●森 康裕((株)植物工場開発)
 ●朱亀 寿美朗(東京シティ青果(株))
 ●周藤 一之((株)野菜工房)
 ●鈴村 大輔(ハイトカルチャ(株))
 ●鈴木 広幸(会津富士加工(株))
 ●鎌田 隆治(鎌田グリーン薬局)
 ●原 寛道(千葉大学)
 ●長山 雅俊(榊原記念病院)
 ●高嶋 美穂(榊原記念病院)
 ●小川 滋之((株)資生堂)
 ●嶋村 茂治((株)みらい)
 ●上野 正実(琉球大学)
 ●川満 芳信(琉球大学)
 ●近藤 義和(琉球大学)
 ●大林 修一((株)プラネット)

目次

第1部 経営戦略上の重要課題と対策

第1章 植物工場経営の為の戦略と分析

第1節 人工光型植物工場での栽培作物選定のポイントと対象作物の特性
1.栽培作物選定のポイント
 1.1 人工光型植物工場のメリット
 1.2 立地条件
 1.3 施設条件
 1.4 技術力・資本力
 1.5 販売チャンネル・販売先
2.人工光型植物工場での栽培作物とその特性
 2.1 現在人工型植物工場で生産されている主要作物・品種とその特性
  2.1.1 葉菜類(レタス類(リーフレタス・結球レタス)、ミズナなどのアブラナ科サラダ葉菜、ハーブ類、ベビーリーフ等)
  2.1.2 果菜類(イチゴ)
  2.1.3 苗生産(果菜類・葉菜類・花卉類・薬用作物の苗)
  2.1.4 薬用植物
  2.1.5 その他(根菜類・特殊作物)

第2節 人工光型植物工場でのコスト分析と収益性評価
1.人工光型植物工場における各種コスト
2.人工光型植物工場の施設(建屋)設備コスト
 2.1 十分な断熱性の確保
 2.2 十分な気密性の確保
 2.3 必要十分な電気容量の確保
 2.4 冷房負荷に対応した空調設備
 2.5 安全性を担保したCO2施用設備
 2.6 防塵性、清浄性等を意識した床および壁構造
 2.7 栽培施設内の清浄度や防虫性を担保する温水シャワーやエアシャワー設備
 2.8 防虫性能を意識した換気システム、排水システム、出荷設備
 2.9 防虫・断熱性能を意識した非常扉など
 2.10 害虫の侵入リスクに配慮したブロック構造
3.内部設備(栽培プラントシステム)設備コスト
 3.1 栽培架台
 3.2 養液栽培システム
 3.3 照明設備
 3.4 培養液管理設備
 3.5 播種・育苗設備
 3.6 高所作業車・運搬車
4.固定費
 4.1 減価償却費(設備投資)
 4.2 人件費(常勤)
 4.3 消耗品費(蛍光灯など施設・設備に関わるもの)
5.変動費
 5.1 光熱水料費
 5.2 人件費(パートタイム)
 5.3 消耗品費(CO2、種子、播種培地、肥料、包装資材等)

第3節 国内における植物工場ビジネスの現況
1.近年の人工光型植物工場の立地数の推移
2.人工光型植物工場ビジネスの形態
 2.1 植物工場の部品供給、植物工場システム販売
 2.2 植物工場事業者としてのビジネス
3.注目される植物工場ビジネスの動き
 3.1 店舗等併設型植物工場
 3.2 フランチャイズ型植物工場
 3.3 医薬品、高機能型植物工場
 3.4 沖縄型植物工場
 3.5 電源地域立地型植物工場

第4節 植物工場運営における事業成功の基本条件~生産から販売まで~
1.生産
 1.1 基本構造
 1.2 品種特性~品種の選定と能力限界~
 1.3 栽培環境
  1.3.1 光環境~光合成と生長制御の源となる光~
  1.3.2 温度・湿度環境~植物の種類や生育ステージによって異なる温度・湿度条件~
  1.3.3 気流環境~植物も呼吸している~
 1.4 栽培技術~品質と収穫量に影響を与える栽培技術~
2.販売
 2.1 基本構造
 2.2 マーケティング
  2.2.1 顧客ニーズ~顧客視点こそビジネス成功の条件~
  2.2.2 販売方法~生産方式に適合する販路の選択~
  2.2.3 価格~価格はコストと競争と付加価値から判断する~

第2章 植物工場の参入・運営に関わる補助金・ファイナンスの活用法
1.植物工場の参入に関わる補助金の活用
 1.1 大規模な植物工場の事例
 1.2 小規模な植物工場の事例
2.福祉型に限定した植物工場の参入・運営に関わる補助金の活用
 2.1 設備投資に関する助成
  2.1.1 重度障害者多数雇用事業所施設設置等助成金
  2.1.2 障害者作業施設設置等助成金
 2.2 雇用に関する助成
  2.2.1 重度障害者等通勤対策助成金
  2.2.2 特定求職者雇用開発助成金
  2.2.3 人件費について
 2.3 障害者へ就労機会を提供するための植物工場の事例
3.植物工場の運営に関わる補助金の活用

第2部 設備運用・環境管理上の重要課題と対策

第3章 植物工場設備にかかわるコスト低減策

第1節 コストダウンに向けた照明管理法
1.概略の説明
2.成長率および光合成速度の環境依存性
 2.1 光強度依存性
 2.2 成長率の日長依存性
 2.3 環境条件の複合効果
3.最適光制御の定式化
 3.1 成長率の定式化
 3.2 生産コストの定式化
 3.3 光条件の最適化
 3.4 最適コスト
4.アルミス植物工場のコスト分析とコメント
5.まとめ‐電力代に関するよくある誤解

第2節 電力の効率的利用のための環境調節
1.基本的事項
 1.1 電力と電力量
 1.2 電気料金体系
 1.3 使用電力量と電気料金
 1.4 季節や時間帯により異なる電力料金単価
 1.5 新電力
2.栽培室における電力使用の内訳および高断熱・高気密の必要性
 2.1 人工光植物工場における電力使用
 2.2 栽培室における高断熱と高気密の必要性
 2.3 電力使用料の内訳
3.栽培室への必須投入資源の種類および栽培室の基本要素
 3.1 植物生産システムにおける必須投入資源 
 3.2 栽培室の基本6要素
4.必須投入資源の利用効率
5.照明システムとその改善
 5.1 植物における光の利用と波長
 5.2 電気エネルギーの変換過程
  5.2.1 光エネルギー利用効率および電気エネルギー利用効率
  5.2.2 発光効率
  5.2.3 栽培空間の部屋指数、照明率および植物体葉面の受光比率
 5.3 光エネルギー利用効率の向上方法
 5.4 スペーシング
6.光合成促進による光エネルギー利用効率向上のための環境調節
 6.1 CO2濃度、飽差および気流速度
7.水利用効率とCO2利用効率
 7.1 水利用効率
 7.2 CO2利用効率
 7.3 種苗利用効率
8.速度変数と利用効率の見える化

第3節 植物工場における自動化技術
1.まず取り組まれたのはスペーシング装置
2.軽作業化や省力化目的での自動化へのアプローチ
3.大阪府立大学における自動化への取組
4.新世代植物工場の開発と技術実証
 4.1 苗診断ロボットシステム
 4.2 自動化栽培システム
 4.3 栽培光源の完全LED化

第4節 コスト低減のための最新設備・新規栽培方法
第1項 植物工場分析診断システム等によるコスト管理
1.植物工場分析診断システムを用いた人工光型植物工場コスト管理・縮減の可能性
 1.1 施設全体の光合成速度の評価・解析
 1.2 CO2施用の効率化・最適化
 1.3 照明プログラムの最適化
 1.4 空調システムの最適化
 1.5 栽培プログラムの効率化・最適化
2.植物工場分析診断システムを用いた解析システムの課題
 2.1 システム開発
 2.2 センサ開発
 2.3 照明設計・解析プログラム
 2.4 空調設計・解析プログラム
第2項 垂直式栽培装置による植物工場とコスト低減効果
1.平面多段式栽培と垂直式栽培の比較
 1.1 平面式と垂直式のシステムについて
 1.2 栽培方法
 1.3 栽培条件
2.単位面積あたりの収穫株数の比較
 2.1 測定方法
 2.2 結果および考察
3.単位日数あたりの生育量の比較
 3.1 結果および考察
4.エネルギー効率及び運用コスト
 4.1 まとめ
5.コスト低減効果の確認
第3項 中小型植物工場の実用化
1.植物工場への取組経緯
2.LED植物工場開発のきっかけ
3.LED光源の開発
4.オリジナルLED植物工場ユニットの開発
5.商業化植物工場ユニット

第4章 栽培環境が植物の生育・栄養価等に与える影響とその管理方法

第1節 照明が植物の形態及び栄養価・機能性成分に与える影響
第1項 植物栽培へのLED利用と光照射法
1.植物栽培の観点からのLED利用の利点と欠点
2.植物栽培の観点からの発光効率・総合効率
 2.1 発光効率と総合効率
 2.2 植物栽培の観点からの発光効率・総合効率
3.省電力を可能とするLED光照射技術
 3.1 光源からの光をできるだけ植物体にのみ照射する方法
 3.2 植物の形態を変えて受光面積を大きくする方法
 3.3 その他の方法 
4.パルス光照射が光合成および成長に及ぼす影響
第2項 LED光源の植物への影響および影響に応じた選び方
1.波長別の光強度と消費電力
2.照射波長が形態に与える影響
3.波長が栄養・機能性成分に与える影響
4.波長の特徴を活かしたLED照明器具の導入事例
第3項 LED照明が植物へ及ぼす影響とその評価
1.植物の光に対する反応と光の単位
2.各種発光色のLED照明がレタスの成長に及ぼす影響
3.LED照明が赤系リーフレタスの着色に及ぼす影響

第2節 温度・湿度が植物の生育・栄養価等に与える影響とその管理方法 
1.温度・湿度が光合成速度と生育に及ぼす影響
2.温度・湿度が内容成分に及ぼす影響
3.人工光型(閉鎖型)植物工場における温度・湿度管理
4.栽培時の温度・湿度の制御範囲
5.温度・湿度環境制御による内容成分向上

第3節 植物工場における培養液管理-培養液の連続使用が生育に及ぼす影響-
1.植物工場における培養液管理
2.培養液の連続使用による栽培への影響
3.培養液管理のこれから

第5章 植物工場の計測システム
1.植物工場の計測システムとして必要な計測要素と計測の意義
2.施設内外の気象・栽培環境の計測要素
 2.1 光量子束密度(単位:μmol・m-2・s-1)
 2.2 施設内気温(単位:℃)
 2.3 施設内相対湿度(%) 
 2.4 CO2濃度 (ppm, μm3・m-3)
 2.5 培養液温 (℃)
 2.6 培養液のpH
 2.7 培養液のEC (S・m-1) 
 2.8 溶存酸素濃度 (ppm, μm3・m-3)
 2.9 風速(m・sec-1)
 2.10 CO2施用速度(m3・sec-1)
 2.11 原水・培養液の流速(m3・sec-1)
 2.12 電力ならびに電力量(W, Wh) 
3.施設の改善や生産効率の向上を目的とする計測
 3.1 換気回数の計測
 3.2 ヒートポンプのエネルギー利用効率の計測
 3.3 水収支ならびにCO2収支の計測
 3.4 電力消費量の計測
4.遠隔監視技術の利用
 4.1 遠隔監視の実際
5.校正

第3部 生産物の品質向上に向けた対策

第6章 植物工場生産物の栄養成分向上・機能性成分付与技術

第1節 光利用による植物工場生産物の糖度向上
1.施設栽培における農産物の糖度向上
2.農作物への緑色光照射と多様な効果
3.緑色LEDを用いたイチゴ実証栽培での生育促進と糖度向上
 3.1 緑色光照射によるイチゴの生育促進
 3.2 緑色光照射によるイチゴ果実の品質向上
4.緑色光照射によるイチゴ果実の糖度向上の要因
 4.1 ストレスによる自己防衛反応
 4.2 葉面積の増大と養分吸収促進による光合成産物の蓄積向上

第2節 LEDによる作物の高品質化および機能性成分付与
1.ハーブの機能性,有用性と植物工場で生産する意義
2.栽培装置とLEDの光源特性
3.異なる光質環境下で成育した青シソの成長特性と精油含有量
4.異なる光質環境下で成育したルッコラの成長特性と精油含有量
5.異なる光質環境下で成育したコリアンダーの成長特性と精油含有量
6.その他のハーブについて

第3節 省エネルギー型HEFL照明を用いた植物工場での高ビタミン・高ミネラル野菜の栽培
1.省エネルギー型植物工場の構築と栽培の最適化
2.養液成分の最適化による植物工場野菜の高機能化
3.特波長栽培における野菜の高機能化

第4節 工場野菜における硝酸濃縮の実態と硝酸低減に向けた試み
1.植物工場野菜における硝酸蓄積の実態
2.施設栽培や植物工場で使われる培養液の養分組成
3.植物工場野菜の硝酸イオン低減方法
 3.1 硝酸イオンの過剰吸収を回避する方法
  3.1.1 培養液の窒素濃度と硝酸割合を低減したレタスの栽培
  3.1.2 有機肥料併用による水耕ミツバの硝酸濃度低減法
  3.1.3 サラダナの培養液の窒素組成と硝酸含量
  3.1.4 セリ水耕栽培におけるケイ酸施用と硝酸低減効果
 3.2 過剰集積した硝酸イオンの同化による蓄積硝酸の低減法
  3.2.1 収穫前水および日長処理による蓄積硝酸の低減
  3.2.2 収穫前有機栄養液処理による硝酸濃度の低減方法

第5節 養液の調整・管理による植物工場野菜への機能性付与
1.腎臓病透析患者のための「低カリウム含有量野菜」
 1.1 葉菜での低カリウム含有量栽培方法の確立
 1.2 トマトでの低カリウム含有量栽培方法の確立
2.骨折関節疾患防止のための「高カルシウム・高マグネシウム含有量野菜」

第6節 耐暑・耐熱及び耐乾燥抵抗性を高めた植物の栽培技術と植物工場での栽培
1.環境耐性資材(技術)の開発背景
2.環境耐性資材(エキス)の特徴と製品化
3.エキスによる対象植物の高温耐性試験
4.エキスによる対象植物の乾燥耐性試験
5.今後の資材(開発エキス)の展開と植物工場での活用

第7節 植物工場産植物での健康食品事業への展開
1.HEFL照明と3波長ワイドバンド型LED
2.アイスプラント(ツブリナ)の機能性成分及び予防医学的評価について
 2.1 アイスプラントとは
 2.2 アイスプラントの機能性成分
 2.3 「アイスプラント(ツブリナ)粉末」の予防医学的評価
3.ストレス負荷型栽培環境技術
4.アイスプラント(ツブリナ)の健康食品事業化

第8節 植物工場野菜の栄養・機能成分の分析・評価法
1.ファイトケミカルの種類とその機能性
 1.1 ポリフェノール類
 1.2 テルペン類
 1.3 イオウ含有化合物類
 1.4 糖アルコール類
 1.5 アミノ酸関連化合物類
2.機能性成分の分析・評価法と生理的意義
 2.1 血圧上昇抑制成分(アンジオテンシン変換酵素の阻害作用を示す成分)
 2.2 血糖値上昇抑制成分(糖質分解酵素活性を阻害する成分)
  2.2.1 α-アミラーゼ阻害作用を示す成分
  2.2.2 α-グルコシダーゼ阻害作用を示す成分
2.3 脂肪吸収抑制成分(リパーゼ阻害作用を示す成分)
2.4 肝保護作用成分(抗酸化作用を示す成分)
2.5 前立腺肥大抑制作用(植物ステロール類の成分定量)
3.機能性食品素材の探索研究

第7章 植物種別の植物工場での栽培またはその検討、および事業化への取り組み

第1節 LEDおよび各光源に適した植物工場栽培品目
1.光源を使う場合の経済性
2.光源の種類と特徴、栽培品目
 2.1 点光源
 2.2 線光源
 2.3 面光源
3.特殊な栽培
4.高付加価値栽培

第2節 リーフレタス、結球レタス事業化への取り組み
1.リーフレタスなどの非結球レタス栽培事業化の意義
 1.1 多くの植物工場がリーフレタスを栽培する理由
 1.2 リーフレタスを主として植物工場経営を行う場合の課題
2.結球レタス事業化の意義
 2.1 供給面から見た場合
 2.2 エネルギー、環境面から見た場合
 2.3 衛生面から見た場合
 2.4 残渣から見た場合
 2.5 不良率から見た場合
 2.6 製品のばらつきから見た場合
 2.7 収穫時期と品質
3.植物工場産結球レタスの普及への課題
 3.1 価格
 3.2 野菜の受注生産
 3.3 カスタムメイド栽培

第3節 人工光源下におけるコマツナの生育特性とカルシウムの蓄積技術
1.実験方法
2.白色蛍光ランプで栽培したコマツナの生育
3.波長の異なるLEDで栽培したコマツナの生育
4.事業化を目指したコマツナの高付加価値化(カルシウムの高蓄積技術)

第4節 植物工場でのトマトの栽培・事業化への取り組み
1.わが国のトマト生産の概要
 1.1 トマト生産
 1.2 トマトと植物工場
2.栽培方法
 2.1 トマトの特性と施設内での栽培
 2.2 低段密植栽培と長期長段栽培
 2.3 栽培に適した気象条件
3.栽培戦略と光合成
 3.1 トマトの種類
 3.2 育苗
 3.3 栽培施設
 3.4 光合成
4.生育環境と必要な設備
 4.1 光
 4.2 二酸化炭素
 4.3 養水分
 4.4 温度

第5節 夏秋期における一季成りイチゴ栽培・事業化への取り組み
1.取り組み
 1.1 農業機械メーカーが植物工場
 1.2 なぜイチゴの植物工場か
 1.3 我々が目標とするところ
2.設備について
 2.1 概要
 2.2 栽培棚
 2.3 人工照明装置
 2.4 養液自動給水装置
 2.5 空調システム
 2.6 二酸化炭素供給装置
 2.7 冷蔵庫
 2.8 その他設備
3.栽培など
 3.1 品種
 3.2 イチゴの栽培管理
 3.3 環境管理
 3.4 受粉
 3.5 収穫
4.経営の観点から
 4.1 変動費
 4.2 固定費
 4.3 売上など
5.イチゴを取り巻く環境
 5.1 イチゴの通年栽培
おわりに-初めて植物工場でのイチゴ栽培を経験して

第6節 植物工場でのブルーベリーの栽培検討・事業化への取り組み
1.植物工場の設立の背景
2.葉菜類および果菜類の植物工場
3.果樹工場の可能性
4.果樹のライフサイクルの制御
5.世界で初めて作った果樹工場の特徴
6.研究による3つの成果
 6.1 ライフサイクルの短縮化による栽培法(二季成り)
 6.2 連続開花結実法(四季成り)
 6.3 閉鎖系栽培室における栽培法
7.今後の展望

第7節 メロンの低カリウム化とその事業化
1.低カリウムメロン生産
2.低カリウム化安定のためのカリウム量的管理
3.低カリウムメロンの事業化とその課題

第8節 植物工場を利用した生薬植物栽培化への取り組み
1.薬用植物および生薬植物の世界的な需要と現状
2.我が国における生薬植物の現状と課題
3.植物工場での生薬生産の可能性
4.ジオウの優良苗供給系の確立に向けた研究開発

第9節 甘草の栽培方法と植物工場での栽培検討
1.甘草とは
2.栽培の歴史
3.甘草の生育特性
4.甘草栽培への取り組み
 4.1 甘草の目標品質
 4.2 甘草の増殖法
 4.3 筒栽培
 4.4 プランターでの筒栽培
 4.5 ハウスでの筒栽培
 4.6 露地栽培
 4.7 洗浄・乾燥・保管
 4.8 植物工場での栽培
5.付加価値と流通戦略

第10節 植物工場におけるメディカルハーブの栽培・生産とビジネス展開
1.メディカルハーブの定義
2.欧州における薬草療法家(メディカルハーバリスト)
3.メディカルハーブ治療について
 3.1 一般的な治療方法
 3.2 国内の採用クリニック情報
4.植物のフィトケミカルと生産方法
 4.1 フィトケミカルについて
 4.2 フィトケミカルの生産条件
 4.3 具体的な栽培方法
5.メディカルハーブの市場性
 5.1 日本における販売企業
 5.2 海外における生産企業事例
 5.3 今後のビジネスチャンス

第11節 LEDとLDが花卉の開花に及ぼす影響
1.実験方法
 1.1 開花率
 1.2 相対成長率
 1.3 生育状況
2.種々の波長のLEDが短日植物と長日植物の開花に及ぼす影響

第4部 マーケティング・ブランド戦略上の重要課題と対策

第8章 植物工場生産物のマーケティング・ブランド戦略および販路開拓に向けたビジネスモデル事例

第1節 農作物及び植物工場生産物の流通の現状と卸売市場での評価-卸売市場からの視点で植物工場生産物を考える-
1.卸売市場における植物工場生産物の現状
 1.1 築地市場におけるこれまでの入荷状況
 1.2 市場内で定着しつつあるNKアグリのアクアリーフ
2.卸売市場における植物工場生産物の評価
 2.1 植物工場への意識調査
 2.2 卸売市場での植物工場への評価
  (1)通常の野菜と比較して割高
  (2)定額販売なので日々相場が動く卸売市場では魅力を感じにくい
  (3)栄養価など野菜の機能性が落ちるというイメージが根強い
  (4)生産地<地域・環境・生産者・生産方法>にこだわりにくい
  (5)葉物類が多い植物工場生産物同士で差別化しにくい
  (6)季節感・旬を感じない
  (7)プロとしての経験(目利き)が活かされない
 2.3 中外食業における評価
3.卸売市場と植物工場生産品の今後
 3.1 植物工場の利点が高く評価されてくる
 3.2 市場と植物工場

第2節 レストランなどへの植物工場野菜の販売・流通戦略と事例
1.植物工場野菜の販売活動における基本的姿勢
 1.1 年間を通じて、同じ品質、同じ価格で計画的に供給できる
 1.2 「2つの歩留」が向上する
 1.3 使い勝手の良さ
2.具体的な販売活動の事例
 2.1 友人・知人や取引先から紹介して貰う
 2.2 展示会で顧客候補を探す
 2.3 飛び込み営業をする
 2.4 シェフ同士のネットワークで紹介して貰う
3.目標とする業務用需要家の種類
 3.1 レストラン
 3.2 レストラン以外需要家

第3節 店産店消による植物工場運営モデル-レストランでの植物工場野菜使用例など-
1.店産店消の植物工場のメリット
 1.1 安心感を提供できる
 1.2 メニューにコラボレーション効果を活かせる
 1.3 季節や天候による不安感がない
 1.4 産地直送よりも経済的で環境的
 1.5 食の安心・安全
 1.6 宣伝効果
2.店産店消の植物工場に要求される事
3.店産店消の植物工場の実践事例
 3.1 旬穀旬菜シティファームの紹介
 3.2 薬膳フレンチレストラン旬穀旬菜との連携
 3.3 旬穀旬菜シティファームが利用した野菜類の栽培方法
4.店産店消の植物工場の課題
 4.1 設備的な課題
 4.2 多品種の栽培の課題
 4.3 展示としての課題

第4節 植物工場の機能性野菜の販路開拓とFC展開
1.コストに見合った出口なし
2.量産化に半導体の生産管理を応用
3.量産化の特許申請
4.販売にあたってのマーケッティング 330億円市場創出
5.フランチャイズ(FC)展開の必要性
6.デパ地下中心に販路拡大

第5節 低カリウム野菜の薬局での生産・販売と現場ニ-ズ
1.低カリウム野菜とは
 1.1 治療を助ける野菜
 1.2 新しい市場の開拓
2.薬剤師の作る低カリウム野菜
3.薬局、店産店消の取り組み
 3.1 販売の現状とこれから
 3.2 認知度向上の活動
 3.3 クッキングセミナーの開催
4.薬も大事、野菜はもっと大事
 4.1 アンケートから分ること
 4.2 継続して食べてもらうために
5.低カリウム野菜、今後の課題

第9章 都市型植物工場の展開

第1節 都市農業における植物工場・施設園芸の役割
1.都市人口の増大と農村人口の減少
 1.1 世界
 1.2 日本
2.都市における物質とエネルギーの流入と流出
 2.1 有用資源搬入量と劣化資源排出量の削減
 2.2 食品の半分は廃棄物となっている
3.今後の都市を「農」の視点から考える
 3.1 都市の劣化資源は植物生産のための有用資源
 3.2 低投入、内部循環および自然共生
 3.3 閉鎖型(人工光利用)植物生産システム
 3.4 適地適作と地産地消
4.農文化都市あるいは農耕文化都市
 4.1 農耕市民の増大の文化的意味
 4.2 文化cultureの起源は農耕cultureである
 4.3 「農」のある街づくり
 4.4 人工光型植物工場は自然共生に寄与するか
5.小型植物工場ネットワーク
 5.1 家庭用植物栽培ユニット
 5.2 ネットワーク化
 5.3 柏の葉地区における社会実験
 5.4 ネットワークの拡がりと可能性
 5.5 生態系モデルの見える化とその期待される効果
6.「農」のある街づくりから市民科学、統合科学、ケア学へ

第2節 街中植物工場の展開事例
第1項 街中植物工場のデザイン事例
1.デザインにおける街中植物工場の可能性
2.街中植物工場のデザインの観点からみた魅力
 2.1 即応性:人が積極的に関わることで植物の生育を変えられる
 2.2 生命感:人の生活の中に命を育て育てられる関係ができる
 2.3 生活感:食べるという人々の根本欲求にはたらきかけることができる
 2.4 街中植物工場が対象とする場
3.千葉大学が取り組む街中植物工場の取り組み事例
 3.1 家庭を対象とした取り組み事例
  3.1.1 ワゴン型植物工場
  3.1.2 ブックシェルフ植物工場
  3.1.3 テーブルトップ用植物工場
  3.1.4 家具組み込み型植物工場
 3.2 共同体を対象とした取り組み事例
  3.2.1 共同菜園用植物工場
  3.2.2 医療福祉施設用植物工場
 3.3 飲食店を対象とした取り組み事例
  3.3.1 イベント用植物工場
  3.3.2 シンボリック植物工場
  3.3.3 パーティション型植物工場
 3.4 ミュージアムを対象とした取り組み事例
  3.4.1 学習用植物工場キット開発
  3.4.2 植物工場ワークショッププログラム
4.街中植物工場のデザインのあり方
第2項 病院での植物工場の活用と医農連携統合医学研究プロジェクト
1.統合医療と統合医学研究プロジェクト
2.何故、医農連携なのか?
3.統合医学研究プロジェクトの実施体制
4.ディスプレイ型植物工場の設置
5.2012年度から始まった農林水産政策科学研究委託事業研究
 5.1 病院内ディスプレイ型植物工場産野菜の清浄度について
 5.2 病院で採用すべき野菜の清浄度の目標
 5.3 病院食における機能性野菜のニーズの把握と品種選定
 5.4 病院内植物工場産野菜の機能性成分及び栄養成分の変動要因の解明
 5.5 病院内植物工場産野菜の院内需要分析と利用開発
 5.6 榊原記念病院の目指す地産地消型医食農連携フードシステムモデル
第3項 植物工場を活用した企業価値向上の取組み事例
1.資生堂の企業理念と植物
 1.1 社名の由来と企業理念
 1.2 科学データ主体の先進技術と植物のもたらす情緒価値
2.会社を取り巻く環境
 2.1 化粧品業界を取り巻く環境
 2.2 社会を取り巻く環境
 2.3 社内の環境
3.企業価値向上のために
 3.1 社内外に向けた研修や教育への活用
  3.1.1 社内美容部員研修
  3.1.2 地域の中学生を対象とした職場体験
 3.2 ステークホルダーとのコミュニケーション
  3.2.1 SNSを活用した顧客との双方向コミュニケーション
  3.2.2 環境関連の展示会
4.さらなる企業価値の向上に向けて

第10章 地方・海外への植物工場展開

第1節 東北・みやぎ復興パークでの植物工場展開と実証実験
1.事業の背景
2.実証実験の方法と考え方
 2.1 LED照明
 2.2 データ解析
 2.3 水処理装置
3.実証実験と結果
 3.1 LED照明による栽培実験
 3.2 データ解析
 3.3 水処理装置

第2節 沖縄型植物工場の考え方と事業化の展望
1.沖縄型植物工場とは?
2.沖縄型植物工場開発に至る経過
3.沖縄型植物工場の開発と実証事業
 3.1 事業目的
 3.2 主要事業内容
 3.3 達成目標
 3.4 プラントの仕様と配置
  3.4.1 仕様
  3.4.2 プラントの配置およびエネルギーシステム
  3.4.3 照明システム
3.4.4 DC(直流)駆動栽培システム
4.事業化に向けて

第3節 沖縄における植物工場事例
1.施設概要
2.沖縄大宜味村での植物工場野菜生産
3.2種類の栽培システム
4.2種類の栽培培地とその比較
5.ウレタン栽培の技術的ポイント
 5.1 栽培方式
 5.2 ウレタン
 5.3 高付加価値植物の生産技術
6.土壌(有機質培地)栽培のポイント
 6.1 再現性
 6.2 栽培スピード
 6.3 品質
7.栽培方式の特徴
8.施設管理計測
9.栽培品種
10.照明による味の違い
11.販売面
12.環境制御システム

第4節 海外での植物工場事業の展開と適した高付加価値商品生産
1.完全人工光型植物工場
 1.1 最近の市場動向
 1.2 日本企業による海外進出事例
2.太陽光利用型植物工場
 2.1 日本の現状について
 2.2 モンスーン気候・アジア式熱帯温室
3.タワー型植物工場(都市型植物工場)

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