発刊・体裁・価格
発刊 2014年6月26日 定価 60,500円 (税込(消費税10%))
体裁 B5判 250ページ ISBN 978-4-86502-061-8 →詳細、申込方法はこちらを参照
→書籍を購入された方へ(アンケートのお願い)
→PDFパンフレットを見る
本書のポイント
★センシング・画像モニタ・電力供給・ウェアラブルなど…事業参入のツボを押さえる
著名企業・研究者の取り組み事例を中心に、
エレクトロニクス技術の医療・ヘルスケア分野への展開例・関連動向をピックアップ。
医療関連事業に必須の規制対応から、ウェアラブル機器等も含めた最新技術まで、
ビジネス・サービス展開までも見据えた知見を集約しました。
<業界参入の要点-規制対応他>
・最新の政策(法律・法案・ガイドラインなど)および業界の対応を踏まえた留意点
・機器開発からビジネス開始までを見据えたビジネスプランニングの重要性
・医療機器の規制規格と基本要件への適合性、品質管理体制と設計管理体制
<エレクトロニクス要素技術>
・医用内視鏡でのエレクトロニクス技術の応用事例(手術室のシステムインテグレーション他)
・ヘルスケアのためのMEMSセンサの要求特性と生体計測のポイント
・人体通信技術の技術仕様と特性および医療・ヘルスケア分野への応用
・医療・ヘルスケア分野向けエネルギーハーベスティング・小型電源・ワイヤレス給電技術
・ヘルスケアチップの開発事項と血液適合性マテリアルを用いたバイオセンサの高感度化
・マイクロ波加熱の医療応用と手術器の開発・展開
<医療現場向け事例>
・医用ディスプレイの要求特性とより「正確」に標示する為のモニタ技術・精度管理
・院内での運用を念頭に置いた読影システムの構築と留意点
・医療用バイオセンサ開発の要素技術と新規マーカー探索・技術構築およびウェアラブル化
・ロボット手術の現状とシステムの課題・問題点、今後の展望
・3Dプリンターによる積層造形と医療関連分野への応用
<ヘルスケア向け事例>
・リストバンド型デバイスを用いたウェアラブルセンサの実証事業と“サービス”の重要性
・局在プラズモンを用いたセンシングとスマートデバイスでの無線制御によるポイントオブケア検査
・ポジション・モーション・バイタルの各ウェアラブルセンシング機器とアプリケーションソフトおよびサービス
・有機エレクトロニクスを用いたシートタイプのフレキシブル・センサシステム
<データ管理と利活用>
・モバイル機器を用いた災害時の被災地支援における血圧遠隔モニタシステムの導入
・クラウド型PHR(Personal Health Records)サービスの構築と利用推進
・海外のヘルスケア先進国におけるビッグデータ利活用の実証
執筆者一覧(敬称略)
●野々村 辰彦(富士通(株))
●大竹 正規(日本GE(株))
●金箱 秀樹((株)サンメディカル技術研究所)
●内村 澄洋(オリンパスメディカルシステムズ(株))
●清水 正男(オムロンヘルスケア(株))
●根日屋 英之(アンプレット(株))
●竹内 敬治((株)NTTデータ経営研究所)
●清水 義明(コーセル(株))
●佐藤 文博(東北大学)
●松木 英敏(東北大学)
●高井 まどか(東京大学)
●小原 良宣(アルフレッサ ファーマ(株))
●成田 英基(バルコ(株))
●佐藤 卓治(パナソニックメディカルソリューションズ(株))
●植松 宏彰(東京工業大学)
●石川 紀彦(金沢大学)
●安齋 正博(芝浦工業大学)
●八村 大輔((株)メディシンク)
●福田 隆史((独)産業技術総合研究所)
●江本 顕雄(同志社大学)
●瀬崎 文康((株)カネカ)
●小須田 司(セイコーエプソン(株))
●更田 裕司(東京大学)
●桜井 貴康(東京大学)
●染谷 隆夫(東京大学)
●高宮 真(東京大学)
●関谷 毅(大阪大学)
●横田 知之(東京大学)
●関野 正樹(東京大学)
●尾﨑 忍((株)エー・アンド・デイ)
●北岡 有喜((独)国立病院機構)
●宇賀神 敦((株)日立製作所)
目次
第1章 医療・ヘルスケア機器関連事業への新規参入の要点
第1節 医療・ヘルスケア事業関連業界を取り巻く最新環境状況及び業界動向と留意すべきこと
1.医療・ヘルスケア事業関連業界を取り巻く環境状況
1.1 政府方針
1.1.1 「日本再興戦略―JAPAN is BACK―」と「世界最先端IT国家創造宣言」
1.2 最新の政策
1.2.1 新たに公布された主要な法律
1.2.1.1 薬事法等の一部を改正する法律
1.2.1.2 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律
1.2.2 提出法案
1.2.2.1 健康・医療戦略推進法案
1.2.2.2 独立行政法人日本医療研究開発機構法案
1.2.3 検討中法案
1.2.3.1 パーソナルデータの利活用に関する制度見直し方針
1.2.4 ガイドライン
1.2.4.1 医療情報システムの安全管理に関するガイドライン第4.2版(厚生労働省)
1.2.4.2 健康寿命延伸産業分野における新事業活動のガイドライン(経済産業省)
1.2.5 保健医療情報分野の厚生労働省標準規格
1.2.5.1 医療情報標準化推進協議会(HELICS協議会)
1.2.6 国際展開
1.2.6.1 一般社団法人Medical Excellence JAPAN(MEJ)
2.業界の対応
2.1 「医薬品・医療機器等法」への対応
2.2 「マイナンバー法」への対応
2.3 「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン第4.2版」への対応
2.3.1 一般社団法人 保健医療福祉情報システム工業会(JAHIS)
2.4 標準化活動
2.4.1 一般社団法人 保健医療福祉情報システム工業会(JAHIS)
2.4.2 一般社団法人 日本画像医療システム工業会(JIRA)
2.5 国際展開
3.医療・ヘルスケア事業関連業界で留意すべきこと
3.1 政策面で留意すべきこと
3.1.1 法律遵守
3.1.2 ガイドライン(留意事項)の理解と対応
3.2 業界活動への参画
3.2.1 標準化活動への対応
3.2.2 「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」への対応
3.2.3 自主ガイドラインの普及
3.3 その他
第2節 医療・ヘルスケア関連機器開発における成功の鍵
~薬事プロセス及び診療報酬プロセスを見据えたビジネスプランニングの重要性~
1.医療・ヘルスケア関連機器と医薬品
2.医療・ヘルスケア関連機器開発の実態
3.医療・ヘルスケア関連機器開発からビジネス開始までに見える課題
4.医療・ヘルスケア関連機器開発を成功に導くために
5.勘案すべき他の重要事項
5.1 製造所、責任者の必要事項
5.2 ビジネス開始後の義務
5.3 診療報酬の勘案
5.4 外部業務委託の仕方
第3節 医療・ヘルスケア関連機器に関する規制と新規参入における対処方法
1.医療機器と健康器具
2.医療機器の規制
3.品質管理体制と設計管理体制
4.基本要件への適合性
5.医療機器の規制規格
5.1 ISO13485
5.2 ISO14971
5.3 ISO10993シリーズ
5.4 IEC60601シリーズ
5.5 IEC62304
5.6 IEC62366
5.7 滅菌バリデーション規格
5.8 ISO11607
第2章 エレクトロニクスの要素技術各種の医療・ヘルスケア向け活用検討および事例
第1節 最新の医用内視鏡技術
1.医用内視鏡システムの概要
2.内視鏡のユーザーニーズと製品仕様の変遷
3.エレクトロニクス技術の応用事例
3.1 マイクロアクチュエーターの応用 『2段階フォーカス切り替え機能』
3.2 温度制御デバイスの応用 『くもり防止機能』
3.3 手術室のシステムインテグレーション
4.将来の展望
4.1 内視鏡の細経化と高画質化
4.2 内視鏡画像の表示環境
第2節 ヘルスケアのためのMEMSセンサ技術
1.MEMSセンサチップ
2.抵抗変化,容量変化それぞれの計測方法
3.気圧(絶対圧)とゲージ圧(相対圧)
4.血圧測定法
5.圧力センサに求められる性能
6.PIEZO式MEMSゲージ圧センサ
7.MEMS/CMOS混載技術
8.気圧計(高度計)への展開
9.楽しく健康管理
10.MEMSガス・ニオイセンサ
11.常時生体計測のニーズ
12.生体情報と環境計測
第3節 人体通信技術の医療・ヘルスケア分野への応用
1.IEEE 802.15.6 の標準技術仕様
1.1 UHF帯狭帯域通信 (NB : narrow band)
1.2 超広帯域通信 (UWB : ultra wideband)
1.3 人体通信 (HBC : human body communication)
2.人体通信
2.1 電界方式人体通信
2.2 人体の周波数特性
2.3 人体通信の医療・ヘルスケア分野への応用
第4節 医療・ヘルスケア向け電力供給・小型電源技術
第1項 ヘルスケア分野のエネルギーハーベスト技術動向と今後の展望
1.エネルギーハーベスティング技術への期待
2.体内・ウェアラブル環境で得られるエネルギー
3.さまざまなエネルギーハーベスティング技術
3.1 室内光などの弱い環境光でも発電可能で、薄膜・軽量・フレキシブルな太陽電池
3.2 人間の動作(力学的エネルギー)を利用して発電する技術
3.3 人間の体温と外部環境との温度差を利用して発電する技術
3.4 携帯電話などの環境中の電波を収穫する技術
3.5 体内物質を利用して発電する技術
4.今後の展望
第2項 医療機器に提案する次世代グローバルスタンダード電源の開発
1.医療機器の安全規格について
1.1 医用規格IEC60601-1のEd.2とEd.3について
1.1.1 絶縁耐圧
1.1.2 絶縁距離
1.1.3 漏洩電流
1.1.4 使用高度
1.1.5 リスクマネジメント
1.2 主要各国におけるEd.2からEd.3への移行、運用について
2.医療機器に提案する次世代グローバルスタンダード電源の開発
2.1 GHAシリーズの医用規格IEC60601-1適合状況について
2.2 GHAシリーズが医療機器に提案する次世代グローバルスタンダードについて
第3項 医療・ヘルスケア分野向けワイヤレス給電技術の要点と課題
1.体内埋込人工臓器へのワイヤレス・エネルギー伝送技術
2.体内治療機器へのワイヤレス・エネルギー伝送技術
3.生体計測機器へのワイヤレス・エネルギー伝送技術(ワイヤレス通信)
第5節 血液適合性マテリアルを用いたバイオセンシング技術
1.ヘルスケアチップの開発事項
2.バイオセンサの高感度化
2.1 電気化学検出グルコースセンサ
2.2 イムノアッセイ法における高感度化
第6節 医療向けマイクロ波手術器の開発
1.マイクロ波加熱の医療応用
2.マイクロ波の特性と加熱原理
2.1 マイクロ波の特性
2.2 マイクロ波の加熱原理
3.マイクロ波による組織凝固
4.マイクロ波手術器の概要
4.1 マイクロ波手術器の概要
4.2 各種の治療用電極
4.2.1 電極の基本構造
4.2.2 各種電極の凝固形状と大きさ
5.マイクロ波手術器の今後の展開
第3章 医療用・医療現場用(メディカルケア)デバイスの最新事例
第1節 医用ディスプレイの特徴・最新事例および精度管理
1.医用画像表示用モニタについて
2.医用画像表示用モニタの基本性能
2.1 モニタ画面サイズならびに解像度
2.2 輝度と長期安定性
2.3 バックライト技術
2.4 LEDバックライト
2.5 コントラスト・視野角
3.より「正確」に標示する為の医用画像表示用モニタ技術
3.1 DICOM GSDF
3.2 周辺環境照度
3.3 輝度の安定化技術
3.4 輝度均一性
4.モニタ品質管理(精度管理)
4.1 JESRA X-0093「医用画像表示用モニタの品質管理に関するガイドライン」について
4.2 フロントセンサー
4.3 モニタQA(品質管理)ソフト
4.4 ネットワーク型QA(品質管理)ソフト
第2節 デジタルマンモグラフィ読影システムの構築~院内での運用を考える~
1.デジタルブレストトモシンセシスの特徴
2.院内運用に於ける注意点
2.1 画像の発生量
2.2 ネットワークの構築
2.3 院内システムとの連携
2.4 乳腺カンファレンス
3.PlissimoMGの特徴
3.1 デジタルトモシンセシス画像表示対応
3.2 自由なレイアウト設定
3.3 レポーティングシステム
3.4 デジタルマンモグラフィカンファレンス
第3節 医療用バイオセンサ開発の指針と課題
1.臨床現場で汎用的に使用されている検査項目
2.バイオセンサ開発のための要素技術と開発事例
2.1 酵素センサ
2.1.1 酵素の固定化
2.1.2 電気化学センサのポイント
2.1.3 酵素センサ開発の実施例
2.2 DNAチップ
2.2.1 DNAチップの作製、固定化
2.2.2 DNAを基板上に固定化するためのスポット技術
2.2.3 チップ形状
2.2.4 検出法の違いによる開発のポイント
2.3 ペプチドアレイ
2.3.1 ペプチドの固定化方法
2.3.2 ブロッキング
3.新規バイオマーカーの探索
3.1 バイオマーカーの種類
3.2 バリデーション
3.3 バイオマーカーの組み合わせ
3.4 診断薬が既に存在するタイプの早期診断のためのバイオマーカー探索
3.5 今までに診断技術がなかった診断を可能にするバイオマーカー探索
4.新規バイオセンサの基盤技術の構築(主に大学発の要素技術開発)
4.1 電気化学センサの高感度化
4.2 基板表面固定化、及びブロッキング観察
4.3 分子インプリント法
5.これからのバイオセンサ開発の方向性
5.1 遺伝子診断
5.2 ストレスマーカー
5.3 エンドトキシン
5.4 ウェアラブルセンサ
第4節 ロボット手術の歴史と現状および将来展望
1.ロボット手術の歴史
2.現状
2.1 da Vinci Surgical System
2.2 ロボット手術の臨床
2.2.1 世界におけるロボット手術の現況
2.2.2 各領域におけるロボット手術
2.3 課題・問題点
2.3.1 システムの問題
2.3.2 国内におけるロボット手術の法的許認可
3.展望
第5節 3Dプリンター(積層造形)技術の可能性と医療関連分野への応用
1.3Dプリンターを動かすためのシステムと要素技術
2.積層造形の基礎
2.1 様々な積層造形手法
3.医療関連分野への応用
第4章 健康管理用(ヘルスケア)デバイスの最新事例
第1節 リストバンド型ライフレコーダーを用いた“健康見える化サービス”の実践と実証
1.ヘルスケア市場と高齢市場のパラダイムシフト
1.1 健康的アプローチの必要性と重要性
1.2 日本はヘルスケア事業の好環境「高齢者資源」国家
2.リストバンド型ヘルスケアデバイスの世界観と市場
2.1 日常利用しやすいウエアラブル・センサの開発合戦の幕開け
2.2 メディテインメントとデータ収集の見える化の意義
3.総務省ICT街づくり実証事業について
3.1 実証事業への道程
3.2 事業概要
3.3 データで分かる“サービス”の重要性
4.価値ある“サービス”のための“モノづくり”へ
第2節 超小型バイオセンシングシステムのスマートデバイスによる無線操作技術の開発
1.局在プラズモンを用いたセンシング
2.スマートデバイスで無線制御する計測器
3.ポイントオブケア検査をはじめとする応用に向けて
第3節 健康・スポーツ分野に向けたセンシングシステムの開発
1.ポジションセンシング機器とアプリケーションソフト
1.1 ポジションセンシング機器「WristableGPS」
1.2 「WristableGPS」用アプリケーションソフト「NeoRun」
2.モーションセンシング機器「M-Tracer」とアプリケーションソフト
3.バイタルセンシング機器とサービスビジネス
3.1 リスト型脈拍計と健康指導サービス
3.2 コンシューマーへの展開
3.3 医療分野への展開
第4節 有機エレクトロニクスを用いた医療・ヘルスケア向けフレキシブル・センサシステム
1.義手制御向けの1μm厚の表面筋電位測定シート
2.おむつ向けワイヤレス尿漏れ検出センサシート
第5章 医療用ITCを用いたデータの収集・管理・活用技術
第1節 無線通信内蔵各種計測器によるモバイル機器を用いたデータ管理
1.医療機器と健康機器の区分け
1.1 血圧計における医療機器と健康機器の区分け
1.2 体重計における医療機関向け機器と家庭向け機器の区分け
1.3 アプリケーションソフトウエアに関する区分け
1.3.1 FDAによる規制対象の条件
2.医療・健康機器に実装される無線通信技術の現状
2.1 コンティニュア・ヘルス・アライアンスによる規格
2.2 通信方式およびシステムとの関係
2.2.1 Bluetooth通信
2.2.2 NFC通信
2.2.3 ANT+通信
2.2.4 その他の通信
3.医療・健康ICT機器を活用した支援システムの取り組み事例
3.1 災害時の被災地支援における血圧遠隔モニタシステム
3.1.1 システム構築における導入タイミングの重要性
3.1.2 システム構成と仕組み
3.1.3 システム導入の結果と課題
第2節 クラウド型PHR(Personal Health Records)サービス:ポケットカルテの概要とその利活用
1.「ポケットカルテ」の誕生
2.「ポケットカルテ」を利用するメリット
3.デジタル領収書プラットフォームの構築
4.デジタル領収書を活用し、e-Taxで医療費控除を申請しよう
5.デジタル領収書プラットフォームによる「ポケットカルテ」へのデータ転送
6.地域共通診察券(すこやか安心カード)
7.患者中心の医療を目指して
第3節 ヘルスケアビジネスにおけるビッグデータの活用と今後の展望
1.「ヘルスケアとIT」の展望
1.1 HER(Electrical Health Record)
1.2 PHR(Personal Health Record)
1.3 ヘルスケア先進国(米国、英国)の状況と日本の課題
1.4 日立の考えるヘルスケアビッグデータ戦略
2.英国NHSとのビッグデータ利活用実証プロジェクト
2.1 プロジェクトの目的
2.2 プロジェクトの概要
2.3 期待される効果
2.4 今後の展開