発刊・体裁・価格
発刊 2018月5月28日 定価 66,000円 (税込(消費税10%))
体裁 B5判 281ページ ISBN 978-4-86502-150-9 →詳細、申込方法はこちらを参照
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本書のポイント
★材料特性、製品設計に必要な要素技術、製品化時に考慮すべき事項、最新計測技術の開発過程から
収集データを活用したアプリケーション展開まで、生体計測デバイス開発に必要な知識を網羅!
●生体センサのマーケット動向と要注目分野が把握できる!
・今後需要が伸びるセンサ技術やデバイスは?
キラーアプリケーションとなる応用先は?ユーザーから求められている計測技術は?
●デバイス設計開発において求められる要素技術、その課題から対策までを解説!
・各種センサの開発過程でどのような知識が必要なのか?
⇒電気回路、アナログ回路、アンテナ設計技術、コモンモードノイズ対策、低消費電力化、
ニューラルネットワークを用いた信号処理と数理モデリング、センサの小型化・高精度化・コスト低減へのアプローチ、
静脈画像の解析処理技術、生体センサに適した材料設計etc
●製品化における考慮事項とその対策
・測定パラメータ別に見る計測ノイズ対策の具体的手法。環境ノイズを低減させるには?etc
・求められる5つの安全性とその確保(生物学的/電気的安全性・耐久性・安定性・個別の規格)
・国内外での製品化に関わる法規制⇒ここから見えてくる異業種や部材関連企業の参入の仕方とは?
●生体情報センシングのトピック技術と応用展開
・生体情報の計測、データ処理、電源にまつわるトピック技術。その特徴・原理から、アプリケーション展開に向けた応用例までを解説
⇒ウェアラブル非侵襲型、画像解析やマイクロ波を用いた非接触型、ウェアラブルに頼らないセンシング技術の開発事例。
生体センサ電源として利用可能な電源技術、スマートフォンを利用した二次情報の推定手法、
外乱の影響を受けにくい計測技術etc
●各種生体情報の計測手法とデータの見方
・心拍/脈波/脳波/筋電図⇒生体情報の特徴と基礎。デバイスの進歩について
・収集データをどのように活用するか?ポテンシャルとその限界、計測データの見方や解析手法、商品開発へのつなげ方
執筆者一覧(敬称略)
●富田豊(慶應義塾大学)
●成瀬康(情報通信研究機構)
●長嶋洋一(静岡文化芸術大学)
●神永晉(SKグローバルアドバイザーズ(株))
●前中一介(兵庫県立大学)
●和泉慎太郎(神戸大学)
●王建青(名古屋工業大学)
●大保武慶(東京工芸大学)
●寒川雅之(新潟大学)
●長谷川誠(東京電機大学)
●久保田博南(ケイ・アンド・ケイジャパン(株))
●新関久一(山形大学)
●竹内敬治((株)NTTデータ経営研究所)
●樋口雄一(日本電信電話(株))
●高河原和彦(NTTテクノクロス(株))
●小笠原隆行(日本電信電話(株))
●小山勇也(創価大学)
●西山道子(創価大学)
●渡辺一弘(創価大学)
●横田知之(東京大学)
●三林浩二(東京医科歯科大学)
●孫光鎬(電気通信大学)
●杉本千佳(横浜国立大学)
●越地福朗(東京工芸大学)
目次
第1章 生体情報の基礎知識
第1節 各生体情報の計測手法
第1項 心拍
はじめに
1.心電図
2.脈波
3.その他の方法
第2項 脈波
はじめに
1.脈波とは
2.計測方法と原理
2.1 光電容積脈波
2.2 映像脈波
第3項 脳波
はじめに
1.脳波とは
1.1 脳波の原理と限界
1.2 一般的な脳波計での脳波計測
2.導電性ジェルを用いないドライ電極を備えたウェアラブル脳波計
2.1 アクティブ電極
2.2 フレキシブルなドライ電極チップ
2.3 小型脳波計
2.4 ヘッドギア
3.ウェアラブル脳波計の種類
おわりに
第4項 筋電図(EMG)
1.筋電信号の特性と計測データ例
2.筋電信号の計測方法と原理
3.筋電信号の周波数帯域と計測精度
4.筋電信号計測時のトラブル対策
5.筋電信号計測の国内外動向
第2節 データの見方、解析から製品応用への考え方
第1項 心拍
1.信号処理
2.心拍と消費カロリー
3.心拍計測と交通安全
4.その他
第2項 脈波
1.信号処理
2.加速度脈波
3.デバイスへの要求事項
4.脈波の応用
第3項 脳波
1.脳波データの見方と解析
1.1 脳波データの見方
1.2 脳波データの解析
1.2.1 自発活動の解析
1.2.2 誘発反応の解析
2.製品応用につなげるために
おわりに
第4項 筋電図(EMG)
1.筋電信号に対する信号処理
2.筋電情報の解析方法
3.筋電情報パターン認識
4.関連デバイスに必要な要求事項
5.筋電情報から製品応用への考え方
第2章 生体情報センシングのトレンド・市場動向把握
第1節 トリリオン・センサ社会実現に向けた現状と課題
1.MEMS微細加工技術・デバイス・システム
1.1 MEMS
1.2 MEMS微細加工技術
1.3 MEMSデバイス・システム
2.Trillion Sensors(Tsensors、トリリオン・センサ)
2.1 Trillion Sensors Initiative
2.2 トリリオン・センサ社会
2.3 センサの重要性
2.4 Trillion Sensors Initiativeの起源と経緯
3.Tsensors Summits(トリリオン・センサ・サミット)
3.1 Tsensors Summit 2013 - 2014
3.2 Tsensors Summit 2015
4.Trillion Sensors Universe(トリリオン・センサ社会)
4.1 課題先進国日本において期待される用途
4.2 医療・ヘルスケアへの応用
4.3 防災/減災・社会インフラへの応用
5.トリリオン・センサ社会における生体情報センシング
5.1 生体情報センシング
5.2 新しいセンサ
5.3 生体適合性
5.4 ネットワークとセンサ
6.今後の展望と課題
6.1 新しいビジネスモデルの創出
6.2 価値の還流
第3章 デバイス設計開発において求められる要素技術ノウハウ
第1節 高分子材料を用いた生体親和性に優れたセンシングデバイス
はじめに
1.柔軟性に優れたソフトコンタクトレンズ(SCL)型グルコースセンサ
1.1 ソフトコンタクトレンズ型グルコースセンサの開発
1.2 SCL型グルコースセンサを用いた涙液計測
2.装着性・審美性を備えた通信機能付きマウスガード型センサ
2.1 歯科材料を用いたマウスガード型グルコースセンサ
おわりに
第2節 生体センシングにおける回路設計技術
1.ウエアラブルモニタリングの特徴
1.1 商用電源を利用するベッドサイドモニタリング
1.2 ウエアラブルモニタリング
2.生体電位計測(心電、筋電、脳波)
2.1 心電(ECG)
2.2 筋電(EMG)
2.3 脳波(EEG)
2.4 電極
3.生体電位計測回路
3.1 アナログ回路のみ
3.2 生体電位取得専用集積回路
4.脈波計測回路
5.活動量や環境情報の取得
6.オープンコミュニティ
7.生体センサの実例
まとめ
第3節 生体センシングに用いられる人体周辺通信技術・ボディエリアネットワーク
はじめに
1.人体周辺通信技術・ボディエリアネットワーク
2.人体通信技術
3.人体通信技術の自動車システムへの適用
4.人体通信を利用した映像・音声信号の伝送
まとめ
第4節 ウェアラブル生体センサに最適な超低消費電力化技術
1.ウェアラブル生体センサの課題
2.ウェアラブル生体センサの低消費電力化技術
3.ノーマリーオフ技術を用いた低消費電力ウェアラブル生体センサの開発
3.1 ノーマリーオフコンピューティング
3.2 全体アーキテクチャと不揮発マイコン
3.3 性能評価
おわりに
第5節 モバイル・ウェアラブルセンシング機器のアンテナ・電極の設計・実装技術
はじめに
1.UWB用広帯域アンテナ
2.広帯域アンテナの小型化
3.広帯域フレキシブルアンテナ
4.2.0GHz・UWB帯2周波数帯対応デュアルバンドアンテナ
5.800MHz・2.0GHz・UWB帯3周波数帯対応マルチバンドアンテナ
6.人体通信用ウェアラブル機器の電極設計
7.人体通信用ウェアラブル電極のギガヘルツ帯アンテナとしての利用
おわりに
第6節 生体センシング機器におけるEMC、実装技術
はじめに
1.生体信号のセンシング
2.ウェアラブル生体センサにおける電磁干渉の発生機構とEMC評価法
3.ウェアラブル生体センサにおける電磁干渉ノイズの除去法
4.ウェアラブルセンサに対するイミュニティ試験法
まとめ
第7節 生体情報計測のための信号処理と数理モデリング
1.入浴中における事故とその要因
2.超高感度振動センサによる生体情報計測
2.1 超高感度振動センサ
2.2 振動検知センサによる計測
3.心拍抽出のための数理モデリング
4.実環境への応用事例
おわりに
第8節 医療・ヘルスケア用センサの高付加価値化とMEMSを用いた小型化・コスト低減
1.医療・ヘルスケア用センシングと高付加価値化
1.1 医療・ヘルスケアと五感センシング
1.2 センサの複合化による高付加価値化とコスト低減両立の必要性
2.MEMSを用いたヘルスケアセンサの小型化・高精度化・低コスト化への取り組み例
2.1 アミロイドβタンパク質検知のためのMEMSバイオセンサ
2.2 柔軟物・皮膚性状計測のためのMEMS触覚センサ
第9節 非接触生体センシングにおける画像解析処理技術
1.携帯端末による生体認証デバイスと要件
2.可視光で撮影された静脈画像の鮮明化
3.被写体の位置・姿勢に頑健なテンプレートマッチング
4.携帯端末を用いた掌紋・掌静脈認証システムの開発事例
第4章 生体計測デバイスの商品化における考慮事項
第1節 ノイズ対策
1.心電図モニタ-誘導ノイズ
2.パルスオキシメータ-光ノイズ
3.血圧計-雑音除去
4.歩数計・活動量計(加速度センサ)
5.ノイズ対策の具体的な手法
5.1 アース
5.2 同期加算
5.3 フィルタ
5.4 ツイストペアケーブル
5.5 磁気シールド
5.6 フェライトコア
5.7 回路設計
5.8 その他
第2節 安全性確保のポイント
1.生物学的安全性試験
2.電気的安全性及び電磁両立性試験
3.耐久性
4.安定性
5.個別の規格
第3節 国内外での製品化に関わる法規制
1.国内外の法規制の関連性
2.国内法規制への基本的対応
3.機器開発にあたって知っておきたい法規制の留意点
4.薬機法の特徴
5.法規制の変化経緯
6.生体計測デバイスソフトウェアに関連する法規制
第4節 データ収集実験において考慮すべき倫理面
第5章 生体情報センシングのトピック技術と開発トレンド
第1節 非侵襲型生体センシング技術
第1項 シート型圧電センサを用いた睡眠サイクル解析の信号処理技術
1.ヒトの睡眠とそのモニタリングの意義
2.睡眠時の自律神経活動と呼吸性不整脈
3.心拍呼吸カップリングからの睡眠サイクルの評価技術
4.シート型圧電センサを用いた心拍,呼吸および睡眠サイクル計測技術
おわりに
第2項 赤外線・RGB顔画像解析による非接触バイタルサイン計測技術
はじめに
1.赤外線・RGB画像処理による呼吸数・心拍数計測の原理
2.赤外線・RGB画像処理による呼吸数・心拍数計測の精度検証
2.1 実験プロトコル
3.赤外線・RGB画像処理による呼吸・心拍数計測技術を感染症スクリーニングへの応用
おわりに
第3項 ドップラーセンサを用いたドライバモニタリング向け生体計測手法
はじめに
1.ウェアラブル生体センサの課題と心拍計測の低侵襲化
2.マイクロ波ドップラーセンサを用いた心拍の計測
3.ドップラーセンサのノイズと心拍抽出
4.ドライバモニタリングへの応用
おわりに
第2節 生体センサ電源として利用可能なエネルギーハーベスティング技術
はじめに
1.生体センサ利用環境に存在するエネルギー
2.開発中のエネルギーハーベスティング技術の例
2.1 ジャイロ効果を利用したウェアラブル発電システム
2.2 スポーツを対象としたウエアラブル圧電型振動発電モジュールの開発
2.3 バイオ燃料電池を搭載したウェアラブルヘルスケアデバイスの創成
3.体内・対外のエネルギーハーベスティング開発ロードマップ
おわりに
第3節 生体センシングを支える導電性機能素材hitoeRと収集データの活用方法
1. 導電性機能素材“hitoeR”と,ウェア型生体情報計測デバイス
1.1 導電性機能素材“hitoeR”
1.2 ウェア型生体情報計測デバイスの構成技術
1.2.1 hitoeRウェアの構成技術
1.2.2 トランスミッタの構成技術
2. スマートフォンによる生体情報の推定
2.1 心電波形による呼吸活動の推定
2.2 心拍数による運動許容量の推定
2.3 加速度による様態情報の推定
2.4 生体情報に基づくサービス応用への展開
3.生体情報に基づくサービス応用への展開
おわりに
第4節 プリンテッドエレクトロニクス技術による各種センサの可能性
はじめに
1.様々な印刷プロセスの特徴
1.1 インクジェット印刷
1.2 スクリーン印刷
2.印刷技術を用いたセンサ応用
2.1 圧力と温度を同時検出できるフレキシブルシートセンサ
2.2 機能性インク
第5節 高感度光ファイバセンサーによる外乱に強い生体計測技術
はじめに
1.ヘテロコア光ファイバセンサの構造と原理
2.生体情報計測の事例
2.1 脈波モニタリング
2.2 睡眠時呼吸モニタリング
2.3 嚥下動作モニタリング
おわりに