早期割引
【早期割引にて申し込み受付中】 59,400円(税込(消費税10%)) 2025年5月27日まで
発刊・体裁・価格
発刊 2025年5月末予定 定価 64,900円 (税込(消費税10%))
体裁 B5判 約260ページ ISBN 978-4-86502-283-4 →詳細、申込方法はこちらを参照
まえがき(一部抜粋)
本書では、ファインバブルを専門とする学術研究者によるファインバブルの基礎、産業界の技術者によるファインバブル技術の商業化、ファインバブルの第一人者によるファインバブルの製造法、ファインバブルの分析法が詳細に解説・紹介されています。また最新のファインバブル技術の産業応用技術として、洗濯洗浄、農業、水産業、食品、医薬、医療、金属加工、新材料、燃料についても寄稿されています。
本書がファインバブル研究にこれから参加したい研究者や技術者、ファインバブルの理解を深めたい方、本書発行年までの最新情報を知りたい方、ファインバブル関連の産学コミュニティに参加したい方、そしてファインバブルに関連して健全で誠実なビジネスを検討中の経営者の皆様にとって貴重な1冊となると信じております。(監修者:寺坂宏一)
本書のポイント
★本分野の第一人者、慶應義塾大学 寺坂宏一先生監修
★注目のファインバブル技術を、国際標準規格に基づき生成方法、測定方法や活用事例まで網羅
研究者や技術者はもちろん、事業化を検討する企業関係者にも必携の一冊!
〇ファインバブル(マイクロバブル/ウルトラファインバブル)の基礎解説
・ISO規格に基づいた正確な定義と国際標準化の動向
・バブルのサイズやゼータ電位、安定性等の基礎知識を解説
・商業化において考慮すべきポイントと技術課題とは?
〇ファインバブルの生成技術
・加圧溶解式、加温析出式...etc 各手法の原理と製造装置、利点と留意点、選定の判断について解説
・気泡の大きさや濃度などの制御手法、最新のファインバブル生成技術の紹介
〇ファインバブルの評価手法と計測技術
・レーザー回折・散乱法、微細粒子軌跡解析(PTA)など最新のバブルサイズ測定手法を紹介
・サンプルの作成方法、コンタミ成分の考え方、測定結果を正しく把握するための注意点など
〇ファインバブルによる洗浄のメカニズム
・洗浄試験の詳細解説、汚れが落ちるメカニズムは?
・低環境/効果的な洗浄を目指した複数要素の組み合わせ検討と検証結果
〇分野別の活用事例および検討
・農業、水産業、食品の品質向上、医薬品製造、金属加工、燃料...etc
多用な分野でのファインバブル活用事例および実用化に向けた実験結果を紹介
・使用する発生装置、ファインバブルによる効果と安全性、商業化への課題など
監修
一般社団法人ファインバブル産業会 理事
ファインバブル学会連合 理事長
慶應義塾大学理工学部 教授
寺坂 宏一 氏
執筆者一覧(敬称略)
安井久一(産業技術総合研究所)
鈴木大樹((株)シバタ)
上田義勝(京都大学)
秦隆志(高知工業高等専門学校)
前田裕貴((株)島津製作所 )
牛田晃臣(新潟大学)
南川久人(滋賀県立大学)
山本純之(近畿大学)
宇川岳史((株)ワイビーエム)
佐藤司(鶴岡工業高等専門学校)
佐合徹(三重県工業研究所)
西村園子(ライオンハイジーン(株))
水野義隆(ライオンハイジーン(株))
石崎麗(ライオンハイジーン(株))
椛島真一郎(ライオンハイジーン(株))
福重香(愛知医科大学)
貴田浩志(福岡大学)
鈴木亮(帝京大学)
宗像理紗(帝京大学)
小俣大樹(帝京大学)
長谷川裕晃(宇都宮大学)
森久保諭((地独)東京都立産業技術研究センター)
出原暢之(日本タングステン(株))
渡辺剛(日本タングステン(株))
幕田寿典(山形大学)
中武靖仁(久留米工業高等専門学校)
目次
まえがき
0-1 本書の趣意
0-2 「ナノ気泡」の社会普及のための皆様の理解と国際協力
0-3 ファインバブルの国際標準規格による定義
0-4 世界的なファインバブル学術会議の推移
0-4-1 一般社団法人ファインバブル産業会
0-4-2 ファインバブル学会連合
0-5 ISO化によるファインバブル技術の国際化と発展
0-6 本書をお読みになる皆様へ、本文中で使用される用語に関するご注意
第1章 ファインバブルの基礎
1.ファインバブル名称の定義
2.マイクロバブル(ファインバブル)の基礎
2.1 マイクロバブル(ファインバブル)水生成実験の紹介
2.2 キャビテーションによるマイクロバブル(ファインバブル)発生
2.3 キャビテーションによるラジカル生成
2.4 キャビテーションマイクロバブルの応用
3.ウルトラファインバブル(UFB)の基礎
3.1 疎水性不純物による水中でのUFBの安定化
3.2 ウルトラファインバブルの性質
3.2.1 ゼータ電位
3.2.2 経時変化
3.2.3 表面張力
4.マイクロバブルとUFB技術の展望
第2章 ファインバブル技術の商業化と社会普及状況
1.社会普及の現況
1.1 国際標準化の進捗
1.2 「シバタエンジン」の活用状況
1.3 SDGsへの寄与
1.4 社会普及加速への課題
2.発展途上の技術課題
2.1 ウルトラファインバブルの数濃度計測
2.2 ウルトラファインバブル水の効果評価法
2.3 ウルトラファインバブル洗浄作用メカニズムの解明
3. 農業応用での実績
第3章 マイクロバブル製造技術
1.マイクロバブル製造技術
1.1 加圧溶解式
1.2 加温析出式
1.3 旋回液流式
1.4 エゼクター・ベンチュリー式
1.5 スタティックミキサー式
1.6 微細孔式
1.7 蒸気直接接触凝縮式
1.8 流体振動式
2.製造方法の特徴と選定について
2.1 溶解速度
2.2 気泡径制御
2.3 気泡濃度
2.4 不純物
2.5 メンテナンス性
2.6 装置大型化
第4章 ウルトラファインバブル発生技術の紹介
1.加圧溶解式
2.高速旋回液流式
3.界面活性剤添加微細孔式
4.新しいファインバブル生成技術・制御手法についての紹介
4.1 超音波キャビテーション式
4.2 蒸気を利用した新しいウルトラファインバブル生成法
4.3 マイクロ・ナノ流路を用いたウルトラファインバブル生成技
4.4 レーザーや水中放電によるウルトラファインバブル生成
まとめ(現状の課題と求められる制御機構について)
第5章 ファインバブルの特性評価
第1節 マイクロバブルの基本物性
1.マイクロバブルの上昇速度とゼータ電位
2.マイクロバブルの収縮
第2節 マイクロバブルサイズの計測法
1.レーザ回折・散乱法
2.画像解析法
3.ISO規格によるマイクロバブル計測法
4.簡易的なマイクロバブル計測法
第3節 ウルトラファインバブルのサイズ計測法
第1項 各種ウルトラファインバブル測定法
1.種々の粒子径分布測定手法
2.測定結果を正しく把握するために(異なる測定手法間の結果の比較、体積基準と個数基準)
第2項 サンプル作成法
1.ファインバブル分散水中の粒子構成
2.サンプリング方法
3.コンタミ成分が測定に与える影響
4.コンタミ成分が混在したサンプルの評価方法として
第3項 レーザ回折・散乱式ウルトラファインバブル計測法
第4項 微細粒子軌跡解析(PTA)式ウルトラファインバブル計測法
第5項 簡易的なウルトラファインバブル計測法
第4節 ウルトラファインバブル計測の課題
第6章 洗浄のメカニズムとファインバブルによる効果
1.従来の研究
1.1 交番流式洗浄
1.2 超音波洗浄
1.3 マイクロバブル洗浄
1.4 電解水
2.目的
3.洗浄液
3.1 超純水
3.2 ウルトラファインバブル水
3.3 アルカリ性電解水
3.4 界面活性剤水溶液
3.4.1 laurylbenzensulfonic acid sodium salt
3.4.2 polyoxyethylene (23) lauryl ether
3.4.3 表面張力
4.実験手法
4.1 交番流式洗浄
4.2 湿式人工汚染布
4.3 評価方法
5.実験結果
6.考察
第7章 ファインバブルの活用と実用化への挑戦
第1節 農業への応用
第1項 ファインバブルを利用した植物の栽培
1.トマトの灌水実験
2.ホウレンソウの発芽実験
3.ホウレンソウの水耕栽培に関する実験
4.コマツナの水耕栽培にマイクロバブルとウルトラファインバブルが与える影響に関する実験
第2項 植物育成でのファインバブル活用
1.植物育成作用の原理
2.農業分野での活用に向けて
第2節 水産業への応用
第1項 水産業におけるファインバブル技術の活用
1.水産業に適したファインバブル発生装置
2.ファインバブル技術の水産業への活用事例
2.1 海域の貧酸素対策
2.2 蓄養システム、養殖水槽でのファインバブル技術利用
2.3 閉鎖性水域の水質浄化
第2項 岩牡蠣のオゾン殺菌におけるマイクロバブル活用
1.オゾンマイクロバブルによる殺菌の検討
2.小型水槽での実験
2.1 海水の殺菌の検証
2.2 岩牡蠣の殺菌実験
3.商業規模への展開
第3節 食品への応用
第1項 加工食品への応用
1.ファインバブルの食品応用への特徴と意義
2.加工食品へのファインバブル応用事例
3.三重県工業研究所等での取り組み事例
3.1 アイスクリーム
3.2 水中の植物性脂肪の分散挙動
3.3 大豆飲料
3.4 カンキツ果汁飲料
3.5 食用油脂
4.今後の課題と期待
第2項 マイクロバブルオゾン水によるカット野菜の洗浄・殺菌
1.カット野菜の洗浄・殺菌工程への応用
1.1 カット野菜製造工程
1.2 マイクロバブルオゾン水による洗浄・殺菌システムの概要
1.3 マイクロバブルオゾン水の殺菌効果
2.マイクロバブルオゾン水による洗浄・殺菌システムで処理したカット野菜の品質
2.1 野菜の処理方法
2.2 殺菌効果
2.3 食味、外観
2.4 細胞損傷状態
2.5 包装袋内のガス濃度
2.6 ドリップ量と成分
2.7 まとめ
第4節 医薬・生理学への応用
第1項 医薬品製造へのウルトラファインバブルの適用
1.ウルトラファインバブルの作製法と液物性の最適化
2.ウルトラファインバブルの濃度調整
3.無菌性の確保
3.1 医薬品の無菌製造
3.2 最終滅菌法
3.3 無菌操作法
4.医薬品としての効果と安全性
第2項 ウルトラファインバブルを用いた薬物送達技術
1.超音波造影剤としてのウルトラファインバブルの応用
2.ウルトラファインバブルの薬物送達システムとしての応用
3.ファインバブルの表面修飾
第3項 医療分野におけるマイクロバブルの利用
1.超音波造影剤としてのマイクロバブル
2.コアシェル型マイクロバブルの構造と特徴
3.マイクロバブルを利用したドラッグデリバリーシステム(DDS)
4.血液脳関門オープニングによる脳内薬物デリバリー
第4項 マイクロバブルのヒトへの生理活性作用
1.マイクロバブル入浴実験および方法
2.入浴による結果
3.まとめ
第5節 金属加工への応用
第1項 金属加工排水処理へのファインバブルの応
1.めっき排水
1.1 法規制
1.2 亜鉛めっき排水処理の課題
2.ファインバブル適用
2.1 ファインバブルの性質
2.2 ファインバブルによる洗浄効果の検討
2.3 油種の影響
2.4 被洗浄物形状の影響
3.ファインバブル洗浄による亜鉛排水処理性の改善
4.おわりに
第2項 研削加工クーラントへのファインバブルの適用
1.工作機械用クーラントに用いられるファインバブル生成器の原理
1.1 定義
1.2 ファインバブル生成器の変遷とファインバブルクーラントに期待される効果
1.3 ファインバブル生成器の比較
2.工作機械に設置したファインバブル生成器の観測
2.1 クーラントに含ませたファイルバブルの数密度
2.2 ファインバブルクーラントの静的接触角
2.3 ファインバブルによるクーラントの悪臭低減
3.ファインバブルクーラントを用いた平面研削の効果
4.ファインバブルクーラントの適用事例
第6節 新材料への応用
第1項 溶融金属中でのファインバブル発生とポーラス金属生成への応用
1.超音波ファインバブル技術
2.超音波ファインバブル発生技術を用いたポーラス金属生成
2.1 ポーラス金属生成装置概要
2.2 ポーラス金属生成手順
2.3 ポーラス金属生成挙動および評価
2.4 ファインバブル直接吹き込みによるポーラス化の適用金属の拡張
第7節 燃料への応用
第1項 燃料へのファインバブル適用とGHG排出の削減
1.ファインバブル燃料技術
1.1 技術の概要
1.2 燃費低減の効果とメカニズム
2.ファインバブル燃料の課題
2.1 ファインバブル燃料の生成
2.2 ファインバブル燃料の品質
2.3 ファインバブル燃料の輸送
2.4 ファインバブル燃料の燃焼性評価